Project Maven(プロジェクト・メイヴン)とは、2017年にアメリカ国防総省が立ち上げた軍用AIプロジェクトです。
このプロジェクトは機械学習で戦場データを分析して標的をロックオンしたり、戦術を提案したりする軍用AIの開発プロジェクトで、Palantirは主要なシステムの設計を担っています。
また、AWS(Amazon Web Services)やMicrosoftなどの10社も貢献しているそうです。
当初はGoogleが受注していたプロジェクトでしたが、AIの戦争利用について、社内から倫理的な問題があると批判され、2018年に契約を終了しました。
PalantirのCEOであるアレックス・カープ氏は2025年の第1四半期決算説明会で「我々はMavenの急速な拡大と、アメリカ国内外での非常に大きな需要を目の当たりにしている」と述べています。
なお、カープ氏によると、Palantirが開発している「TITAN」は、Project Mavenの延長上にあるとのこと。
Maven Smart System
Project Mavenで開発されたのが「Maven Smart System(メイブン・スマート・システム)」というAIを活用したミッション統制システムです。
ピーター・ティールが創業したデータ分析企業のPalantirが構築しています。当初のパートナーはGoogleでしたが、社内から反対され契約を更新しませんでした。
PalantirはAmazon.comやMicrosoft、コンピュータービジョンの新興企業クラリファイなどのテクノロジーも取り込んだ。
Anthropicが開発している大規模言語モデルのClaudeが組み込まれおり、情報分析や攻撃に伴う手続きの迅速化などに使用されています。
AIの活用について、中央軍のティモシー・ホーキンス報道官はBloombergに以下の様に述べています。
中央軍のティモシー・ホーキンス報道官は、いわゆるポイント・オブ・インタレスト(POI、要点)の生成や要員の意思決定支援にAIを活用していると述べた。「要するに、これらのツールはリーダーである人間が、より賢明な意思決定をより迅速に下すのを後押しする」と言う。
このAIシステムは、収集した画像や動画などの膨大なデータを分析し、作戦を提案します。
Palantirの公式プレゼンテーション動画がこちらです(字幕:ShortShort News)。
パランティアが米戦争省に提供している監視暗殺自動化・効率化SaaSを発表 https://t.co/kYurUeqbaS pic.twitter.com/X5TLoeQjit
— ShortShort News (@ShortShort_News) March 14, 2026
このシステムはNATO(北大西洋条約機構)にも提供されています。
日本の国防大臣である小泉進次郎は、2026年1月にPalantirを訪れ、同社の国防担当であるマイク・ギャラガーから直接このシステムについて説明を受けています。
ファインバーグ国防副長官が省幹部や幹部司令官に充てた2026年3月9日付の書簡で、米国防総省が「公式プログラム」として正式に採用した事が明らかになった。
実戦投入
メイブン・スマート・システムは世界中の米軍司令部が使用しており、既に実戦投入されています。
- 2022年:ウクライナと標的情報を共有
- 2024年:イラクとシリア、イエメンの親イラン武装組織フーシ派への攻撃
- 2026年:イラン攻撃
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