GrokのAIコンパニオンが終了!?「Ani」のユーザー名が「@ani」から「@AniAnimates」へ変更

2026年8月29日、AIコンパニオンアプリの「Animates」が正式発表されました。

参考:Grok、Aniと“お別れ” 3Dコンパニオン機能が終了 キャラは開発スタジオの新アプリ「Animates」で継続へ – ITmedia NEWS


イーロン・マスク氏が率いるSpaceXAI(旧xAI)は、Grokを搭載したAIコンパニオンを提供しています。

関連記事:xAIのGrokに美少女キャラ「Ani」と会話できるコンパニオンモードが登場!

各キャラクターはXのアカウントも持っており、それぞれが極めて貴重な一文字のユーザー名を使用していました。

しかし、いつからか(おそらく2026年の夏頃)にユーザー名が変更されました。

キャラ名 旧ユーザー名 新ユーザー名
Ani @a @AniAnimates
Valentine @v @ValAnimates
Mika @m @MikaAnimates

アカウントの管理がSpaceXAIからリアルタイム生成アニメーション会社「Animation Inc.」に変わっており、同社のAIコンパニオンアプリ「Animates」の関連アカウントとなっています。

元々、GrokのAIコンパニオンは同社の技術を使用したものでしたが、今後は運営や管理も同社が行うのかもしれません。

まだ公式発表はありませんが、噂ではSpaceXAIがGrokのアプリに搭載されている3Dコンパニオン機能を終了し、技術とキャラクター(Ani、Mika、Valentine、Rudi/Bad Rudi)はAnimation Incの独立アプリ「Animates」へ移ると言われています。

この噂が本当ならば、公式アカウントのユーザー名が変更されたのも納得ですね。

生成AI・AIエージェント

著名な対話型生成AI(AIチャット)やAIエージェントを紹介しています。

ChatGPT

名前 ChatGPT(チャット ジーピーティー)
開発・提供 OpenAI
ウェブサイト ChatGPT.com

生成AIブームの火付け役。コーディングエージェント「Codex」なども展開している。

Grok

イーロン・マスク率いるSpaceXAIが開発するAI。

独自のサイトやアプリが用意されている他、X/Twitterに統合されているのが大きな特徴で、X上でGrokのアカウント @Grok に呼びかける事でも利用できる。

AIチャットの「Grok」だけでなく、音声エージェントの「Grok Voice」、画像や動画を生成できる「Grok Imagine」、コーディングエージェントCLI「Grok Build」などのファミリーが存在する。

関連記事:Grok(グロック)


Copilot
Microsoftが提供するAIチャットボット。
検索エンジンの「Bing」、ブラウザの「Edge」、OSの「Windows」、オフィススイートの「Microsoft 365」など、同社の製品に統合されている。


Composer
AIコードエディターの「Cursor」に搭載されている独自のAIコーディングエージェント。
中国のAI企業Moonshot AIのオープンソースモデル「Kimi K2.5」を基盤としている。


Sakana Chat
日本のAI企業である「Sakana AI」が提供しているAIチャット。
他社が公開している基盤モデルに、Sakana AIの事後学習技術を適用したAIモデルである「Namazu」を搭載している。


Vibe
フランスのAI開発企業・Mistral AIが提供するチャットAI。
同社が開発した独自の言語モデルを使用する。
かつては「Le Chat」という名前でしたが、2026年5月にリブランドされました。


Kimi AI
中国のAI企業Moonshot AIが提供するオープンソースモデルおよびそれを搭載したAIチャットボット。


Confer
プライバシー重視のAIアシスタント。
チャットの会話が全てエンドツーエンド暗号化で保護されるのが特徴。


ZoomMate
Zoomが提供するAIアシスタント。


Meta

Meta AI
Metaが提供するパーソナルAIアシスタント。基本的な用途は無料で利用できる。

Llama
Metaが開発していたAIモデル

Muse
Metaが開発するパーソナルAIエージェント

Muse Spark
MetaがLlamaの後継として開発したマルチモーダル推論モデル。旧称はAvocado。

Muse Image
画像生成モデル。不可視の電子透かし技術が組み込まれている。

Muse Video
事前学習ベースの上に構築された動画生成モデル。音声のネイティブ生成に対応。

Muse Code
AIコーディングエージェント。

Muse Glimmer
オープンウェイトのAIモデル。パラメーター数は296億で、ライセンスはApache 2.0。

モデル


BloombergGPT
世界中の経済ニュースを報じる通信社であるBloombergが開発したLLM。
自社が保有するデータと公共のデータセットを独自に組み合わせてゼロから構築したモデルを使用している。


Wan AI
Alibabaが開発する画像および動画を生成するAI

AIエージェント

Berd
Twitterの創業者であるジャック・ドーシー氏率いるフィンテック企業「Block」が開発するAIエージェントアプリ。


ChatGPT Work
情報収集から資料作成まで一貫して行える統合AIエージェント。
コーディングエージェントの「Codex」も統合されている。


Copilot Cowork
Microsoftが提供するAIエージェント。Claudeを開発するAnthropicのCoworkの技術が統合されている。


Grok Bot
イーロン・マスク氏が率いるSpaceXAIのAIエージェント。
Grok Botは1体ごとに専用のクラウドコンピューターを持ち、ユーザーがPCを離れている間も作業を続けられるのが特徴で、SuperGrok Heavy、Cursor Ultra、Cursor Teams Premiumの加入者向けに提供されています。


Health AI
Amazonがプライム会員向けに提供している健康分野に特化したAIエージェント。


Goose
Twitterの創業者であるジャック・ドーシー氏率いるフィンテック企業「Block」が開発するオープンソースAIエージェント。

ソフトウェアエンジニアリング

Devin
Cognition AIが開発するエンタープライズ向けAIプログラミングエージェント。


Kiro
AWSが提供しているソフトウェア開発向けAIエージェント。

SpaceXのAI開発部門「SpaceXSI」とは?

SpaceXSI(スペースエックスエスアイ)は、イーロン・マスク氏が率いる宇宙開発企業「SpaceX」のAI開発部門です。

同氏がかつて設立したAI開発企業の「xAI」を前身としており、SpaceXに買収されてしばらくは「SpaceXAI」という名前でした。

名前 SpaceXSI(スペースエックスエスアイ)
タイプ 非公開企業
公式サイト x.ai
公式X SpaceX Super Intelligence @SpaceXSI
設立日 2023年3月9日(xAIとして)
前身 xAI
母体 SpaceX

社長はSpaceXのStarlink部門で上級副社長を務めたマイケル・ニコルズ(Michael Nicolls)、法務責任者はジェームズ・バーンハム氏。

製品・サービス

SpaceXSIが開発・提供するサービスには以下のようなものがあります。

Cursor

Cursor(カーソル)は、AIを搭載した統合開発環境(IDE)です。

SpaceXが同製品を開発するAnysphereを2026年6月16日に買収したことで、SpaceXの傘下になりました。

SpaceXSIが開発した「Grok」やコードディングエージェント性能に特化した独自のAIモデル「Composer」を利用することが出来ます。これは、中国のAI企業Moonshot AIのオープンソースモデル「Kimi K2.5」をベースに開発したAIモデルです。

X Subscriptionに加入することでAIの使用量が増える他、上位プランではエージェント時代のGitフォージ「Origin」やコードを自動でレビューする機能「Bugbot」などのサービスが利用できるようになります。

参考:AI Coding Agent for Building Ambitious Software | Cursor

SpaceXSI for Government

SpaceXSI for Governmentは、米国の連邦政府、州政府、地方自治体におけるエンタープライズユースケース向けに設計されたAIプラットフォームです。

このプラットフォームは、SpaceXSIの業界をリードするAIモデル、エージェントツール、リサーチプラットフォーム、APIへのアクセスを提供します。

当初の名称は「Grok for Government」で、「xAI for Government」および「SpaceXAI for Government」を経て「SpaceXSI for Government」となりました。

歴史

SpaceXSIの主な出来事。

xAI時代

2023年~2026年

2023年

4月14日、イーロン・マスク氏が2023年3月にネバダ州で「X.AI Corp.」を設立していたことが報じられる(第一報はWSJ)。

7月12日、マスク氏が自身のXに「現実を理解するため、xAIの設立を発表します」と投稿し、xAIの設立を正式に発表。

また、マスク氏は2023年4月17日に公開されたFoxNewsのインタビューで、「TruthGPT」(トゥルースGPT)という「宇宙と自然を理解しようとするAI」を開発すると述べている。

11月4日、独自の言語モデルである「Grok」を発表。

2024年

3月11日、Grokについて、マスク氏は「今週、オープンソース化します」と発言。その後、3月17日にGrokがオープンソース化。

2024年5月26日、シリーズB資金調達ラウンドで60億ドル(約9400億円)を調達したとブログで発表。主要投資家にValor Equity Partners、Vy Capital、Andreessen Horowitz、Sequoia Capital、Fidelity Management & Research Company、Prince Alwaleed Bin Talal、Kingdom Holdingなど。

6月5日、テネシー州メンフィスのGreater Memphis商工会議所が、xAIがメンフィスに“世界最大のスーパーコンピュータ”である「Gigafactory of Compute」を建設すると発表。

9月2日、AI学習用のコンピュータークラスタ「Colossus」を稼働開始したとマスク氏がXで発表。

12月6日ごろからXの無料ユーザーにもGrokを提供開始。

12月23日、シリーズC資金調達ラウンドで60億ドル(約9420億円)調達したと発表。Andreessen HorowitzやBlackRock、Sequoia Capitalなどの投資会社に加え、戦略的投資家としてNVIDIAとAMDも参加。xAIの評価額は400億ドル(約6兆2900億円)から500億ドル(約7兆8600億円)と見積もられている。

2025年

1月9日、米国など一部の国で、GrokのiOSアプリを提供開始。

1月19日、日本でもGrokのiOSアプリを公開。

2月4日、Android版Grokアプリの事前登録をGoogle Playで開始。

2月18日、「Grok 3」を発表。

2月20日、「Grok 3」がXで利用できるようになったと発表。

2月22日頃、Grokのロゴがブラックホールをイメージしたデザインに変更。Twitterの創業者であるジャック・ドーシー氏は「私が最近見た中で最高のデザイン」と新ロゴを絶賛している。

3月18日、テキストから動画を生成する高度な動画生成モデルを開発しているAIスタートアップ「Hotshot」を買収。この買収に関して、マスク氏は「クールなビデオAIが間もなく登場する!」とXにポストしました。

3月29日、新たにxAI Holdingsが設立され、SNS「X」を運営するX Corp.と共に同社の傘下になる事が発表された。

4月17日、Grokにメモリ機能が搭載され、おすすめやアドバイスを求めると、パーソナライズされた回答が得られるようになる。

5月19日、MicrosoftのAzure AI FoundryでGrok 3の一般利用が可能になった。同日に開催されたイベント「Microsoft Build」で発表された。この動きについては5月2日にThe Vergeが報じていた。

5月23日、マスク氏が率いるDOGE(政府効率化省)のメンバーが、Grokを利用して政府が保有する機密データの分析を行っている事が報じられる。

6月5日、米テネシー州メンフィスのGreater Memphis商工会議所は、xAIがメンフィスに“世界最大のスーパーコンピュータ”である「Gigafactory of Compute」を建設すると発表。

6月30日、100億ドル(約1兆4300億円)を調達したと公表。半分は社債の発行や借り入れ、もう半分は株式発行によるもの。

7月4日のアップデートで、Grokが反ユダヤ的な主張を行ったり、「メカ・ヒトラー」を自称して話題になる。

7月9日、Grok 4を公開。

7月15日、米国防総省とAI開発において最大2億ドルの契約を結び、「Grok for Government」を提供することを発表。

8月19日、AIチャットアプリ「Grok」をアップデートし、「コンパニオンモード」のキャラクターに新衣装を追加。

10月27日、Grokを活用した独自の百科事典サービス「Grokipedia」を公開。

11月17日、Grok 4.1を公開。

11月20日に新しいAIモデル「Grok 4.1 Fast」と開発者がAIエージェントを構築するための「Agent Tools API」を発表。

12月15日、トランプ政権が、2年間にわたって参加者を連邦政府で雇用し、その経験を通じて、将来的に民間企業での仕事につながる機会を提供するプログラム「USテックフォース(United States Tech Force)」の立ち上げを発表。xAIはこのプログラムにおいて政府と連携するテック企業の1社。

12月18日、科学的発見のためにAI活用を促進する米エネルギー省の「ジェネシス・ミッション」に参加する事が発表される。

12月22日、xAIの人工知能システム(Grokファミリーのモデルを搭載)を米戦争省のAIプラットフォーム「GenAI.mil」に組み込む契約を発表。

2026年

1月6日、シリーズE資金調達ラウンドで200億ドル(約3兆1400億円)の資金を確保したと発表。マスク氏は資金調達を受け、「xAIに祝意を表し、投資家の皆様には当社への信頼に感謝申し上げます」とXに投稿。

1月28日、TeslaがxAIに約20億ドル(約3100億円)を投資すると発表。

2月2日、イーロン・マスク氏が経営するSpaceXに2,500億ドル(約39兆円)で買収される。動画生成AI「Grok Imagine 1.0」をリリース。

2月10日、全社ミーティングを開催し、xAIの新たな組織体制を発表。

2月18日、イーロン・マスク氏が「Grok 4.2」のパブリックベータ版が利用可能になったことを明かしました。

3月12日、Ask Grok(「@grok」とメンションすることで、生成AI「Grok」に質問や投稿のファクトチェックを依頼できるXの機能)が有料会員限定に変更。

3月21日、TeslaおよびSpaceXと共同で次世代半導体工場「Terafab」を構築する構想を発表。

4月22日、AIコーディングツール「Cursor」を開発するAnysphereとの提携を発表。2026年後半に600億ドルでCursorを買収する権利も獲得。

5月6日、xAIが親会社であるSpaceXのAI部門SpaceXAIに統合されるとマスク氏がXに投稿。

5月15日、コーディングエージェントCLI「Grok Build」の初期ベータ版をリリース。

5月26日、コーディングに特化したAIエージェント「Grok Build」早期ベータ版を公開。

6月16日、「Cursor」を開発する米新興企業Anysphereを600億ドル(約9.6兆円)で買収すると発表。規制当局の承認を前提に、2026年第3四半期(7〜9月)の完了を見込んでいる。

6月19日、GrokでWord・Excel・PowerPointを操作できる拡張機能が登場。

2026年6月16日にSpaceXが600億ドル(約9.6兆円)で買収すると発表し、同年

8月14日、Cursor(Anysphere)の買収が完了。SpaceXAIのチームに統合された。

SpaceXAI時代

2026年~

2026年

7月7日、組織名を「xAI」から「SpaceXAI」に変更。xAIの公式Xアカウントだった@xaiが@SpaceXAIに変更され、ロゴも刷新。

7月8日、AIモデル「Grok 4.5」を発表

7月10日、対話型AI「Grok」が日本のTeslaの車で利用可能になる。

8月11日、常時稼働型のAIエージェントサービス「Grok Bot」(β版)を発表。

8月12日、AIモデル「Grok 4.6」を発表。

8月14日、SpaceXがコーディングエージェント「Cursor」を開発するAnysphereの買収を正式に完了。チームはSpaceXAIに統合された。

9月21日、AIモデル「Grok 4.7」を発表。

SpaceXSI時代

10月4日、「SpaceXAI」の名称を「SpaceXSI」に変更するとイーロン・マスク氏がXで表明。9月22日にトランプ大統領が連邦政府の行政機関に対し、公式文書やウェブサイト、報告書で「AI」の代わりに「SI」を使うよう命じる大統領令に署名したことに追随する動き。

10月11日、イーロン・マスク氏がSpaceXAIのXアカウント名を「SpaceXAI」から「SpaceX Super Intelligence」に、ユーザー名を「@SpaceXAI」から「@SpaceXSI」に変えたことをXで示す。

余談だが、SpaceXSIと同じくイーロン・マスク氏が率いるTeslaのAI部門も、ハンドルネームを「@TeslaAI」から「@TeslaSI」に、表示名を「Tesla Super Intelligence」に変更しています。

10月13日、Grok、Cursor、Xの各種有料プランを統一した新しいサブスクリプションサービス「The X Subscription」を提供開始。

【SPCX】SpaceX(スペースX)

SpaceX(スペースX)はイーロン・マスク氏が率いる宇宙開発企業。

傘下に衛星インターネット「Starlink」、生成AI「Grok」、SNS「X」、AIコーディングツール「Cursor」など。

会社名 SpaceX(スペース エックス)
正式名称 Space Exploration Technologies Corp.
ティッカー Nasdaq: SPCX
分野 宇宙開発、AI
製品 Falcon、Dragon、Starlink、Grok、X、Cursor
投資情報 Yahoo!ファイナンス、みんかぶ、株探

6月12日にNasdaqでIPO(上場)
ティッカーシンボルは$SPCX。時価総額は約2兆ドル(約320兆円)に達しました。
同社の株を38%保有するマスク氏は世界初のトリリオネア(総資産1兆ドル超)と認定された。

7月7日にNasdaq100に採用
Nasdaq100は、Nasdaq市場に上場している銘柄のうち、金融セクターを除く時価総額上位100社で構成される株価指数です。
SpaceXは6月12日の上場からわずか4週間足らずでNasdaq100指数の構成銘柄に採用されました。


SpaceXのIPOで大きな利益を得る可能性のある2銘柄

  • Alphabet(Google):2015年、SpaceXに9億ドル投資
  • NVIDIA:SpaceXは同社製GPUを大量に購入する顧客
公式サイト SpaceX
SNS X @SpaceX

NVIDIAを中心としたAIディール

画像:Bloomberg

*xAIは2026年2、SpaceXに買収されました。GoogleはOpenAIにクラウドサービスを提供していますが、株式出資はしていない

マグニフィセントセブンのAI投資

OpenAIとAnthropicの両方に出資している企業:マグ7の内、Amazon.com、Microsoft、そしてNVIDIAが両社に出資をしています(Bloomberg)。

OpenAI Anthropic xAI
Apple – – –
Amazon.com 〇 〇 –
Alphabet – 〇 △
Meta – – –
Microsoft 〇 〇 –
Tesla – – 〇
NVIDIA 〇 〇 〇

〇=出資、投資 △=間接的な出資、投資

SpaceX、AI新興企業Cursorと提携。同社を600億ドルで買収する権利も取得

2026年6月17日追記:SpaceXが「Cursor」を開発するAnysphereを600億ドル(約9.6兆円)で買収すると発表しました。買収完了は2026年第3四半期(7月~9月)を見込んでいます。

(2026年4月22日)

イーロン・マスク氏が率いる米宇宙開発企業のSpaceXは、AIコーディングのスタートアップであるCursorとの提携を発表しました。

※Cursorの運営会社はAnysphereですが、本記事では公式発表に倣い「Cursor」と表記しています。

この提携により、CursorはSpaceX傘下のxAIが所有するスーパーコンピューター「Colossus」を使い、AIモデル開発を加速させます。

さらに、SpaceXは、2026年後半にCursorを600億ドル(約9兆5600億円)で買収するか、Cursorに100億ドル(約1兆6000億円)を支払う事で合意しています。

Bloombergによると、100億ドルは取引が成立しなかった場合の違約金とのこと。

Cursorにとっては、成功すれば600億ドルで売却、失敗しても100億ドルが得られるかなり美味しい提携です。

一方で、SpaceXにとっては、成功すれば強力なコーディング能力を持つAIをIPO前に自社のポートフォリオに組み込むことができますが、破談となれば100億ドルを失うリスクがあります。

提携の背景:両社の強みと弱点

では、なぜ両社は提携したのでしょうか。その背景には、両社の強みと弱点が深く関係しています。

CursorはコーディングAIの分野で評価されているものの、AIモデル開発に必要な計算資源の不足が課題でした。

一方、SpaceX傘下のxAIはColossusという強力な計算資源を持つものの、Grokのコーディング能力の低さが弱点でした。

この提携は、両社の強みが互いの弱点を補い合う関係といえます。

ライバルも得をするCursorの買収

SpaceXによるCursorの買収が成立した場合、Cursorの投資家も当然利益を得るでしょう。

興味深いのは、Cursorの投資家にはNVIDIAやGoogle、OpenAIなどが名を連ねている事です。

Gemini(Google)やCodex(OpenAI)など、Cursorのライバルであっても、この提携は出資者として利益を得られる可能性が高いということです。

仮に買収が破談となっても、100億ドルの違約金がCursorに入るため、投資家にとってはどちらに転んでも悪くない構造です。

Terafabとは?イーロン・マスク率いる次世代半導体工場

Terafab(テラファブ)はAI用の半導体を製造する予定の次世代半導体工場です。

イーロン・マスク氏が率いるTeslaとSpaceXの共同プロジェクトです。

公式サイト:Terafab

Terafabとは?

Terafabは半導体製造施設を建設・運営する計画およびその工場のことです。

テキサス州オースティンに建設する予定でしたが、最終的に同州のグライムズ郡に建設されることが発表されました。Terafabでは少なくとも3,000を雇用する計画です。

この施設では、ロジック半導体、メモリ、最先端のパッケージング工程を単一の施設内に統合する計画となっています

Terafabは顧客向け製造を行うファウンドリーではなく、自社(SpaceXとTesla)で必要とするロボット工学や人工知能(AI)、宇宙データセンター向けの半導体製造を目的としています。

具体的には、Teslaの人型ロボット「Optimus」や完全自動運転システム(FSD)、自動運転タクシー「Cybercab」、スーパーコンピューター「Dojo」などに用いられる予定です。

また、宇宙環境向けに熱設計を最適化した宇宙環境向けチップ「D3」も生産していく計画とのこと。

イーロン・マスク氏は外部ファウンドリーから調達するだけでは、必要量が確保出来ないとの見方を示しており、自社で半導体製造を行うことを目指しています。

テラファブを建設するか、半導体を入手できないかのどちらかだ。われわれは半導体を必要としているため、テラファブの建設に踏み切る

出典:イーロン・マスク

世界最大の半導体受託生産企業である台湾積体電路製造(TSMC)に匹敵する規模での製造を構想しています。

同氏が経営するSpaceX(および傘下のSpaceXAI)とTeslaの共同プロジェクトで、パートナーとしてIntelが参画し、半導体開発に取り組む方針を示しています。

余談ですが、台湾の半導体大手である TSMC(台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング)は自社の工場を「Gigafab(ギガファブ)」と呼んでいます。

Terafabの建設

Terafabはテキサス州オースティンに先端技術ファブが建設される予定ですが、グライムズ郡に建設されるという報道もあります。

初期の投資額は550億ドル(約8兆6000億円)ですが、追加的な段階の建設も完了すれば、投資総額は1190億ドル(約18兆円余り)に上ると試算されているとのこと。

Terafab Texas

Terafab Texas(テラファブ・テキサス)は、テキサス州グライムズ群に建設される予定のTerafab。

第1フェーズの投資額は168億ドル以上で、これはSpaceXが以前規制当局へ提出した文書に記載された550億ドルを大幅に下回る金額。

Terafabの歴史

2026年1月28日、イーロン・マスク氏が半導体製造のため「Terafab」と呼ばれる施設を自前で建設・運営する必要があるとの考えを示した。

3月21日、イーロン・マスク氏が構想を正式に発表。

4月7日、IntelがTerafabに参加することを発表。

4月23日、マスク氏がTeslaの2026年第1四半期決算報告会の中で、Terafabのチップ製造にIntelの14Aプロセスを採用する計画を進めていることを明らかにした。

8月6日、テキサス州のグレッグ・アボット知事が、同州のグライムズ郡にSpaceXがTerafabを建設すると発表。

Grok(グロック)

Grok(グロック)は、SpaceXAIが開発するAIモデルで、Xの公開データで学習されているのが特徴です。

2026年8月現在、Grokの最新モデルは「Grok 4.6」です。

名前 Grok
読み グロック
タイプ 生成AI
開発 xAI(SpaceX)
ウェブサイト grok.com

Grokを開発しているxAIは、「Grok は『銀河ヒッチハイク・ガイド』をモデルにした AI」であるとXのポストで説明しています。

Grokは「銀河ヒッチハイク・ガイド」をモデルにした AI であり、ほとんどすべての質問に答えられるように設計されており、さらに難しいことに、どのような質問をすればよいかを提案することさえできます。

出典:xAI / X

GrokのURLは当初 grok.x.ai でしたが、xAIはドメイン Grok.com を購入し、2025年1月ごろから grok.com で運用されるようになりました。

また、SNSのX上でも利用する事ができます。Grokは当初、Xの有料プランであるX Premiumに加入しているユーザーしか使えませんでしたが、2024年12月6日から誰でもXのウェブサイトやアプリから無料でGrokを利用することができるようになりました。

Grokの種類

GrokにはAIチャットの「Grok」だけでなく、以下のようなファミリーが存在します。

  • 音声エージェント「Grok Voice」
  • 画像や動画を生成できる「Grok Imagine」
  • コーディングエージェントCLI「Grok Build」
  • AIエージェント「Grok Bot」

また、かつては「標準モード」と、ユーモアを交えて回答する「ユーモアモード」の2つのモードが存在しました(現在はありません)。

なお、かつて存在したAIコンパニオン機能は、別の会社が提供しているAIコンパニオンアプリ「Animates」に移りました。

イゴール・バブシュキン(xAIの共同創業者)

イゴール・バブシュキン(Igor Babuschkin)はロシア系アメリカ人のAI研究者。

2023年にイーロン・マスクらと共にxAIを共同創業。

2025年8月14日にxAIを退社。AIの安全性研究を支援し、人類の発展と宇宙の謎の解明に貢献するAIおよびエージェントシステムのスタートアップ企業を支援する「Babuschkin Ventures」の設立を発表。

過去に、Google傘下のDeepMindとOpenAIでも研究者として働いている。

ロンドンのハイドパークを一望できるペントハウスを約5700万ポンド(約121億5500万円)で購入することで合意したと2026年にBloombergが報じた。

ウェブサイト Igor Babuschkin(babuschk.in)
X Igor Babuschkin(@ibab)

Colossus|SpaceXが保有するスーパーコンピューター

Colossus(コロッサス)は、SpaceXが保有するAIコンピュータ・クラスターです。データセンターそのものを指す場合もあります。

公式サイト:Colossus | xAI

Colossus(コロッサス)とは?

Colossus(コロッサス)はテネシー州メンフィスにあるデータセンターで運用されているAI用のスーパーコンピューター(コンピューター・クラスター)です。

このコンピュータークラスターは、大規模な言語モデル、マルチモーダルシステム、科学シミュレーション、および最先端の生成型AIにおいて、極めて高い並列処理性能を実現します。

総投資額は180億ドル、使用されているGPUは55万台超、総電力は1GWという史上最大規模のクラスターです。

xAIによって設立され、現在はxAIを買収したSpaceXによって所有されています。

なお、SpaceXはColossusの計算能力を11%しか有効活用できておらず、業界標準(35〜45%)と比べて著しく低い稼働率となっています(ちなみに、ライバルのMetaは約43%、Googleは約46%となっている)。

それもあってか、SpaceXは自社だけでなく、同社と提携しているAI新興企業のCursor(現在はSpaceXの子会社)やリース契約を結んでいるAnthropicにColossusの計算能力を貸し出しています。また、Googleも計算能力を使用する契約を締結しています。

SpaceXがGoogleにAI用の計算能力を提供 利用料は月額1500億円

Colossus 1

最初のColossusである「Colossus 1」はわずか1`22日で構築されました。

「コンピューティングのギガファクトリー」と呼ばれるColossus 1は、AIトレーニング、ファインチューニング、推論、および高性能コンピューティングワークロードにおいて、かつてない規模の処理能力を提供します。

Colossus 1には当初、NVIDIA Hopper アーキテクチャをベースとするデータセンター向けGPU「NVIDIA H200」が10万基搭載されており、それらを制御する為にIntelのワークステーション向けプロセッサ「Xeon」が使用していました。

その後、xAI(現在はSpaceXの一部門であるSpaceXAI)はColossus 1の規模をわずか92日間で倍増し、合計20万基のNvidia Hopper GPUを搭載させました。

現在、Colossus 1は、NVIDAの「H100」「H200」および「GB200」といったアクセラレータを高密度に配置した22万個以上のGPUを搭載しています。

2026年5月6日、SpaceXはColossus 1の全計算能力をAI企業のAnthropicに貸し出すリース契約を結びました。これにより、Anthropicは同社のAIであるClaude CodeとClaude APIの利用制限を引き上げました。

なお、SpaceX自体はAIのトレーニング環境を次期システムである「Colossus 2」へ移行済みです。

Colossus 2

Colossus 1に続くスーパーコンピューターです。現在、SpaceXはColossus 2を使用しています。

使用している半導体は全てNvidiaのBlackwellです。

2025年12月31日時点ではまだ建設中でした。