ピーター・ティール氏(Peter Thiel)は、ドイツ系アメリカ人のIT系起業家、投資家、慈善家です。
主な実績にPayPal、Palantir、Founders Fundの起業、FacebookやDropboxへの投資があります。
また、近年は政治活動家としても活動しており、ドナルド・トランプ氏等に政治献金等の後援をしています。
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ピーター・ティールのプロフィール
名前 | ピーター・ティール (英:Peter Thiel) |
誕生 | 1967年10月11日 |
ジェンダー | 男性 |
性的指向 | 同性愛(ゲイ) |
職業 |
他複数 |
実績 |
他複数 |
家族 |
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拠点、居住地 | アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス(自宅兼オフィス) |
推定資産 | 105億ドル |
政治思想 | リバタリアン |
国籍 |
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スタートアップ創業者必読の書「Zero to One: Notes on Start Ups, or How to Build the Future(邦題:ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか)」の著者でもあります。
超富裕層の御多分に漏れず、長生きを望んでいるとアトランティック紙は報じています。
ティール氏はシリコンバレーを「一党独裁国家」と呼んだ後、2018年初めにサンフランシスコからロサンゼルスに移住しました。
同氏が創業したファウンダーズ・ファンドのサイトには以下の様なプロフィールが掲載されています。
起業家、投資家。PayPalを共同設立し、CEOとして同社を率い、株式公開を果たした。また、取締役を務めるFacebookに初めて外部投資を行い、会長を務めるPalantir Technologiesを共同設立した。LinkedIn、Yelp、そして数十の新興企業に初期の資金を提供し、その多くは「PayPalマフィア」と呼ばれる元同僚が経営している。また、シリコンバレーのベンチャーキャピタルFounders Fundのパートナーであり、SpaceXやAirbnbなどの企業に出資している。若手起業家に資金を提供するティール・フェローシップを立ち上げ、技術進歩と長期的思考の促進に取り組むティール財団を率いている。
交友関係
PalantirのCEOであるアレックス・カープ氏は学生時代からの友人。
OpenAIの創業者であるサム・アルトマン氏やLinkedInの創業者であるリード・ホフマン氏も友人である。
語学
西ドイツ出身であり、ドイツ語が堪能。
趣味嗜好
ニュージーランドが好きで、同国の事を「ユートピア」と呼んでおり、2011年3月にはニュージーランド国籍を取得した。1,000万ドルの土地をワナカ湖付近に購入している。
また、リバタリアンとして「肩をすくめるアトラス」を支持しています。
ロード・オブ・ザ・リング
ティール氏はSFとファンタジーが大好きで、特にJ・R・R・トールキンによる長編小説「指輪物語」(映画「ロード・オブ・ザ・リング」の原作)の大ファンです。
ティール氏はこの本を10代のころから読んでおり、
起業したMithril Capital、Valar Ventures、Palantir Technologiesの名前は、同作品に登場する架空のアイテム名から採られています。
政治思想(イデオロギー)
政府の介入を嫌う右派リバタリアン(自由至上主義者)として有名です。
ティール氏は10代の頃にレーガン政権の保守主義に感化されてリバタリアンになりました。
2016年の大統領選ではドナルド・トランプ氏を支持し、トランプ氏の陣営に125万ドルを寄付すると述べました。
しかし、2020年の大統領選ではトランプ氏への寄付は行っていません。ティール氏はトランプ氏の政策の一部を支持していたものの、その後の混乱には不快感を示していたといいます。
米ニューヨーク・タイムズ紙は2022年2月、ティール氏を「右派の新たなキングメーカー(実力者)」と呼びました。
ティール氏は、共和党が中絶問題やトランスジェンダーのトイレ使用制限などの問題よりもイノベーションや中国との競争を懸念すべきだと考えています。
政治献金
ティール氏の政治献金(寄付)の大半は、共和党に向けてのものです。
2012年にはロン・ポール氏やテッド・クルーズ氏に多額の献金を行いました。また、元ヒューレット・パッカードCEOのカーリー・フィオリーナの政治活動特別委員会(スーパーPAC)にも200万ドルを投じました。
2022年の中間選挙では、16人の共和党候補に献金しました。米調査団体オープン・シークレッツによると、ティール氏の昨年来の献金額は3千万ドル(約43億円)を超え、共和党の個人献金者では3位となっています。
なかでも、ティール氏が最も資金をつぎ込んだ1人がブレイク・マスターズ氏で、1千万ドル以上を提供しています。
一方、ここ数年は民主党への寄付も確認されています。2015年にはカリフォルニア州知事のギャビン・ニューサム氏の選挙運動に5万6400ドル、2016年にはカリフォルニア州の民主党議員ロー・カンナ氏に2700ドルを寄付しました。
また、2022年末には2024年の大統領選ではどの候補者にも寄付をしないことを決めたとのこと。
起業家
ピーター・ティール氏は伝説的な投資家(ベンチャーキャピタリスト)として知られていますが、自ら起業した会社やプロジェクトも多々あります。
中でも著名な企業にPayPal、Palantir、Founders Fundがあります。
OpenAI
イーロン・マスク氏やサム・アルトマン氏らと共に、OpenAIを共同創業。
シーステディング研究所
“海の上の独立国家建国”を目論むシーステディング研究所(Seasteading Institute)を共同創設しました。
この研究所では、技術的にも法的にも財政的にも完結した自治国家の樹立を目指しています。
投資
ティール氏は投資家としてLinkedIn、Yelp、Airbnb、Lyft、SpaceXなど、数十社の新興企業に初期投資を行いました。
その投資の中には、世界で最も価値のあるユニコーン企業の2つであるStripeとSpaceXが含まれています。
投資先の多くは「PayPalマフィア」と呼ばれるPayPal時代の同僚が経営するものです。
同氏の投資は個人または自身の投資会社を通じて行われています。
同氏の投資会社にはFounders Fund、Valar Ventures、Mithril Capital、Clarium Capital、Thiel Capitalがあります。
ティール氏が行った投資の中でも、特に成功したのが2004年に行ったFacebook(現Meta)への投資です。
ティール氏は、創業直後のFacebookに、同社初の社外投資家として50万ドルを信用貸しの形で融資し、後にこれを同社の株式10.2%に換えました。
ティール氏はFacebookが2012年5月にIPOを行った際に、保有する株式の一部を売却しましたが、その時だけでも6億4000万ドル相当のリターンを得ています。
Stripe
ピーター・ティール氏はシードラウンドでStripeに投資しました。
また、シリーズCは自身が創業したFounders Fundが主導しました。
未来への投資
ティール氏はまだ著名でないもの、まだ成功していないものへの投資には以下の様なものがあります。
- スマートガン
他人は発射できない「スマートガン」の技術に投資を進めています。 - 不老不死
近年は延命にも関心を寄せており、アンチエイジング科学者のオーブリー・デ・グレイ氏の研究に何百万ドルも投資しています。 - エンハンスド・ゲームズ
ドーピング歓迎のオリンピック大会「エンハンスド・ゲームズ(Enhanced Games)」の創設に向けて投資するベンチャーキャピタリストの1人です。
慈善活動
ティール氏は、自身の財団であるティール財団(Thiel Foundation)を通して、2011年から若手起業家に資金を提供する投資プログラム「Thiel Fellowship(ティール・フェローシップ)」を運営しています。
代表的なものに、Ethereum(イーサリアム)を開発したヴィタリック・ブテリン氏への支援があります。
執筆活動
ティール氏はビジネス書「ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか(原題:Zero to One: Notes on Startups, or How to Build the Future)」をブレイク・マスターズ氏と共著で出版しました。
この本はティール氏が母校のスタンフォード大学で行った「起業論」の講義(をマスターズ氏が聴講してまとめたノート)が元になっています。
同書はニューヨーク・タイムズ紙ベストセラー第1位を獲得するなど、高く評価されています。