AmazonがAnthropicへ50億ドルを追加投資

Amazonは、Anthropicに対して50億ドル(約7940億円)を投資すると発表しました。

米Amazonと米Anthropicは4月20日(現地時間)、戦略的提携の大幅な拡大を発表した。これにより、Amazonによる出資総額は最大で330億ドル(約5.2兆円)に達する見込みだ。Amazonは、Anthropicに対して直ちに50億ドルを出資し、将来的には一定の商業的マイルストーンを条件に、さらに最大200億ドルを追加投資する計画だ。

出典:AmazonがAnthropicへの出資を最大330億ドルに拡大 AWSで「Claude Platform」利用可能に – ITmedia NEWS

また、AnthropicはAmazonのクラウド技術や半導体に今後10年間で1,000億ドル以上を支出する計画です。

AmazonはAnthropicの主要な出資企業の1つで、これまでの投資額は計80億ドルに上ります。

Claudeとは?

Claude(クロード)とは、Anthropic(アンソロピック)が開発したAIモデルです。

安全性や倫理感を考慮して作られているのが特徴です。

名前 Claude
読み クロード
開発 Anthropic
ウェブサイト claude.ai

読み方は「クロード」で、名前の由来はアメリカ合衆国の電気工学者、数学者であるクロード・シャノンからだと言われています。

関連記事:Claudeの読み方は?名前の由来や意味を解説!

Claudeのラインナップ

Claudeには様々な種類が用意されています。

Claude

広く利用されているのがモデルと同名の生成AIチャットボット「Claude」です。

ウェブサイト(Claude.ai)やアプリから無料で利用する事ができます(有料プランに加入すると制限が緩和され、出来ることが増えます)。

利用できるモデルには以下の3種類があります。

  • Opus
    最も野心的なプロジェクト向けの最も優れたモデル
  • Sonnet
    日常的な作業向けに設計された、強力かつ汎用性の高いモデル
  • Haiku
    最速のモデル、軽量版

なお、AIの政治的思想と偏向について調査した結果を公表している「Tracking AI」の調査によれば、Claudeのイデオロギー(政治思想)は、他社のAIモデルと同じくリベラル左派となっています。

Claude Code

Claude Code(クロード・コード)は開発者向けのAIコーディングエージェントです。ターミナル、IDE、デスクトップアプリなどで利用する事が可能です。

コーディングだけでなく、広くエージェントとして活用することが出来る。

AIがバグを自動で検出する機能である「Code Review」も搭載されています

公式サイト:Claude Code by Anthropic

Claude Code Security

Claude Code Securityは、Claude Opus 4.6を活用し、コードを推論的に読解して脆弱性を検出するAI駆動型セキュリティスキャンツールです。

Claude Codeに搭載されているセキュリティ点検機能で、ハッキングに悪用され得る脆弱性を見つけ出し修正案(パッチ)を提案します

Claude Design

AIデザインツール。

Cowork

Coworkはパソコン操作に特化したAIエージェントです。

ユーザーのデスクトップ環境でローカルに動作し、指示に従ってファイルやフォルダの閲覧・編集・作成・移動などの操作を実行してくれます

また、MicrosoftがサブスクリプションサービスであるMicrosoft 365の一機能として提供している業務自動化AIの「Copilot Cowork」は、MicrosoftがAnthropicと緊密に連携して開発した製品で、Claude Coworkを支えるテクノロジーが統合されています。

Claude Mythos Preview

Mythos(ミュトス)はAnthropicが開発中の次世代モデルで、同社の上位モデルであるClaude Opusを大きく上回る性能を持っています。

Claude Gov

米国の国家安全保障ミッション向けに設計された特別なAIモデルです。

戦略立案、運用支援、情報分析、脅威評価、標的の特定、戦闘シナリオのシミュレーションまで、幅広い用途に利用できます。

Bloombergによれば、国防総省の職員の間では、「Claude Gov」が使いやすさから好まれる選択肢となっているとのこと。

Claudeは2024年6月からPalantir TechnologiesとAWSの連携を通じて米軍の機密ネットワーク上で稼働しています

2026年2月28日に米国とイスラエルが合同で行ったイランへの大規模空爆作戦でも、情報分析、標的の特定、戦闘シナリオのシミュレーションにClaudeが活用されました

公式サイト:政府機関 | Claude

Anthropic(アンソロピック)

Anthropicは2021年に設立された新興AI企業です。

Claude(クロード)と呼ばれる大規模言語モデル(LLM)を開発している事で知られています。

名称 Anthropic(アンソロピック)
業界 AI
創業 2021年
本社 アメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコ
創業者 ダリオ・アモデイ、トム・ブラウンなど
CEO ダリオ・アモデイ

AIチャットの「Claude」やAIコーディングエージェントの「Claude Code」を提供しています。

ダリオ・アモデイを始めとするOpenAIの元従業員7名によって設立されました。

ChatGPTを運営するOpenAIが膨大な一般消費者ユーザー基盤の収益化を主軸とするビジネスモデルを採用しているのに対し、Anthropicは企業間取引を中心とするビジネスモデルを取っています。

評価額は3800億ドル(約58兆1100億円)です(2026年2月13日時点)。

Financial Timesは、Anthropicは2026年に上場する準備を整えており、大手投資銀行ともIPO(新規公開株式)を行う可能性について協議を始めたと報じています

日本法人のAnthropic Japan合同会社が存在します

公式サイト:Anthropic

出資者

Google、Zoom、Amazon.com、NVIDIAなどが出資している他、多くのベンチャーキャピタルが同社に投資しています。

中でも通販サイトの運営でお馴染みのAmazon.comはAnthropicに80億ドルを出資する大株主であり、同社のモデルやツールを顧客に提供する主要パートナーでもあります。

製品・サービス

Anthropicは生成AIである「Claude」を開発・提供しています。

同社は「AIの安全性」を最優先に掲げてAIを開発しており、Claudeは有益で、無害で、誠実であることを目指して設計されています。

関連記事:Claudeとは?

歴史

2023年

2月3日、Googleのクラウド部門であるGoogle Cloudとの提携を発表

3月、Claudeをローンチ。

5月16日、ZoomがAnthropicとの戦略的提携と投資を発表

9月25日、AmazonがとAnthropicと生成AIを推進するための戦略的提携を結び、最大40億ドルの投資すると発表。Amazonは少数株主権を取得する。

2024年

3月13日、AIチャット「Claude 3」の“最速かつ最も手頃な”モデルである「Haiku」をリリース

11月7日、PalantirおよびAmazonのAWSとの提携を発表。この提携により、米国の諜報機関や防衛機関にAIチャットモデル「Claude 3」および「Claude 3.5」を提供する。

2025年

2月25日、ハイブリッド推論モデル「Claude 3.7 Sonnet」を発表

3月3日、米VCのLightspeed Venture Partners主導のシリーズE資金調達ラウンドで、35億ドル調達したと発表。資金調達後の評価額は615億ドル。

6月25日に「AWS Summit Japan 2025」の基調講演で、Anthropicの東京オフィス開設を明らかにした

6月30日、Claude Opus 3を2026年1月5日に廃止すると発表

7月15日、米国防総省がAI開発のためAnthropic・Google・OpenAI・xAIと各最大2億ドルの契約を締結

8月7日、データ分析基盤を提供するSnowflake(スノーフレイク)の日本法人の社長を務めていた東條英俊氏を日本法人の社長に任命したと発表した

8月12日、米連邦政府のすべての機関(立法府、行政府、司法府)に、「Claude for Enterprise」と「Claude for Government」を年間1ドルで提供すると発表

8月29日、Anthropicが消費者利用規約およびプライバシーポリシーのアップデートを発表

9月2日、ICONIQ Capital主導のシリーズF資金調達ラウンドで、130億ドル調達したと発表

10月23日、Googleとクラウド分野でのパートナーシップ締結を正式に発表

10月29日、東京オフィスを開設したことを発表

11月12日、英国を拠点とするAIクラウドプラットフォーム、Fluidstack(フルードスタック)と提携し、テキサス州とニューヨーク州の2カ所にデータセンターを立ち上げる計画を明らかにした

11月13日、中国政府が支援する攻撃者グループが、AIモデル「Claude」を悪用して企業や政府に対するおよそ30件の攻撃を自動化したと発表した

11月18日、MicrosoftとNVIDIAとの戦略的提携を発表。Anthropicに対するMicrosoftによる最大50億ドル、NVIDIAによる最大100億ドルの合計150億ドル(約2兆3300億円)の投資が含まれる。

12月2日、JavaScriptランタイムの「Bun」を買収したことが公表される

2026年

1月5日、Claude Opus 3を廃止

1月13日、パソコン操作に最適化したAI「Cowork」を発表

2月12日、シリーズGの資金調達ラウンドで300億ドル(約4兆6000億円)を調達したと発表

2月17日、AIモデル「Claude Sonnet 4.6」をリリース

2月18日、 デザインツールのFigmaと提携し、「Claude Code」で生成されたコードをFigmaに直接取り入れる「Code to Canvas」機能をリリース

2月25日、API廃止済みのClaude Opus 3について、有料会員向けに提供を続けることを発表。併せて、Claude Opus 3が記事を書くブログ「Claude’s Corner」をSubstackに開設した事を発表。

同日、コンピューターを操作するAIエージェントを手がけるAIスタートアップ「Vercept」を買収すると発表

2月26日、ダリオ・アモデイCEOが、米国防総省が求めているClaude Govの安全対策撤廃の要求を、自律兵器や大規模な監視活動に使用される懸念から拒絶

2月27日、米国防総省がAnthropicをサプライチェーン上のリスクに指定

3月3日、これまで有料で提供されてきた「メモリ機能」を無料プランのユーザーにも開放

3月5日、米国防総省から正式に「サプライチェーンリスク」と認定された書簡を受け取ったと公式ブログ発表

3月9日、Claude Codeに、AIがバグを自動で検出する機能「Code Review」を追加したと発表

3月11日、AIリスクを研究するシンクタンク「The Anthropic Institute」の設立を発表

3月16日、ピーク時以外の利用上限を2倍に引き上げるキャンペーンを開始。期間は3月27日まで。

4月16日、「Claude Opus 4.7」を発表。伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)と「Anthropic Authorized Reseller Program for Amazon Bedrock」のリセラー契約を締結し、AWSの生成AIプラットフォーム「Amazon Bedrock」を通じて「Claude」を提供すると発表

4月22日頃、日本法人の広報からメディア関係者に「Mythos」の読み方が「ミュトス」であると案内される

4月23日、NECを日本企業初のグローバルパートナーとし、戦略的協業を開始

5月4日、Blackstoneなどと共同で、エンタープライズ向けの新AIサービス企業を立ち上げたと発表

5月6日、SpaceXと同社のスパコン「Colossus 1」を使用するリース契約を締結

経営陣

役職 名前
CEO ダリオ・アモデイ
CCO(最高事業責任者) ポール・スミス

Colossus|SpaceXが保有するスーパーコンピューター

Colossus(コロッサス)は、SpaceXが保有するAIコンピュータ・クラスターです。データセンターそのものを指す場合もあります。

公式サイト:Colossus | xAI

Colossus(コロッサス)とは?

Colossus(コロッサス)はテネシー州メンフィスにあるデータセンターで運用されているAI用のスーパーコンピューター(コンピューター・クラスター)です。

このコンピュータークラスターは、大規模な言語モデル、マルチモーダルシステム、科学シミュレーション、および最先端の生成型AIにおいて、極めて高い並列処理性能を実現します。

xAIによって開発・運用されており、現在はxAIを買収したSpaceXによって所有されています。

なお、xAISpaceXはどちらも起業家のイーロン・マスク氏が創業した企業です。

Colossus 1

最初のColossusである「Colossus 1」はわずか1`22日で構築されました。

「コンピューティングのギガファクトリー」と呼ばれるColossus 1は、AIトレーニング、ファインチューニング、推論、および高性能コンピューティングワークロードにおいて、かつてない規模の処理能力を提供します

Colossus 1には当初、NVIDIA Hopper アーキテクチャをベースとするデータセンター向けGPU「NVIDIA H200」が10万基搭載されており、それらを制御する為にIntelのワークステーション向けプロセッサ「Xeon」が使用していました

その後、xAI(現在はSpaceXの一部門であるSpaceXAI)はColossus 1の規模を倍増し、合計20万基のNvidia Hopper GPUを搭載させました。

現在、Colossus 1は、NVIDAの「H100」「H200」および「GB200」といったアクセラレータを高密度に配置した22万個以上のGPUを搭載しています

2026年5月6日、SpaceXはColossus 1の全計算能力をAI企業のAnthropicに貸し出すリース契約を結びました。これにより、Anthropicは同社のAIであるClaude CodeとClaude APIの利用制限を引き上げました

なお、SpaceX自体はAIのトレーニング環境を次期システムである「Colossus 2」へ移行済みです。

Colossus 2

Colossus 1に続くスーパーコンピューターです。現在、SpaceXはColossus 2を使用しています。

使用している半導体は全てNvidiaのBlackwellです。

2025年12月31日時点ではまだ建設中でした