イーロン・マスク氏は自身が立ち上げた政治行動委員会(PAC)である「America PAC」の公式アカウントとして利用するため、Xのハンドルネーム「@america」をユーザーから取得しました。
このアカウントはマスク氏が10月5日のトランプ大統領の集会で演説したのと同じ日に開設されました。
これまでハンドルネーム @America を所有していたユーザーには、代わりに @america123_12 が割り当てられています。
元の @America ユーザーは2020年以降、アカウントでポストをしておらず、数年にわたって非アクティブだったとみられています。
Xのポリシーでは、通常、著作権侵害やアカウントの非アクティブなどの問題が発生した場合に、同社がユーザー名を取得することが許可されています。
ちなみに、皮肉にも @America の元所有者は、イーロン・マスク氏とドナルド・トランプ氏に対して批判的なツイートをしており、2020年にはマスク氏を「反米的」と呼んでいます。
なお、マスク氏がXのハンドルネームをはく奪するのは今回が初めてではなく、過去にも @X や @xAI などのハンドルネームを取得してきました。
また、イーロン・マスク氏が買収する前のTwitter時代にも、 @CIA がTwitterの運営に取得されるといった事が起きています。
しかし、今回の @america 取得は、これまでとは違う点があります。それは、マスク氏の政治活動の為に取得されたという事です。
マスク氏は2022年に「Twitterが国民の信頼を得るには、政治的に中立でなければならない」と述べていました。
ですが、@america の取得はX社のビジネスや安全上の理由ではなく、自身の政治的な活動に利用するためであったことから、この行為には「マスク氏は個人的かつ党派的な政策を推進するためにXのリソースを利用している」といった不満の声があがっています。
関連記事