Palantir(パランティア)の製品や関与したプロジェクトを紹介します。
Palantirの製品
Palantirの製品であるソフトウェアプラットフォームを紹介します。
4つの主力製品
Palantirは様々なソフトウェア製品を提供しています。中でも代表的なのは以下のソフトウェアプラットフォームです。
- Foundry(ファウンドリー)
民間企業が保有するビッグデータの活用を支援するソフトウェアプラットフォーム。製造業、小売業、ヘルスケアなどの業界で使用されており、生産の最適化やサプライチェーンの管理など、様々なタスクを支援している(Forbes)。
- Gotham(ゴッサム)
警察や政府機関の為のプラットフォーム
- Apollo(アポロ)
FoundryとGothamに自動アップデートを送る
- AIP
FoundryやGothamにAIを統合
上記4つのソフトウェアプラットフォームはPalantirの基本的な製品です。
詳細はこちら:Palantirの主力製品とは?4つのソフトウェアプラットフォームを紹介
Palantir Gotham Europa
Palantir Gothamには、「Palantir Gotham Europa(パランティア・ゴッサム・エウロパ)」という派生製品があります。
Gotham EuropaはサードパーティーのAI(人工知能)やML(機械学習)モデルを簡単に統合したり、ウェブブラウザから直接Gothamにアクセスして作業を行ったりと、従来のGothamにはなかった機能が搭載されています。
参考:Palantir Gothamとは?
Palantir Metropolis
Palantir Metropolis(パランティア・メトロポリス)は、ウォール街の銀行やヘッジファンド向けの定量分析に特化したソフトウェアです。
Palantir FedStart
Palantir FedStartは、連邦政府にソフトウェアを導入することを検討している適格企業やスタートアップ企業向けのSaaS サービスです。
競合製品を提供する企業に米防衛テックのSecond Front(セカンドフロント)などがあります。
公式サイト:Palantir FedStart
Gaia
Gaia(ガイア)は戦場における作戦行動を支援するインタラクティブマップです。
ガイアにより、ミッションパートナーは作戦の全段階に安全に統合されます。データ強化型マップビューは真の作戦情報統合を実現し、ミッション計画・実行・運用をほぼリアルタイムで支援します
出典:Palantir Powering Secure Collaboration | Capabilities
Gaiaを利用する事で、標的の位置を確認し、どの場所を攻撃するか選択するのに役立ちます。
特殊事例
以下はPalantirが政府機関などに向けて特別に開発・協力した製品・プロジェクトです。
MetaConstellation
PalantirのMetaConstellationはAIを活用して数百のセンサー群から得られる情報を統合し、迅速な意思決定を支援するソリューションです。
アメリカ北方軍が実証実験を行ったほか、ウクライナでは実戦投入されています。
MetaConstellation
XKEYSCORE Helper
インターネット上のあらゆるデータを盗聴できるNSAのスパイツール「Xkeyscore(エックスキースコア)」で収集したデータを、Palantirのソフトウェアにカンタンに取り込めるように開発されたソフトウェアが「XKEYSCORE Helper」です。
XKEYSCORE Helperを利用すると、NSAがXkeyscoreで収集したデータを簡単にPalantirの製品にインポートし、調査できます。
Skywise
Palantirがエアバスと共同開発したオープンデータプラットフォームです。
航空機が収集した膨大なデータを、整理・分析する事で、トラブルを予防します。
関連記事:パランティアの「スカイワイズ」とは?
Project Maven
Project Maven(プロジェクト・メイヴン)とは、2017年にアメリカ国防総省が立ち上げた軍用AIプロジェクトです。
Palantirが主要なシステムの設計を担っています。
参考:Project Mavenとは?
TITAN
PalantirのTITAN(戦術情報ターゲティングアクセスノード)は、米陸軍向けのAIと機械学習を活用した初の移動式地上局です。
衛星やドローンからのデータを人工知能と機械学習を使ってリアルタイムで分析し、戦場でのターゲティングや意思決定を迅速化します。
詳細:PalantirのTITANとは?
Victim 360 / 被災者360
Palantirが日本の石川県と共同で開発したプロダクトです。
日本では「被災者360」と呼ばれており、英名は「Victim 360」です。
2024年1月の能登半島地震により、62,000人以上の避難者が複数の県に散らばりました。Palantirのエンジニアたちは、120,000人の地域住民を表す15の断片的なデータソースを統合した「Victim 360」を構築し、避難者の発見と支援を可能にしました。数か月後に洪水が発生した際、同じシステムがわずか24時間で再展開されました。
出典:Palantir / X