SEOにおいて、長文の記事を複数の小さな記事に分割し、記事間でリンクさせても良いのか?
記事を分割する事で内容が薄いコンテンツ(≒低品質コンテンツ)と見做されてしまわないのか?
長文記事を分割して複数の短文記事にする事の是非について解説します。
記事分割の是非はケースバイケース
長文の記事を分割して複数の短文記事にする事が、SEOにおいてどう扱われるのか?
結論から言うと、その是非はケースバイケースです。
Googleの検索オフィスアワーで、Google検索チームのリジー・サスマン氏は「長いトピックを扱っている記事を小さな記事に分割して相互リンクさせたら、薄いコンテンツとみなされるのでしょうか?」という質問に対しこう回答しています
まあ、そのコンテンツを見ないとわからないですね。しかし、文字数だけでは、コンテンツの薄さを示すことはできません。あるトピックを深く掘り下げる徹底的な記事もいいですし、理解しやすいトピックに分割することも同様にいいことです。
トピックとそのページのコンテンツによりますし、読者のことを一番よく知っているのはあなたです。ですから、私はユーザーにとって何が一番役に立つか、そしてどんなトピックであれ、各ページで十分な価値を提供できているかということに焦点を当てます。
参考:November Google SEO Office Hours | Google Search Central Blog | Google Developers
「長文だから良い」「短文の方が良い」という単純な話では無く、読者にとってもっとも良い形を取るべきだというのがGoogle検索チームの回答だという事ですね。
しかし、「読者の事を考えて判断しろ」というのは正論ではありますが、さすがに曖昧過ぎて良く分からないですよね。
では具体的にはどうすれば良いのか?次の項目で解説します。
記事を分割するか否かを判断する基準
記事を分割するか否かどうやって判断すれば良いのか?
月間250万PVを超えるウェブメディア「サルワカ | サルでも分かる図解説明マガジン」の管理人(当時)であるcatnose氏は、以下の2点を判断基準として挙げています。
1つめに、ユーザーが求めている情報により簡単にアクセスできるようになるかということです。例えば「1つの記事にA、B、C、D、Eとたくさんの情報が盛り込まれているものの、Cの情報だけを知りたいユーザーが多数いる」場合には、Cを別記事に分けるのは有効だと思います。記事の文字数が多く「Cの情報が埋もれてしまっている」ような場合にはなおさらです。
2つ目は、テーマが異なっているかどうかということです。今回のケースでは、2つの記事で明らかにテーマが異なっていました。分割された記事がどちらも似たテーマの場合には重複コンテンツとみなされて、新規は上位に上がらず、元記事は検索順位が落ちてしまう、なんていうこともあり得そうです。
筆者もこの考え方に賛同です。
読者が何を目的に記事にアクセスしているのかは、Google Search Consoleで記事の検索キーワード等を調べる事である程度は把握できるので、記事公開後にそうしたデータを見ることで、記事を分割するべき判断する事ができます。
逆に、記事を統合する場合も同様です。似たようなテーマで文章も少ないのであれば、記事を統合して1つの記事で読めるように対応すると良いでしょう。
もし、記事を公開する前でGoogle Search Console等のデータが無い場合には、「1記事1テーマで書く」「読みやすい文章量に収める」ということを基本的な指針として判断すれば良いでしょう。
まとめ
ウェブサイトの中には、一度記事を書いたらそのまま放置してしまうサイトがありますが、それはよくありません。
定期的に過去記事を確認し、読者の反応や内容の変化に応じて記事を分割したり、逆に統合すると、読者にとって便利で読みやすい記事を作る事ができます。
ウェブサイトの文章は後から容易に加筆修正する事ができるのが強みです。過去記事も放置せずアップデートし、SEOを強化しましょう。