ピーター・ティール氏が創業したデータ分析企業のPalantir(パランティア)は、高校を卒業したばかりの18歳を対象に、インターンシップを展開しています。
このインターンシップは「メリトクラシー・フェローシップ(Meritocracy Fellowship)」と呼ばれています。メリトクラシーとは実力主義・能力主義といった意味です。
メリトクラシー・フェローシップとは?
パランティアのメリトクラシー・フェローシップとは、2025年4月に発表されたプログラムです。
これは、高校を卒業したばかりの18歳のうち、大学に入学していない者を対象とした4カ月間の有給インターンシップです。
このプログラムの参加するにはアイビーリーグレベルのテストスコアが必要です。このプログラムには500人以上が応募しましたが、合格したのはわずか22人でした。
ウォール・ストリート・ジャーナルの報道によると、大学進学に魅力を感じなかったり、希望の学校に入学できなかったりした人たちが混在していた。インターンシップ中、生徒たちは米国の歴史と西部開拓について学び、パランティアのフルタイム従業員と共に技術的な問題の解決や製品の改善に取り組みました。
パランティアが大切にしていること
なぜパランティアはこのようなインターンシップを開始したのでしょうか?
その理由は、このプログラムの採用ページに記されています(現在は内容が若干異なります)。
多くのアメリカの大学では、不透明な入学基準が実力主義と優秀さを覆しています。その結果、優秀な学生が主観的で浅薄な基準に基づいて教育を受ける機会を奪われています。実力主義が欠如した大学は、過激主義と混沌の温床となっています。
Palantirは、大学入学制度の欠陥に対応するため、メリトクラシー・フェローシップ制度を創設しました。実力と学業成績のみに基づいて選考され、面接に招待されます。選考された応募者にはPalantirでのインターンシップの機会が提供されます。
メリトクラシー・フェローシップを無事に修了すると、Palantir在籍中に優秀な成績を収めたフェローには、Palantirでのフルタイム雇用のための面接を受ける機会が与えられます。
借金は不要。洗脳も不要。Palantirの学位を取得しましょう。
出典:Palantir Technologies – Meritocracy Fellowship
Palantirが米国の大学、特に大学入試制度に否定的な姿勢を取っている事が分かりますね。
同社の取り組みは、DEI施策(入学試験における黒人への加点や女子学生限定の支援など)による実力主義の欠如や不公平な環境を批判するトランプ政権の意向にも合致しています。
大学に否定的な創業者たち
パランティアの高等教育に対する強い軽蔑は、創業者の1人で現在はCEOを務めているアレックス・カープ氏の思想が反映されています。
カープ氏は2025年の初めに以下の様に述べています。
学校や大学で世界の仕組みについて学んだことはすべて、知的に間違っている
– アレックス・カープ
また、同じくパランティアの創業者で、同社の会長であるピーター・ティール氏はかねてより大学不要論を主張し、2011年から22歳以下の才能ある若者に大学進学ではなく起業を推奨する「Thiel Fellowship(ティール・フェローシップ)」を展開しています。
Theil Fellowshipの出身者には、イーサリアムのヴィタリック・ブテリン氏やMetaが巨額投資をしているAI企業「Scale AI」を起業したルーシー・グオ氏がいます。
参考:Palantir Launches Anti-College Internship for High School Grads(Business Insider)