ピーター・ティールが出資するファクトチェックのプラットフォーム「Objection」とは?

Objection(オブジェクション)は、論争のある報道を、対立的な証拠プロセスを通じて評価するテクノロジー・プラットフォームです。

AIによる裁定と専門の調査員を組み合わせることで、このプラットフォームは論争のある報道を検証し、証拠と判断結果を公表します。

名前 Objection(オブジェクション)
サービス ファクトチェック・プラットフォーム
創業者 Dr Aron D’Souzaアロン・デスーザ
運営 Objection Pte Ltd
公式サイト Objection | The AI Tribunal of Truth

このプラットフォームは単に報道記事の内容を検証するだけでなく、それを基にメディアや記者の信頼性をスコアリングします。

また、1件2,000ドルの料金で、記事の事実関係を調査・裁定する仕組みも提供しています。つまり、顧客が特定の記事のファクトチェックを依頼できるという事です。

同社はプレスリリースで以下のように述べています

何世紀にもわたり、報道機関は事実上、世論の真実を判断する役割を担ってきた。報道機関は調査を行い、記事を掲載し、人々の評判について判決を下すが、その主張を厳密に検証する効果的な仕組みは存在しなかった。今日、その非対称性は終焉を迎える。

創業者のデスーザ氏は米テクノロジー系メディアのTechCrunchのインタビューで以下のように述べています。

これは事実確認の試みであり、(Xの)コミュニティノートと同じものです。民衆の知恵とテクノロジーの力によって、真実を伝える新しい方法を生み出します。

仕組み

プラットフォームの中核を成すのは、開発者たちが「AI法廷」と呼ぶものです。

この法廷は、OpenAI、Anthropic、xAI、Mistral、Googleの大規模言語モデルからなる”陪審員団”が、体系的な調査と判断を行います。

さらに、人間の調査員にはFBIやCIA、NSAに務めた経験を持つ者や調査報道記者が加わっています。

AIの裁定と人間の調査を組み合わせ、記事の正確性をチェックするという事です。

創業者

このビジネスを起業したのは、豪州出身の起業家であるアロン・デスーザ氏です。

デスーザ氏は法学および政治学の博士号を持つ人物で、Bollea v. Gawker(プロレスラーのハルク・ホーガン氏が、米ブログメディアのGawkerをプライバシー侵害で訴えた裁判)を主導した人物です。

資金調達

この企業には、PalantirやPayPalの創業で有名なテクノロジー投資家のピーター・ティール氏を始め、バラジ・スリニバサン氏、そしてベンチャーキャピタル企業のSocial Impact CapitalとOff Piste Capitalから”数百万ドル”のシード資金を調達しています

なお、ホーガン氏によるGawkerに対する裁判費用もティール氏が援助していました。これは、Gawkerが運営するブログ「Valleywag」がアウティング(ティール氏が同性愛者であると勝手に暴露する記事を書いた)ことが理由です。