ドラッジ・レポートの政治的傾向と信頼性

マット・ドラッジ氏が運営するニュース・アグリゲーター「ドラッジ・レポート」に掲載されるリンクは、AP通信、ロイター通信、アトランティック、Fox Newsなど、信頼性が高く、政治的な偏りが少ないニュースサイトのものが中心です。

しかし、ブライトバートやデイリー・メールなど信頼性が低いサイトへのリンクを掲載することもあります。

総合的に見て、ドラッジ・レポートが掲載しているリンク(紹介しているニュース)は、主に中道~右派に偏っています。

過去には陰謀論を紹介していたことも

また、過去にはZeroHedgeやInfowars、Gateway Punditのような、信憑性が非常に低い記事や陰謀論を謳う記事へのリンクを掲載していた事も頻繁にありました。

その中には、オバマ大統領に関する陰謀や、不法滞在の子どもは暴力犯罪者であるといった、論破された数々の陰謀論もありました。

しかし、過去2年間はファクトチェックに失敗したことはなく、信頼性が高いニュースへのリンクを掲載しています

右派から中道右派へ

ドラッジ・レポート(および運営者のマット・ドラッジ氏)は、ドナルド・トランプ氏の熱心な支持者で、2016年の大統領選におけるトランプ当選に大きな影響を与えました

2019年にはトランプ氏自ら、Twitter(現X)にドラッジ・レポートのスクリーンショットを投稿しています。

しかし、2018年からドラッジ氏はトランプ氏と距離を置き始め、主に国境の壁や移民に関するトランプ氏の公約破りを公然と批判するようになりました。

近年、ドラッジ・レポートは右派から中道右派へと緩やかに変化しています。

この立場の変化により、熱心なトランプ支持者の中には、ドラッジ・レポートをリベラル左翼のメディアと評価する者もいます。

ダン・ボンジーノ氏は、ドラッジ氏の”裏切り”を受け、保守派とリバタリアンのコンテンツのみを掲載するニュース・アグリゲーターBongino Report」を開設し、「ドラッジはあなたを見捨てた。私は決して見捨てません。」と述べています