パランティアとは何の会社?

Palantir(パランティア)は、データ分析およびデータ統合ソフトウェアソリューションを開発する米国のソフトウェア会社です。

2003年5月にピーター・ティール氏らによって設立されました。

公式サイト:Palantir(パランティア)

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Palantirとは?

正式名称 Palantir Technologies, Inc.
業界 ビッグデータ、ソフトウェア、AI
創業 2003年5月6日
本社 アメリカ合衆国コロラド州デンバー市17番通り1200番地
Tabor Center 15階
日本支社 Palantir Technologies Japan
創業者
CEO アレックス・カープ
会長 ピーター・ティール
従業員 3,848人
ティッカーシンボル PLTR(ニューヨーク証券取引所)

Palantirは、情報の統合、視覚化、分析のための一連のソフトウェアを提供する企業です。

Palantirのソフトウェアを使用すると、政府組織内および政府組織間でアナリストが協力して大量のデータを分析できるようになります。

同社のソフトウェアプラットフォームは、特に政府、防衛、金融、医療、その他の業界の組織が大規模で複雑なデータセットを理解できるように設計されています。

同社の創業者で、会長を務めているピーター・ティール氏は、Palantirを「人間の智をコンピュータが補完するもの」と語っており、同社をIA企業(Intelligent Augmentation)と定義しています。

また、同社のCEOを務めるアレックス・カープ氏は、Palantirの取り組みについて「私達が最も注力するのは、イノベーションと雇用を同時に創出することであり、現在、クライスラーでは1500人、エアバスでは5000人のオペレーターが私達のソフトを使っています。雇用の創出なしに民主主義はなりたたないからです。」と述べています

Palantirは情報分析というその仕事内容の性質上、個人情報の収集やプライバシーの侵害が指摘されることがあります。

しかし、Palantirが収集している情報の8割は、ニュース番組やSNSなどインターネット上で誰でも閲覧できる公開された情報から取得しています(残りの2割は諜報活動で集められた情報と言われています)。

Palantirの世界展開

Palantirはアメリカ以外にも世界中に支社やオフィスがあります。

関連記事:Palantirはどこの会社?日本法人もある?

また、UAE(アラブ首長国連邦)には、同国の国営投資会社であるDubai Holdingとの合弁会社である「Aither」があります

関連記事:Palantirには日本法人がある!

Palantirの設立

ピーター・ティールが、(ティールの母校である)スタンフォード大学でコンピュータ・サイエンスを学んでいたジョー・ロンズデールとスティーブン・コーエンという2人の若者、そしてPayPalでエンジニアを努めたネイサン・ゲッティングスと共に創業しました

Palantirはしばしば2004年創業と記されますが、SECの提出書類によれば、2003年5月6日が正式な創業日です

初期には、CIA(米中央情報局)が直接運営するベンチャーキャピタル「In-Q-Tel」が出資しました。

社名の由来

社名の「Palantir」はJ・R・R・トールキンの小説「指輪物語(ロード・オブ・ザ・リング)」などに登場する「遠隔から世界を見通す魔法の石」の名前から採られています

また、Palantirのスタッフは「Palantirian(パランティリアン)」と呼ばれています

関連記事:「パランティア」という社名の意味

Palantirの製品

Palanitrは顧客が持つあらゆるデータを統合・分析し、これまで解決できなかった問題の解決を支援するデータ分析用ソフトウェア・プラットフォームを提供しています

一言で言うとデータマイニングを行うソフトウェアの販売やサービスの提供だ。ありとあらゆるバラバラの情報を収集して分析し、ビジュアルマップやヒストグラム、チャートを作り上げる。しかも情報機関でも時間がかかるこの大変な作業を短時間でやってのける。

出典:CIAも頼みにする今シリコンバレーで最もアツいIT企業 – ITmedia ビジネスオンライン

富士通はPalantirのソフトウェアを「様々なシステムに散らばった大規模なデータを統合して組織の課題を解決する、一気通貫型のソフトウェア」であると説明しています

Palantirのソフトウェアを導入する事で、データ解析による、サイバーセキュリティ、社内不正監視、マネーロンダリング防止といったリスク対策のほか、業務効率化にも使われ、組織のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する事ができます

導入コストは100万ドル(約1億5000万円)とも言われています

また、防衛産業でも利用されており、2009〜2010年にかけては、カナダ主導で実施された情報戦プログラム「Information Warfare Monitor」や中国のネットスパイ活動「ゴーストネット」や「シャドーネットワーク」を検知したといわれています

関連記事:パランティアの製品

PalantirはNYSE(ニューヨーク証券取引所)に上場しているため、誰でも株を購入する事が可能です。

著名な投資家(株主)

Palantirには米国中央情報局(CIA)のベンチャーキャピタルであるIn-Q-Telが200万ドル出資しました

日本のヤマトホールディングスは、傘下のCVC「Kuroneko Innovation Fund」を通して、Palantirに出資しています

Palantirの共同創業者でCEOを務めているアレックス・カープ氏は同社株を2%保有しており、自身の持ち株のほぼ全てである4900万株を、取引計画に基づき売却しています

同じくPalantirの共同創業者であるジョー・ロンズデール氏が2015年に創業したベンチャーキャピタル・8VCも、Palantirに出資しています

ピーター・ティール

創業者のティール氏個人と彼が運営するベンチャーキャピタル・Founders Fundからも3,000万ドルを集めました。同じくティール氏が運営する投資会社Clarium CapitalもPalantirに投資しています

ティール氏は2024年9月現在もなお同社の発行株式の約5%にあたる1億1000万株を保有しています。一方、この時点でFounders Fund自体は、Palantirの持ち分をほぼ完全に手放した模様で、それらの株をティールを含む投資家に分配しました

ティール氏は2025年末までに最大2860万株を売却するという取引計画を持っており、2024年9月の売却もその一環です。

関連リンク

Palantirに関するウェブサイトです。

公式ウェブサイトおよび公式アカウント

経済情報

参考

Quartzを米Gizmodo等を運営するG/O Mediaが買収

(2022年4月22日)

国際的なビジネスニュースに焦点を当てたデジタルメディア・Quartzが、米Gizmodoや米Kotakuなどを運営するG/O Mediaに買収されたことを、Quartzの共同創業者で現CEOのZach Seward氏が、2022年4月22日に発表しました

G/O Media社とQuartz社の代表者は、買収の金銭的条件の公表を避けましたが、買収価格は1000万ドル以下とみられています

Seward氏は、「Quartzの先進的なビジネスジャーナリズムと世界経済に関する重要な報道は、G/O Mediaのネットワークに加わることで、さらに多くの人々に届くようになります。」「特に、買収に伴うレイオフがないこと、また統合後も予定されていないことを誇りに思います。これは長期的な成長のための計画です。」と述べています

Seward氏によれば、100人の従業員のうち80人(50人のジャーナリストを含む)が、「売却益から総額100万ドル以上の取引ボーナスを受け取る資格がある」との事です

なお、Seward氏は編集長兼ジェネラルマネージャーとしてQuartzに留まります。

Quartz、復活なるか?

Seward氏は、1月から今回の買収についてG/O Mediaと話し合ってきたと語っています。

氏は「2020年にQuartzを非公開にした後、われわれは資金を調達し、独自に運営することを模索していた」「売却は計画外でしたが、今年の初めにG/Oと話を始めた時に、Quartz、そして皆さんにとって非常に最良の道となりました」と述べています

ニューヨーク・タイムズによると、Quartzは2021年には約690万ドルの損失を出しており、G/O Mediaとの契約以前は、2023年まで収支が合うことはないとみられていました。

Quartzの2021年の収益は1110万ドルで、前年の1230万ドルから減少しており、Reutersは「収益の落ち込みは、メディア企業が手を組むか、新しい豪華なオーナーを見つけるよう圧力をかけている。」と記しています

また、フロリダ州セントピーターズバーグにある非営利のジャーナリズムのための学校であるポインターメディア研究所は、「今回の買収は、全米に展開するデジタル新興企業の統合トレンドに合致している」と記しています

参考:Quartz sells to G/O Media

イーロン・マスクによるTwitterの買収が完了

(2022年10月29日)

起業家のイーロン・マスク氏によるTwitterの買収が10月27日に完了しました

これにあわせマスク氏はTwitterで「the bird is freed(訳:その鳥は解放された)」とツイートし、プロフィールを「Cheif Twit(Twitterのトップ)」に変更しました

Twitterの買収総額は440億ドル(約6兆4000億円)ですが、多くのアナリストはこの価格について、ユーザー拡大に苦労するTwitterに対して過大だと評しています

もっとも、マスク氏もそれを自覚しており、あくまでマスク氏はTwitterに”とてつもない可能性”があると考えて買収したようです

当初マスク氏は「従業員の75%を解雇する」と宣言していましたが、買収に先立ちTwitter本社を訪問した際に「75%を解雇するつもりはない」と前言を撤回しています。

一方、上層部に関してはTwitterのスパムアカウント数について誤解を招く情報を提供したとして、直ちに解雇しました

同社の株式は、11月8日から上場廃止となります(追記:11月8日に予定通り上場廃止となりました)。

今後、マスク氏はTwitterをスーパーアプリ「X」に変える考えです。

ネットメディアバブル崩壊。業界はこれからどこへ向かうのか?

BuzzFeed、Vice、Gawker、Drudge Reportといったデジタルメディアは、トラフィック戦争の犠牲者だが、メディアの状況を揺るがすことに成功したと英国のメディアであるThe Guardianが論じています。

The digital media bubble has burst. Where does the industry go from here?

※記事中の為替レートは当時のニュースに記載された額を参考にしています。

米国の著名なジャーナリストであり、New York TimesやBuzzFeedで働いた経験のあるベン・スミス氏は、著書「Traffic」の巻末で、BuzzFeed Newsの失敗は「ユートピア的イデオロギー、一種の魔術的思考」の結果だと書いている。

10年間、ベンチャーキャピタルからの暖かい資金を浴びながら、価格設定や流通を完全にコントロールすることができなかったデジタルベースのビジネスにとって、これほど真実味のある言葉はないだろう。

2021年に国際報道部門でピューリッツァー賞を受賞したインターネット・ニュース・ビジネスのパイオニア、BuzzFeed Newsは、同社株式が上場以来90%も暴落したことを受け、4月20日にニュースルームを閉鎖すると発表した

BuzzFeedのジョナ・ペレッティ最高経営責任者(CEO)は、「もはや資金を提供し続けることはできない」と述べた。

しかし、これはデジタルメディア部門を襲った悪いニュースの一つに過ぎない。

2017年に時価総額が57億ドル(約6,300億円)に達していた、この時代のもうひとつのパイオニアであるVice Newsは、身売りを目指してニュース事業を再編成し、人員を削減すると2023年5月15日に発表しました

その後、Vice Mediaは投資ファンドであるフォートレス・インベストメント・グループがソロス・ファンド・マネジメントやモンローキャピタルなどの投資家グループを率いて3.5億ドルで買収することが決まりました

ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、会社を清算から救うことになるこの買収は、プライベート・エクイティ会社TPGグループ、シックス・ストリート・パートナーズ、メディア王ジェームズ・マードックなどの支援者を含む、Viceのほぼすべての株主を一掃することになると報じている。

トラフィック戦争による犠牲者は他にもいます。

ドラッジ・レポートに続く、ブログから出版への革命を2000年代初頭に起こしたと言えるGawkerは、短期間の再出発の後、今年初めに再び閉鎖しました。

また、Gawkerが2007年にスタートしたメディアで、伝統的な女性誌に対して、より現代の女性に寄り添ったメディアとして人気を集めたJezebel(イザベル)は、2023年11月に閉鎖され、スタッフ全員を解雇しました。その後、同月末にPaster Magazineが同サイトを買収しました

そして、ディズニーの新たなレイオフが、ネイト・シルバーのデータ主導の政治とジャーナリズムのブランド、FiveThirtyEightを襲った。シルバーはFiveThirtyEightの従業員に対し、”近いうちに “このサイトを去ることになるだろうと語った。

Insiderもチームの10%をレイオフし、さらに名前をInsiderからBusiness Insiderに戻すと発表しました

反乱的なニュース・ビジネスの破滅の種が最初に撒かれた場所をたどるのは、やりきれない作業だ。ほとんどのサイトは、バイラルな力によって推進される多くの訪問者に依存しており、その訪問者はデータを収集し、デジタル広告主に販売することができた。

しかし、この広告モデルには深い欠陥があり、特に、トラフィックの主要な配信ネットワークであるインターネット大手のGoogleとFacebookが、いつでもコード(アルゴリズム)を変更することができ、インターネットニュースの顧客を別の場所に送ることができた場合、ウェブサイトへの訪問者の流れが途絶える可能性があった。

コロンビア大学デジタル・ジャーナリズム・センターのエミリー・ベル所長は「ソーシャル・プラットフォームは、一般的に言って、ビジネスを構築できる場所ではない」と言う。

BuzzFeedのように、ソーシャル・プラットフォーム上で広告主の支援を受けてビジネスを構築していた企業は、すぐにそれを失っていることに気づいた。「彼らは、あなたのトラフィックがどこから来て、いくら支払っているのかが正確にわかるので、あなたのお金とトラフィックを奪おうとしているのです」とベルは指摘する。

しかし、ある瞬間、BuzzFeedは大打撃を受けた。マットレスのように見える25人の有名人という、ユーモラスで無関係なリスト記事のパイオニアから、画期的な大調査とピューリッツァー賞の受賞に至ったのだ。

また、たとえ物議を醸すような状況であっても、ニュースサイクルを支配することができた。悪名高いロシアの選挙干渉「スティール文書」を公表したのは、スミスのBuzzFeedだった。

Viceでは、ストーリーは明らかに異なり、より奇妙で、ジェットコースターのようだった。

BuzzFeed同様、プライベート・エクイティ企業から投資を受けたが、A+Eネットワークスや21世紀フォックスからも投資を受けた。

BuzzFeedとViceがそれぞれの意味でその時代を象徴していたのだとしたら、彼らもまた戻ることはないだろう。彼らが追い求めた夢は、他の何百ものインターネット・ベースの企業と同様、超低金利と投機的投資の機能であった。

新興デジタルメディアがもたらしたもの

BuzzFeed NewsやVice Mediaの反乱は、メディアの展望を揺るがすという目的を達成したかもしれない。

そうすることで、より焦点が絞られ、多くの場合有料ウォールの背後にある、独創的で小規模なニュース事業が形成される機会が生まれた。

その中で最も成功しているのは、Politico、Axios、Puck、Airmail、Talking Points Memoなどである。

しかし、必ずしもそうではない。

ViceやBuzzFeedが残した最大の遺産は、既存のメディアブランドに近代化を迫ったことだとベルは言う。

BBC、ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポストなど、かつては堅苦しかったブランドが、デジタルニュースとそれに伴うデジタル収入を完全に受け入れた。多くの場合、デジタル・ライバルの出身者の多くを採用することで、そうしてきた。

そして、伝統的なメディアはデジタル化しないだろうという考えは、全く正しくないことが判明した。

Knewz(ニューズ)

Knewz(ニューズ)はアメリカ合衆国のニュースサイトです。

かつては、様々な記事へのリンクをニュースごとにまとめたニュース・アグリゲーター(ニュース集約サイト)でした。

名前 Knewz
ジャンル ニュース・アグリゲーター
URL knewz.com
日本版 無し
開始日 2020年1月29日
運営会社 Knewz Media Group LLC(親会社:Empire Media Group)

掲載するニュースは600以上のメディアから収集しており、扱うジャンルは政治、ビジネス、スポーツ、犯罪、グローバルセキュリティ、テクノロジー、ファッション、文化など、広範にわたっています。

Knewzはアグリゲーション・サイトですが、「Knewz Stories」と称して、オリジナル記事の執筆と公開も行っています。

元々はルパート・マードック氏のNews Corpが、GoogleとFacebookによる寡占に対抗するために、2020年1月29日に立ち上げたウェブサイトです。

しかし、収益化には至らず、採算が合わなかったため18カ月で閉鎖。その後、2021年8月26日にEmpire Media GroupのCEOであるディラン・ハワード氏に買収され復活しました

ハワード氏は買収の際に、「情報過多、燃え尽き症候群、メディアの偏向、ニュースの正確性よりもエンゲージメントを促進するアルゴリズムなど、今日のニュースサイクルにはあらゆる問題がある。Knewzは、党派性に汚染されることなく、その日の最も複雑で物議を醸すニュースについて、熱心なユーザーがよりよく理解できるよう支援します」と語っています

公式サイト:Knewz

Rumble(ランブル)

Rumble(ランブル)は政治的に中立で「キャンセルカルチャーとは無縁」であると自称するカナダの動画共有サイトです

YouTubeのように、ユーザーが自由に動画を投稿することができ、収益化やライブ配信も可能です。

2013年にスタートしたランブルは、著名なIT起業家のピーター・ティール氏が出資している事でも知られています

Rumbleでは保守派の政治評論家であるスティーブン・クラウダー氏や、ダン・ボンジーノ氏の番組が人気となっています

Rumbleを運営しているRumble Inc.は、2022年9月19日にSPACを活用しNASDAQに上場しました。ティッカーシンボルは「RUM」です。

公式サイト:Rumble

xAIとは?Grokを開発するイーロン・マスクのAIスタートアップ

xAI(エックス・エーアイ)はイーロン・マスク氏が米国のネバダ州で設立した、AIスタートアップ(新興企業)です。

マスク氏はxAIの株式の60%を所有しています

名前 xAI(エックス・エーアイ)
正式名称 X.AI LLC
タイプ 非公開企業
URL x.ai
住所 216 Park Road Burlingame, CA 94010
設立日 2023年3月9日
創業者 イーロン・マスク他

公式Xアカウントも公開されています。

X:xAI(@xai)

なお、このユーザー名は日本のユーザーから一方的にはく奪したものです。

ちなみに、xAIはマスク氏が他に運営するTeslaやX(Twitter)とは直接関係がない会社との事です

Colossus

xAIは世界最大級の世界最大級のAIコンピュータ・クラスターである「Colossus」を開発しています。

ColossusにはNVIDIA製のデータセンター向けGPUが10万台搭載されており、それらを制御する為にIntelのワークステーション向けプロセッサ「Xeon」が使用されています

Grok

xAIは、対話型のAI・Grokを開発し、Xに搭載しています。

Grokは当初、Xの有料プランであるX Premiumに加入しているユーザーしか使えませんでしたが、2024年12月6日から誰でもXのウェブサイトやアプリから無料でGrokを利用することができます

Grokを開発しているxAIは、「Grok は『銀河ヒッチハイク・ガイド』をモデルにした AI」であるとXのポストで説明しています。

Grokは「銀河ヒッチハイク・ガイド」をモデルにした AI であり、ほとんどすべての質問に答えられるように設計されており、さらに難しいことに、どのような質問をすればよいかを提案することさえできます。

出典:xAI / X

GrokのURLは当初 grok.x.ai でしたが、xAIはドメイン Grok.com を購入し、2025年1月ごろから grok.com で運用されるようになりました。

xAIの歴史

2023年4月、ネバダ州で「X.AI Corp.」を設立したと報じられる

7月12日、イーロン・マスク氏は自身のXに「現実を理解するため、xAIの設立を発表します」と投稿し、xAIの設立を正式に発表しました。創業メンバーはマスク氏を含め12人で、Google DeepMind、OpenAI、Google Research、マイクロソフト・リサーチ、テスラ等での経歴を持つ人材が集まっている

また、マスク氏は2023年4月17日に公開されたFoxNewsのインタビューで、「TruthGPT」(トゥルースGPT)という「宇宙と自然を理解しようとするAI」を開発すると述べています

2023年11月4日に、独自の言語モデルである「Grok」を発表しました

2024年

2024年3月11日にGrokについて、マスク氏は「今週、オープンソース化します」と発言しました。その後、3月17日にGrokがオープンソース化されました。

2024年5月26日、シリーズB資金調達ラウンドで60億ドル(約9400億円)を調達したとブログで発表。主要投資家にValor Equity Partners、Vy Capital、Andreessen Horowitz、Sequoia Capital、Fidelity Management & Research Company、Prince Alwaleed Bin Talal、Kingdom Holdingなど。

6月5日、テネシー州メンフィスのGreater Memphis商工会議所が、xAIがメンフィスに“世界最大のスーパーコンピュータ”である「Gigafactory of Compute」を建設すると発表

9月2日、AI学習用のコンピュータークラスタ「Colossus」を稼働開始したとイーロン・マスク氏がXで発表

12月6日ごろからXの無料ユーザーにもGrokを提供開始

12月23日、xAIがシリーズC資金調達ラウンドで60億ドル(約9420億円)を調達しました。この資金調達ラウンドでは、通常の投資家以外にも、「戦略的投資家」であるNvidiaとAMDが参加しています。

2025年

1月9日、米国など一部の国で、Grokのスタンドアローンアプリ提供開始

1月19日に、日本でもGrokの独立したアプリを公開

2月18日、「Grok 3」を発表

2月20日、「Grok 3」がXで利用できるようになったと発表

3月18日、テキストから動画を生成する高度な動画生成モデルを開発しているAIスタートアップ「Hotshot」を買収。この買収に関して、マスク氏は「クールなビデオAIが間もなく登場する!」とXにポストしました

4月17日、Grokにメモリ機能が搭載され、おすすめやアドバイスを求めると、パーソナライズされた回答が得られるようになる。

5月19日、MicrosoftのAzure AI FoundryでGrok 3の一般利用が可能になった。同日に開催されたイベント「Microsoft Build」で発表された。この動きについては5月2日にThe Vergeが報じていた

5月23日、マスク氏が率いるDOGE(政府効率化省)のメンバーが、Grokを利用して政府が保有する機密データの分析を行っている事が報じられる

6月5日、米テネシー州メンフィスのGreater Memphis商工会議所は、xAIがメンフィスに“世界最大のスーパーコンピュータ”である「Gigafactory of Compute」を建設すると発表

6月30日、100億ドル(約1兆4300億円)を調達したと公表。半分は社債の発行や借り入れ、もう半分は株式発行によるもの。

7月4日のアップデートで、Grokが反ユダヤ的な主張を行ったり、「メカ・ヒトラー」を自称して話題になる

7月9日、Grok 4を公開

8月19日、AIチャットアプリ「Grok」をアップデートし、「コンパニオンモード」のキャラクターに新衣装を追加した

10月27日、Grokを活用した独自の百科事典サービス「Grokipedia」を公開

11月17日、Grok 4.1公開

11月20日に新しいAIモデル「Grok 4.1 Fast」と開発者がAIエージェントを構築するための「Agent Tools API」を発表

12月18日、科学的発見のためにAI活用を促進する米エネルギー省の「ジェネシス・ミッション」に参加する事が発表される。

関連ニュース

WealthNaviは1万円からはじめられる!

WealthNavi(ウェルスナビ)の最低投資額は1万円です

かつては最低投資額が10万円でしたが、2023年2月27日より、1万円に引き下げられました

筆者がWealthNaviの口座を作った時は最低投資額が10万円だったので、気軽に始めるには少しハードルが高かったのですが、1万円なら気軽に始められますね。

筆者もこの機会にWealthNaviを再開しました(`・∀・´)

公式サイト:ウェルスナビ(WealthNavi)|全自動の資産運用サービス

GETTR(ゲッター)

GETTR(ゲッター)はX(旧Twitter)のようなデザインが特徴のSNSです。

2021年7月1日にアプリが公開され、アメリカ合衆国の独立記念日である7月4日に正式スタートしました

2022年10月には日本法人を日本法人を設立し、日本市場に正式に参加しました。ウェブサイトも日本語に対応しています。

名前 GETTR(ゲッター)
ジャンル SNS
タイプ SNS
URL gettr.com
日本版 あり
開始日 2021年7月4日
運営者 GETTR USA, Inc.

サービス名は「Get Together(集まろう)」の略です。

1つの投稿の文字数は最長777文字、最大6枚の写真、1つのGIFファイルあるいは1つの動画を含めることが可能で、ギフトカード引き換えプログラム(収益化)の交換など珍しい機能もあります。

また、本人確認済みである事を示すバッジは赤色です

GETTRの使命

GETTRはドナルド・トランプ氏の元上級顧問であるジェイソン・ミラー氏が立ち上げました

言論の自由を標榜し、ビッグテック(GoogleやFacebook)に立ち向かう事を使命としています。

GETTRは、検閲と戦い、オンラインユーザーに言論の自由を取り戻すために生まれました。他のプラットフォームで行われている強引で政治的な検閲から守られながら、多様なアイデアを共有するためのプラットフォームを提供します。

世界で影響力を持つビッグテックに立ち向かい、言論の自由、独立した思想、政治的検閲を拒否する権利のために戦う何百万人ものユーザーの一員となって、歴史を作っていきませんか?

出典:GETTR

とはいえ、無法地帯という訳ではなく、利用規約もちゃんと存在し、ルールに違反したユーザーはX(Twitter)などと同様に凍結されます。

公式サイト:GETTR

Drudge Report(ドラッジ・レポート)

Drudge Report(ドラッジ・レポート)は、マット・ドラッジ氏が運営している米国のニュース・アグリゲーター(ニュース集約サイト)です。

名前 Drudge Report(ドラッジ・レポート)
ジャンル ニュース、政治
タイプ ニュース・アグリゲーター
URL www.drudgereport.com
日本版 無し
開始日 1995年(ニュースレター)、1997年(ウェブサイト)
運営者 マット・ドラッジ他数名

ドラッジ・レポートは、米国および国際的な政治、エンタメ、時事問題に関するニュース記事へのリンクを、ドラッジ氏とアシスタントが独自の見出しを付けて掲載しているウェブサイトです。

政治的傾向は右派・保守派であり、紹介されるニュースは一般に右派に偏っています。

関連記事:ドラッジ・レポートの政治的傾向と信頼性

ドラッジ・レポートには発行人欄が無いため、分かりにくいですが、サイトの運営にはドラッジ氏以外に、数名のアシスタントも協力しています。

例えば、2010年にはワシントン・タイムズの元ホワイトハウス特派員であるジョー・カール氏やワシントン・タイムズのコラムニストでニューヨーク・ポストの元DC支局長であるチャールズ・ハート氏がスタッフとして加わっています

また、ブライトバートの創業者であるアンドリュー・ブライトバート氏は、ドラッジ氏の右腕として長年ドラッジ・レポートの運営に携わっていました

BuzzFeedの創業者であるジョナ・ペレッティ氏によれば、ブライトバート氏は「ドラッジにとても忠実」だったといいます。

ドラッジ氏も、ブライトバート氏がブライトバートを立ち上げたときは、自身のページにブライトバート氏の「エネルギー、情熱、献身」への賛辞を掲載しました。

ドラッジ・レポートを一躍有名にした報道

ドラッジ・レポートは基本的に他者のニュース記事へのリンクを掲載するだけです。

しかし、ドラッジ氏が自ら記事を執筆する事もあります。

中でも有名なのは、1998年1月17日に掲載されたビル・クリントン大統領とホワイトハウスのインターンであったモニカ・ルインスキー氏が不倫している事を暴いた記事です(肩書はそれぞれ当時のもの)。

元々、この一件は、ニューズウィーク誌のマイケル・イシコフ氏が報じる準備をしていましたが、印刷に入る数時間前に、ニューズウィーク誌のトップによって没になりました。

翌朝、ドラッジ氏はニューズウィーク誌が大統領の不倫に関する報道を没にしたとドラッジ・レポートで報じました。

ドラッジ・レポートはこの一件で一躍有名になりました

サイト情報

サイトの月間PVは2015年に7.5億、2016年時点で14億7200万です

2012年時点の年間収益は1,500万ドル(約18億円)から2,000万ドル(約24億円)と言われています

デザイン

Google NewsやSmartNewsなど、多機能なニュース・アグリゲーターが登場する中で、ドラッジ・レポートのウェブサイトはドラッジ氏がピックアップした注目の記事へのリンクと数枚の写真、そして広告をトップページに掲載しただけのシンプルなウェブサイトです。

1997年の創設以来、基本的なデザインは変わっていません。

しかし、スマホ対応やHTTPS対応など、近年のネット環境にも最低限の対応がされています。

タイトルは「Drudge Report」ですが、ロゴやタイトルタグ(検索等に表示されるタイトル)等は全て大文字の「DRUDGE REPORT」となっています。

また、タイトルタグではサイト名の横に西暦が掲載されているのが特徴です(DRUDGE REPORT 2024®)。

参考