xAIがGrokのiPhoneアプリを米国でリリース

(2025年1月10日)

イーロン・マスク氏が率いるxAIは、1月9日(現地時間)に同社のAIチャットボット「Grok」のiOSアプリを米国でリリースしました。

米国だけでなく、オーストラリアやインドなど複数の国で提供を開始していますが、日本ではまだ提供されていません

xAIがベータ版と呼ぶこのチャットボットのスタンドアロンアプリは、リアルタイムの情報を処理し、質問に答え、画像を生成するなど、Xに組み込まれているものと同じ機能を実行することができます。

xAIは12月にいくつかの国でGrokのiOSアプリをテストしていました。Android版がいつリリースされるかについては何も発表されていません。

Grokは当初、XでX Premiumに加入しているユーザーのみが利用可能でしたが、先月から全てのユーザーがX上で利用できるようになりました。これにより、Grokは、OpenAIのChatGPT、AnthropicのClaude、GoogleのGemini、MicrosoftのCopilotなど、他の無料で使用できるチャットボットと同等になりました。

ウェブサイトも準備中

xAIはGrok専用のウェブサイト「Grok.com」も準備中です。

現在、アクセスすると「Coming Soon」のメッセージが表示されています。

参考:X launches Grok’s iPhone app in the US – The Verge

xAIがシリーズC資金調達ラウンドで60億ドルを調達

(2024年12月23日)

イーロン・マスク氏が率いるAI企業「xAI」は、12月23日にシリーズCラウンドで60億ドル(約9420億円)調達したと発表しました

この調達でxAIの評価額は400億ドル(約6兆2900億円)から500億ドル(約7兆8600億円)と見積もられています

今回のシリーズCラウンドには、Andreessen HorowitzやBlackRock、Sequoia Capital、Fidelity Management & Research Company、Kingdom Holdings、Lightspeed、MGX、Morgan Stanley、OIA、QIA、Sequoia Capital、Valor Equity Partners、Vy Capitalなどの資産運用会社に加え、戦略的投資家であるNVIDIAとAMDも参加しました。

xAIは今回の発表で、AIコンピューターColossusのサイズを2倍の20万個のNvidia Hopper GPUに拡大し、Grok、Aurora、その他の取り組みを強化するとも述べています。

参考:Series C funding round

Intelがベンチャーキャピタル部門を分離し独立させると発表

2025年1月14日、 Intelは、同社のグローバルベンチャーキャピタル部門であるIntel Capitalを分離し、独立ファンドにする意向を発表しました

これにより、Intel Capitalはより自立性が高く、外部資本を引き付ける柔軟性が高まるとIntelは説明しています。

1991年に設立されたIntel Capitalは、運用資産50億ドルを超える世界有数のCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)です。30年以上にわたり、1,800社を超える企業に投資し、200億ドルを超える資本を投入してきました。

同社は、シリコン、フロンティア技術、デバイス、クラウドなど、コンピューティングの未来を形作る主要分野の初期段階のスタートアップ企業に投資することで、過去10年間だけで 1,700 億ドルを超える市場価値を生み出しました。

Intel Capitalが投資した著名な企業には、Red HatやVMware、米電子契約大手のDocuSignなど、その後大きく成長した会社もあります。

Intel Capitalの独立運営は2025年後半に開始される予定で、その時点でIntel Capitalは新しい名称で運営されます。既存のIntel Capitalチームは新会社に移り、移行期間中も事業運営は通常通り継続されるとのことです。

参考:AIも半導体も後塵拝すインテル 凋落の裏に2000社投資したCVCの存在 | Forbes

WordPressとWP Engineが揉めている件について #WPDrama

(2024年10月15日)

WordPressとWP Engineが揉めている件について、筆者の感想です。


筆者は「マレンウェッグ氏の主張に100%賛同するが、やり方には100%賛同しない」という立場です。

いろいろ事情はあるのでしょうが、やはり罪のないユーザーの事は巻き込まないでほしかったです。

また、マレンウェッグ氏の立場は、この戦いをする上で非常に悪いものです。

実際の気持ちはどうあれ、客観的には「マレンウェッグ氏がWordPressのコミュニティを利用して、競合他社のビジネスを攻撃している」ようにしか見えません。

マレンウェッグ氏はWordPress.com(WordPressをベースにしたブログサービス)とPressable(WordPress用のレンタルサーバー会社)をAutomatticの事業として運営しているためです。

WordPress.comはまだしも、Pressableに関してはWP Engineと全く同じビジネスを提供している完全な同業他社であり、この会社をAutomatticが保有している以上、マレンウェッグ氏がどれだけオープンソースの理想を語っても、「WP Engineが潰れれば、ライバルが減ってお前は金儲けできるもんな」という話にしかなりません。

筆者としては、マレンウェッグ氏にそこまで悪意があるとは思いませんが、客観的にはライバル企業を攻撃している状況であり、それも同氏のやり方に賛同しかねる点です。

マット・マレンウェッグがWordPress開発者のアカウントを一方的に無効化

(2025年1月12日)

マレンウェッグ氏は1月11日のブログ投稿で、Joost de Valk氏とKarim Marucchi氏のWordPress.org アカウントを「WordPressのフォークを計画している」事を理由に無効にしたと発表しました

なお、両者は「新しいWordPress」や「WordPressから独立したリポジトリ」の実現可能性について議論していただけであり、彼らの計画を「フォーク」と呼んでいるのはあくまでマレンウェッグ氏だけです(両名はフォークする予定は一度もなかったと述べています)。

また、同時にセ・リード氏、ヘザー・バーンズ氏、モーテン・ランド=ヘンドリクセン氏のアカウントもほとんど説明なく無効化していることをマレンウェッグ氏は明らかにしました。

ランド=ヘンドリクセン氏は、自分らのアカウントが無効化されたのは、方向性の違いからマレンウェッグ氏に恨まれているのが理由であると推測しています。

マレンウェッグ氏は、Joost de Valk氏とKarim Marucchi氏、そしてセ・リード氏のWordPress.org アカウントを無効化しました。これはマット自身が失敗したより持続可能なガバナンスとエコノミーを構築しようとしたためです。

出典:Morten Rand-Hendriksen — Bluesky

なぜ彼(マレンウェッグ氏)はヘザーと私をターゲットにしているのでしょうか?それは、私たちが2017年に適切なガバナンス、説明責任、利益相反ポリシーなどの必要性について話し合い始めたからです。私たちは 2019年にプロジェクトを離れましたが、どうやら彼はまだ恨みを抱いているようです。

出典:Morten Rand-Hendriksen — Bluesky

参考:Matt Mullenweg deactivates WordPress contributor accounts over alleged fork plans | TechCrunch

ピーター・ティールが支援するドローン企業がシリーズBラウンドで6,360万ユーロを調達

(2023年10月24日)

ピーター・ティール氏が支援し、ロシア侵攻以来ウクライナで活動しているドイツのドローン企業「Quantum Systems」が、6,360万ユーロの新規資金を調達したとBloombergが報じました

ミュンヘンを拠点とする同社は声明で、Quantum SystemsのシリーズBラウンドはHVキャピタルとDTCPキャピタルが主導し、エアバス・ベンチャーズ、ティール・ベンチャーズ、プロジェクトAが支援したと述べました。

Founders Fundとは?投資先はどこ?

Founders Fund(ファウンダーズ・ファンド)は、ピーター・ティール氏がPayPal時代の同僚であるケン・ハウリー氏とルーク・ノセック氏と共に2005年に共同設立したベンチャーキャピタルです。

Founders Fundのポートフォリオ(投資先)はこちらから確認できます。

公式サイト:Founders Fund

歴史

2023年3月9日、シリコンバレー銀行(SVB)から資金を引き揚げるよう投資先企業に提言

投資先

Founders Fundが投資するスタートアップをいくつか紹介します。

仮想通貨

ティール氏は、2023年にファウンダーズ・ファンドを通じてビットコインとイーサリアムに投資を行ったと報じられています

投資時期は昨年の夏から秋で、2億ドル(約300億円)の資金を両銘柄に半分ずつ投資したとのこと

2014年に同ファンドを通じてビットコインへの投資を開始したティール氏は、コロナ禍の強気相場がピークに達した2022年3月末までにそれらを現金化し、約20億ドルのリターンを得たとFinancial Timesは報じています

Anduril

Anduril Industries Inc.(アンドゥリル・インダストリーズ)は、軍事機関や国境監視のための技術を開発する南カリフォルニアの新興企業です。

Andurilはウクライナ戦争でも使用されたドローンなどを提供しており、2022年12月の資金調達ラウンドで、評価額は85億ドル(約1兆3000億円)に達しています

「オキュラス・リフト(Oculus Rift)」をフェイスブックに30億ドルで売却したパルマー・ラッキー氏がティール氏らと組んで2017年に創業した会社で、Founders Fundは同社を支援しています

Palantirの元従業員であるトレイ・スティーブンス氏は、現在同社で会長を務めています

Boldend

2017年にサンディエゴで設立されたBoldend(ボールドエンド)は、サイバー戦争 任務を支援する自動化ツールを作成しています。

Founders Fundは事業のごく初期に1000万ドル以上を秘密裏に投資しました

Clearview AI

FacebookやGoogleから人々の顔データを吸い出し、警察のために巨大なデータベースを構築する顔認識テクノロジー企業「Clearview AI」に出資しています

Facebook

当時Founders Fundに勤めていたショーン・パーカー氏は、Founders Fundを説得してFacebookに投資させました

Founders Fundにとってパーカー氏は重要な資産であるとティール氏は述べています。

SpaceX

ピーター・ティール氏はFounders Fundを通じて、PayPal時代の盟友であるイーロン・マスク氏が創業した航空宇宙会社「SpaceX」に投資を行いました

DeepMind

AIスタートアップのDeepMind(現:Google DeepMind)は設立時にピーター・ティール氏が率いるファウンダーズ・ファンドから出資を受けました。

ハサビスが人間の脳をイメージした汎用人工知能(AGI)の開発を目指していると説明すると、ティールは「これは話が大きすぎるかもしれない」と驚いたが、ティールと彼のベンチャーキャピタル「ファウンダーズ・ファンド」のパートナーたちがディープマインドの創業資金200万ポンドのうち140万ポンドを出資することに決まった。その後、この投資にイーロン・マスクも加わった。

出典:莫大な富をもつとてつもなく賢い者「テクノ・リバタリアン」が、お互いに利用し合ったり、敵対したりしながら、人類の未来をつくっている | ダイヤモンド・オンライン

現況:Googleに買収される(2014年)

Polymarket

Polymarket(ポリマーケット)は、ブロックチェーン技術などを活用した分散型予測市場プラットフォームで、現実世界のさまざまなイベントの結果に対して賭けを行うことができます。有名なものでは、2024年アメリカ大統領選が賭けの対象になっていました

賭博行為を行うプラットフォームである事から、アメリカでは規制の対象となっています

2024年5月14日に公開されたコインデスクの記事によると、PolymarketのシリーズB資金調達ラウンドは、ピーター・ティール氏のファウンダーズ・ファンドが主導しました

Halcyon

Boldendの完全子会社であり、ランサムウェア対策企業のHalcyonに出資しています

Peregrine

Peregrine Technologies(ペレグリン・テクノロジー)は、Palantirの元幹部であるニック・ヌーン氏が創業した企業で、警官によるテクノロジーの濫用を抑制しつつ、米国の地方警察が監視データにアクセスする能力を拡大させることを目指し、データ解析ソリューションを開発しています

Palantir時代の上司であるティール氏は、Founders Fundを通して同社に投資を行っています。

Caldera

Caldera(カルデラ)は、イーサリアムのレイヤー2のブロックチェーンを素早く立ち上げることを支えるプラットフォームを提供する企業です。

Founders Fundは、同社のシリーズAラウンドを主導しました

Layer N

2023年9月に、dao5と共に、イーサリアム上に構築されたL2ネットワーク「Layer N」の資金調達を主導している

Lolli

Lolli(ロリー)は暗号資産を使ったショッピング報酬プラットフォームです。

2020年5月初旬に、Founders Fundの他、Bain CapitalやCraft Venturesなどから300万ドルを調達しています

Zellerfeld

デザイナーが入稿したファイルをもとにスニーカーを3Dプリントして提供するZellerfeldゼラーフェルド)に、ピーター・ティール氏はFounders Fund(ファウンダーズ・ファンド)を通じて支援しています

MetaがFacebookやInstagramのファクトチェックを廃止

Metaは1月7日、第三者機関を通じて行っているファクトチェックを米国で廃止すると発表しました

対象となるSNSはFacebook、Instagram、Threadsの3つです。

同社は2016年にファクトチェックを導入し、虚偽または誤解を招くと思われる投稿を、独立機関に照会し、虚偽の内容が含まれている投稿の削除を行ってきました。

Metaはそのために119の国と地域のファクトチェック団体などと連携してきたといいます

Metaでグローバル渉外部門のトップを務めるジョエル・カプラン氏は、ファクトチェックが「行き過ぎ」であり、ユーザーの自由な表現をあまりにも頻繁に阻害しているとブログで述べました

今後は、X(Twitter)と同じユーザーが主導するコミュニティノートを実装するとのことです。

また、併せて性自認や移民などの話題に関する複数の制限も撤廃すると発表しています

Faraday Future(ファラデー・フューチャー)

Faraday Future(ファラデー・フューチャー)は、米国の新興EV企業です。

正式な社名は「Faraday Future Intelligent Electric Inc.(ファラデー・フューチャー・インテリジェント・エレクトリック・インク)」です。

公式ウェブサイト:Faraday Future

Faraday Futureの概要

正式名称 Faraday Future Intelligent Electric Inc.
業界 EV
創業 2014年
本社 アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス郡ガーデナー
創業者 YT Jia
従業員 505人

パランティアのデータマイニング・ソフトウェアを使用している。

ニュース

株式情報

NASDAQ:FFIE