SpaceXのAI開発部門「SpaceXSI」とは?

SpaceXSI(スペースエックスエスアイ)は、イーロン・マスク氏が率いる宇宙開発企業「SpaceX」のAI開発部門です。

同氏がかつて設立したAI開発企業の「xAI」を前身としており、SpaceXに買収されてしばらくは「SpaceXAI」という名前でした。

名前 SpaceXSI(スペースエックスエスアイ)
タイプ 非公開企業
公式サイト x.ai
公式X SpaceX Super Intelligence @SpaceXSI
設立日 2023年3月9日(xAIとして)
前身 xAI
母体 SpaceX

社長はSpaceXのStarlink部門で上級副社長を務めたマイケル・ニコルズ(Michael Nicolls)、法務責任者はジェームズ・バーンハム氏。

製品・サービス

SpaceXSIが開発・提供するサービスには以下のようなものがあります。

SpaceXSI for Government

SpaceXSI for Governmentは、米国の連邦政府、州政府、地方自治体におけるエンタープライズユースケース向けに設計されたAIプラットフォームです。

このプラットフォームは、SpaceXSIの業界をリードするAIモデル、エージェントツール、リサーチプラットフォーム、APIへのアクセスを提供します。

当初の名称は「Grok for Government」で、「xAI for Government」および「SpaceXAI for Government」を経て「SpaceXSI for Government」となりました。

歴史

SpaceXSIの主な出来事。

xAI時代

2023年~2026年

2023年

4月14日、イーロン・マスク氏が2023年3月にネバダ州で「X.AI Corp.」を設立していたことが報じられる(第一報はWSJ)。

7月12日、マスク氏が自身のXに「現実を理解するため、xAIの設立を発表します」と投稿し、xAIの設立を正式に発表。

また、マスク氏は2023年4月17日に公開されたFoxNewsのインタビューで、「TruthGPT」(トゥルースGPT)という「宇宙と自然を理解しようとするAI」を開発すると述べている。

11月4日、独自の言語モデルである「Grok」を発表。

2024年

3月11日、Grokについて、マスク氏は「今週、オープンソース化します」と発言。その後、3月17日にGrokがオープンソース化。

2024年5月26日、シリーズB資金調達ラウンドで60億ドル(約9400億円)を調達したとブログで発表。主要投資家にValor Equity Partners、Vy Capital、Andreessen Horowitz、Sequoia Capital、Fidelity Management & Research Company、Prince Alwaleed Bin Talal、Kingdom Holdingなど。

6月5日、テネシー州メンフィスのGreater Memphis商工会議所が、xAIがメンフィスに“世界最大のスーパーコンピュータ”である「Gigafactory of Compute」を建設すると発表。

9月2日、AI学習用のコンピュータークラスタ「Colossus」を稼働開始したとマスク氏がXで発表。

12月6日ごろからXの無料ユーザーにもGrokを提供開始。

12月23日、シリーズC資金調達ラウンドで60億ドル(約9420億円)調達したと発表。Andreessen HorowitzやBlackRock、Sequoia Capitalなどの投資会社に加え、戦略的投資家としてNVIDIAとAMDも参加。xAIの評価額は400億ドル(約6兆2900億円)から500億ドル(約7兆8600億円)と見積もられている。

2025年

1月9日、米国など一部の国で、GrokのiOSアプリを提供開始。

1月19日、日本でもGrokのiOSアプリを公開。

2月4日、Android版Grokアプリの事前登録をGoogle Playで開始。

2月18日、「Grok 3」を発表。

2月20日、「Grok 3」がXで利用できるようになったと発表。

2月22日頃、Grokのロゴがブラックホールをイメージしたデザインに変更。Twitterの創業者であるジャック・ドーシー氏は「私が最近見た中で最高のデザイン」と新ロゴを絶賛している。

3月18日、テキストから動画を生成する高度な動画生成モデルを開発しているAIスタートアップ「Hotshot」を買収。この買収に関して、マスク氏は「クールなビデオAIが間もなく登場する!」とXにポストしました。

3月29日、新たにxAI Holdingsが設立され、SNS「X」を運営するX Corp.と共に同社の傘下になる事が発表された。

4月17日、Grokにメモリ機能が搭載され、おすすめやアドバイスを求めると、パーソナライズされた回答が得られるようになる。

5月19日、MicrosoftのAzure AI FoundryでGrok 3の一般利用が可能になった。同日に開催されたイベント「Microsoft Build」で発表された。この動きについては5月2日にThe Vergeが報じていた。

5月23日、マスク氏が率いるDOGE(政府効率化省)のメンバーが、Grokを利用して政府が保有する機密データの分析を行っている事が報じられる。

6月5日、米テネシー州メンフィスのGreater Memphis商工会議所は、xAIがメンフィスに“世界最大のスーパーコンピュータ”である「Gigafactory of Compute」を建設すると発表。

6月30日、100億ドル(約1兆4300億円)を調達したと公表。半分は社債の発行や借り入れ、もう半分は株式発行によるもの。

7月4日のアップデートで、Grokが反ユダヤ的な主張を行ったり、「メカ・ヒトラー」を自称して話題になる。

7月9日、Grok 4を公開。

7月15日、米国防総省とAI開発において最大2億ドルの契約を結び、「Grok for Government」を提供することを発表。

8月19日、AIチャットアプリ「Grok」をアップデートし、「コンパニオンモード」のキャラクターに新衣装を追加。

10月27日、Grokを活用した独自の百科事典サービス「Grokipedia」を公開。

11月17日、Grok 4.1を公開。

11月20日に新しいAIモデル「Grok 4.1 Fast」と開発者がAIエージェントを構築するための「Agent Tools API」を発表。

12月15日、トランプ政権が、2年間にわたって参加者を連邦政府で雇用し、その経験を通じて、将来的に民間企業での仕事につながる機会を提供するプログラム「USテックフォース(United States Tech Force)」の立ち上げを発表。xAIはこのプログラムにおいて政府と連携するテック企業の1社。

12月18日、科学的発見のためにAI活用を促進する米エネルギー省の「ジェネシス・ミッション」に参加する事が発表される。

12月22日、xAIの人工知能システム(Grokファミリーのモデルを搭載)を米戦争省のAIプラットフォーム「GenAI.mil」に組み込む契約を発表。

2026年

1月6日、シリーズE資金調達ラウンドで200億ドル(約3兆1400億円)の資金を確保したと発表。マスク氏は資金調達を受け、「xAIに祝意を表し、投資家の皆様には当社への信頼に感謝申し上げます」とXに投稿。

1月28日、TeslaがxAIに約20億ドル(約3100億円)を投資すると発表。

2月2日、イーロン・マスク氏が経営するSpaceXに2,500億ドル(約39兆円)で買収される。動画生成AI「Grok Imagine 1.0」をリリース。

2月10日、全社ミーティングを開催し、xAIの新たな組織体制を発表。

2月18日、イーロン・マスク氏が「Grok 4.2」のパブリックベータ版が利用可能になったことを明かしました。

3月12日、Ask Grok(「@grok」とメンションすることで、生成AI「Grok」に質問や投稿のファクトチェックを依頼できるXの機能)が有料会員限定に変更。

3月21日、TeslaおよびSpaceXと共同で次世代半導体工場「Terafab」を構築する構想を発表。

4月22日、AIコーディングツール「Cursor」を開発するAnysphereとの提携を発表。2026年後半に600億ドルでCursorを買収する権利も獲得。

5月6日、xAIが親会社であるSpaceXのAI部門SpaceXAIに統合されるとマスク氏がXに投稿。

5月15日、コーディングエージェントCLI「Grok Build」の初期ベータ版をリリース。

5月26日、コーディングに特化したAIエージェント「Grok Build」早期ベータ版を公開。

6月16日、「Cursor」を開発する米新興企業Anysphereを600億ドル(約9.6兆円)で買収すると発表。規制当局の承認を前提に、2026年第3四半期(7〜9月)の完了を見込んでいる。

6月19日、GrokでWord・Excel・PowerPointを操作できる拡張機能が登場。

2026年6月16日にSpaceXが600億ドル(約9.6兆円)で買収すると発表し、同年

8月14日、Cursor(Anysphere)の買収が完了。SpaceXAIのチームに統合された。

SpaceXAI時代

2026年~

2026年

7月7日、組織名を「xAI」から「SpaceXAI」に変更。xAIの公式Xアカウントだった@xaiが@SpaceXAIに変更され、ロゴも刷新。

7月8日、AIモデル「Grok 4.5」を発表

7月10日、対話型AI「Grok」が日本のTeslaの車で利用可能になる。

8月11日、常時稼働型のAIエージェントサービス「Grok Bot」(β版)を発表。

8月12日、AIモデル「Grok 4.6」を発表。

8月14日、SpaceXがコーディングエージェント「Cursor」を開発するAnysphereの買収を正式に完了。チームはSpaceXAIに統合された。

9月21日、AIモデル「Grok 4.7」を発表。

SpaceXSI時代

10月4日、「SpaceXAI」の名称を「SpaceXSI」に変更するとイーロン・マスク氏がXで表明。9月22日にトランプ大統領が連邦政府の行政機関に対し、公式文書やウェブサイト、報告書で「AI」の代わりに「SI」を使うよう命じる大統領令に署名したことに追随する動き。

10月11日、イーロン・マスク氏がSpaceXAIのXアカウント名を「SpaceXAI」から「SpaceX Super Intelligence」に、ユーザー名を「@SpaceXAI」から「@SpaceXSI」に変えたことをXで示す。

余談だが、SpaceXSIと同じくイーロン・マスク氏が率いるTeslaのAI部門も、ハンドルネームを「@TeslaAI」から「@TeslaSI」に、表示名を「Tesla Super Intelligence」に変更しています。

10月13日、Grok、Cursor、Xの各種有料プランを統一した新しいサブスクリプションサービス「The X Subscription」を提供開始。

SpaceXとは?|イーロン・マスク率いる宇宙開発企業

SpaceX(スペースエックス)は、2002年に誕生したイーロン・マスク氏が率いる宇宙開発企業です。

ロケット開発や衛星インターネットサービス「Starlink(スターリンク)」を展開している他、AI開発部門のSpaceXSIでSNS「X」や対話型AI「Grok」、コーディングエージェント「Cursor」を開発しています。

名前 SpaceX(スペースエックス)
正式名称 Space Exploration Technologies Corp.
タイプ NASDAQ: SPCX
業種 宇宙開発、AI開発など
創業者 イーロン・マスク
子会社 Starlink Services
部門 SpaceXSI
公式サイト SpaceX

Googleの親会社であるAlphabetは、少なくとも2015年からSpaceXに出資してます。

歴史

2026年2月2日、SpaceXと同じくイーロン・マスク氏が創業・経営するAI開発企業のxAIを買収する計画を発表。評価額が1兆2500億ドル(うち、XとxAIを併せたxAI Holdingsが2500億ドル)に達する。

2月8日、SpaceXは火星探査計画を延期し、補給や人手に頼らずに自力で発展していく都市を月面に作る構想に軸足を移したとマスク氏が明かす。

3月21日、TeslaおよびxAIと共同で次世代半導体工場「Terafab」を構築する構想を発表。

4月22日、AIコーディングツール「Cursor」を開発するAnysphereとの提携を発表。2026年後半に600億ドルでCursorを買収する権利も獲得。

5月6日、子会社のxAIを独立した会社としての形態を解消し、同社のAI開発部門「SpaceXAI」とする予定であるとマスク氏がXに投稿。

5月29日、宇宙から​空中目標を検知・‌追跡するプログラムを巡り、宇宙軍と41億6100万ドルの契約を締結したと発表される。

6月5日、Alphabet傘下のGoogleと複数年にわたるAI向けデータセンターの計算能力を提供するクラウドサービス契​約を締結したと発表。SpaceXは計算能力の対価として月額9億2000万ドル(約1475億円)を受け取る。

6月12日、NASDAQにIPO(上場)。ティッカーシンボルは$SPCX。時価総額は約2兆ドル(約320兆円)に達した。

6月16日、コード作成のためのAIツール「Cursor」を開発する新興企業「Anysphere」を600億ドル(約9.6兆円)で買収すると発表。全株式交換で、規制当局の承認などを条件に2026年第3四半期(7月~9月)に買収完了する見込み。

7月6日、傘下の「xAI」を「SpaceXAI」にリブランドしたことを正式に発表。

8月14日、Cursorがブログに「Cursorは現在、SpaceXの一員です」という記事を投稿し、SpaceXによる買収が正式に完了したことを報告。

SpaceXSI

SpaceXのAI開発部門。Grok、Grokipedia、X、Starmindなどを手掛けている他、2026年に買収したCursorのチームも含まれている。

イーロン・マスク氏が2023年に設立したAI開発企業「xAI」が基になっている。当初は「SpaceXAI」だったが、(おそらくトランプ大統領の大統領令を支持する形で)「SpaceXSI」に改名予定であり、2026年10月には実際にウェブサイトとXアカウントの名称が変更された。

ウェブサイト SpaceXSI
X/Twitter SpaceX Super Intelligence(@SpaceXSI)