ピーター・ティールとルネ・ジラール

ピーター・ティール氏は、フランス出身の人類学者のルネ・ジラール氏から強い影響を受けています。

ジラール氏は、古代の神話や聖書から近代文学に至る膨大なテキストを分析し、人間は他者を模倣する傾向をもち、さまざまな暴力はこの模倣的欲望から生じるということを発見しました

ティール氏はこの「ミメーシス(模倣)」の概念に強く惹かれたといいます。

ティールがとくに気に入ったのは、ジラールの「模倣(ミメーシス)的欲望」という概念だった。ジラールは、「人間は何を欲していいかわからない生き物であり、自分の心を決めるために他者に頼る。他者の欲望を模倣するから、彼/彼女たちの欲するものを欲するのだ」と述べている。

「模倣的欲望」は、自分の欲求を他人に委ねるという主体性の放棄を伴うものであり、嫉妬、ライヴァル関係、内輪もめ、恨みを助長することにつながる。それはまた、暴力的なスケープゴート行為にもつながるとジラールは述べている。スケープゴート行為とは、集団や個人に対する迫害を行なう者たちが手を組むことで、さらなる大規模な紛争の発生を未然に防ぐ役割を果たすものだ。ティールはのちに、このフレームワークを使って政治、テック投資、文化などについての独自の理論を展開していくことになる。

出典:シリコンヴァレー随一のヴィラン(悪役)でカリスマ:ピーター・ティールの真実 | WIRED.jp

また、ジラール氏の著書「Things Hidden Since the Foundation of the World(邦訳:世の初めから隠されていること)」をジラールの最高傑作だと考えています

ティール氏が初めてこの本を読んだのはスタンフォード大学の学部生だった時で、彼はこの本を「恐ろしい本」と呼びましたが、それは彼の世界とビジネスに対する見方に深く影響を与えたといいます。

ティール自身が認めるように、模倣的欲望を捨て、競争から完全に離脱することは簡単なことではない。それゆえ、できる限り「模倣しない・競争しない」ということが、ビジネス、投資、そして理想的な社会構築原則となる。ティールは、資本主義社会は必ずしもゼロサムの競争社会になる必要はないという信念に基づき実践を続けてきた。ビジネス、特にスタートアップにおいて「模倣しない・競争しない」ことは「独占(モノポリー)」となる。つまりすでに競争が激しい領域に参入するのではなく、まだ言葉にもなっていないニーズに応え、ニッチな顧客をつかむビジネスをするのだ。

ティールがイーロン・マスクの会社と全面対決になることを避け、マスクを取り込んでPayPalをつくったこともまた、不毛な競争を避けた一例である。

出典:伝説的起業家、ピーター・ティール。その哲学思想と描く「理想の社会」とは | Forbes JAPAN

ティール氏はジラール氏の考え方が次の二点について特に強力であると感じたといいます。

(1) 競合他社は実質的な目標を犠牲にしてライバルに執着する傾向があり、そのため (2) 競争の激しさは根本的な価値について何も教えてくれません。人々はどうでもいいことで激しく競争し、一旦争うとさらに激しく争うようになります。

ジラール氏の思想に強く影響を受けたティール氏は、著書の「Zero to One」で「競争は負け犬がすること」と述べています。この言葉はティール氏の名言として広く知られています。

Imitatio

ピーター・ティール氏は自身の財団である「Thiel Foundation」を通して「Imitatio」というプロジェクトに取り組んでいます。

これは人間の行動と文化に関するルネ・ジラールの驚くべき洞察の成果を推し進めるために、2008年に設立されたプロジェクトです。

ピーター・ティール、ロバート・ハマートン・ケリー (1938-2013)、ルネ・ジラール (1923-2015) の対話の成果である Imitatio は、資金と人材の両方のリソースを活用して、すでに進行中の優れた研究を拡張し、重要な重点分野でプロジェクトを立ち上げたいと考えています。私たちは、模倣理論の理解を深め、その洞察をより広く応用し、世界を新たな観点から見ることによってもたらされる変革を目指しています。

出典:IMITATIO

ピーター・ティール「私は絶対にイーロン・マスクの反対には賭けない」

“I would never bet against Elon. In anything. So I think that’s sort of that’s hard rule number 1.”

— Peter Thiel

私は絶対にイーロンの反対には賭けない。どんな事でも。それが第一の鉄則だと思う。

-ピーター・ティール

ピーター・ティールは健康の為にパレオダイエットをしている

伝説的なベンチャー投資家にして億万長者であるピーター・ティール氏は、超富裕層の御多分に漏れず長生きを望んでいます

ティール氏はそのために、旧石器時代の食生活を現代に取り入れた食事法である「パレオダイエット」を実践しています。

パレオダイエットとは、旧石器時代の食事スタイルに基づき、米、穀物、調味料、加工食品を避け、代わりに果物や野菜、赤身の肉など自然な食材を重視する食事法で、生活習慣病対策や体重管理に効果的です

ティール氏は2014年にBloomberg TVで、自身が反砂糖派であり、摂取量を制限する事に挑戦していると語っています

ちなみに、パレオダイエットの「パレオ」とは 「旧石器時代の」という意味です。また、ここでいう「ダイエット」とは「食事法」という意味で、「痩せる事」ではありません。

参考:Peter Thiel’s Antiaging Routine As a 56-Year-Old Billionaire – Business Insider

※この記事はあくまでピーター・ティール氏のライフスタイルを紹介するものであり、健康に関するアドバイスではありません。健康に関する情報収集は適切な情報源をご利用ください。

ピーター・ティールは不老不死の研究に資金提供している!

ピーター・ティール氏は、若いころから不老不死に関心を持っており、120歳まで生きる事を目標にしています。

PayPalのあるメンバーが、ティール氏と始めて会った時に交わした会話は、人体の冷凍保存についてであったといいます

そのため、ティール氏は寿命を延ばすことを目的とした技術や科学に多額の投資をしています。

アンチエイジング科学者のオーブリー・デ・グレイ氏の研究に何百万ドルも投資しています

また、アンチエイジングの非営利団体であるSENSリサーチ財団や、「2030年までに90歳を新50歳へ!」というミッションを掲げるNPOメトセラ財団(Methuselah Foundation)にも寄付を行っています

遺体の冷凍保存

ピーター・ティール氏が関心を持っている”不老不死の技術”には、人体冷凍保存(クライオニクス)もあります。

ティール氏は、ジャーナリストのバリー・ワイス氏が主催するポッドキャストに出演し、将来的に蘇生されることを期待して死後の肉体を冷凍保存する「クライオニクス」について語りました。

番組の中で、「死んだら冷凍保存されて、将来生き返るかもしれない契約をしているというのは本当ですか?」と尋ねるワイス氏に、ティール氏は「はい。ただ、どちらかというとイデオロギー的な意思表示のようなものです」と答えました。

出典:億万長者が「死後の復活」のために死体を冷凍保存する計画にサインしたと発言 – GIGAZINE

2014年には、アルコー延命財団が提供する人体冷凍保存サービスに登録したことをテレグラフ紙に明かしています

とはいえ、ティール氏はこの技術が実際に機能するかどうかについては懐疑的であると付け加えています

Confinity(コンフィニティ)

Confinity Inc.(コンフィニティ)は、かつてアメリカのシリコンバレーに拠点を置いていたソフトウェア企業で、PayPalの前身となった会社です。

創業

Confinityは1998年にピーター・ティール氏、マックス・レフチン氏、ルーク・ノセック氏、ケン・ハウリー氏の4名によって設立されました。当初の社名は「フィールドリンク」という名前でした。

この会社は、Palm Pilot上で安全な支払い処理を行うためのソフトウェアを提供する事を目的としていました。

Confinityという名前は、「confidence(信頼)」と「infinity(無限)」の2つを合わせた造語で、「無限の信頼」を意味します。

合併

コンフィニティは、2000年にオンラインバンキングを提供していたイーロン・マスク氏のX.comと合併します

その後、コンフィニティの送金業務がX.comの事業よりも利益率が高いことに気づいたマスク氏は、コンフィニティの送金事業にのみ注力することになります。

PayPal

PayPalは同社の決済サービスとして、2000年10月に正式に開始されました。

後に、社名もPayPalに変更しました。

なぜPayPalマフィアには女性がいないのか?

ペイパルマフィア(≒初期のPayPalメンバー)には女性社員が全く存在しませんでした。

ピーター・ティール氏と共にPayPal(の前身)を共同創業したマックス・レヴチン氏は、スタンフォード大学のある講義で、ペイパルマフィアに多様性が欠如している原因について以下のように述べています。

「ペイパルはおたくの集まりだったからですよ!誰も女性と話したことすらない。それなのに女性たちと交流したり、雇用したりできますか?」

出典:ピーター・ティール 世界を手にした「反逆の起業家」の野望

確かにこの状況では多様性を意識して女性を入社させても、「オタサーの姫」状態になってお互いに働きづらくなるだけですね苦笑

むしろ、日本以上に陰キャや非モテ、オタクに厳しいアメリカで、非モテおたく男子たちが集まり、協力してビジネスを成功させたのは素晴らしい話だと思います。

逆張りの投資家ピーター・ティールの政治思想とは?

ピーター・ティール氏は変わり者が大勢いるテック起業家の中でも特に風変わりな人物です。

彼はどのような思想を持っているのでしょうか?ピーター・ティール氏の思想についていくつか紹介します。

政治思想

ピーター・ティール氏は政府の介入を嫌う右派リバタリアン(自由至上主義者)として有名です

同氏のファンはティール氏を技術の進歩を個人の自由、科学の進歩、さらには救済に結びつけるテクノ・リバタリアン見ています

ティール氏は10代の頃にレーガン政権の保守主義に感化されてリバタリアンになりました

一方でティール氏自身は、自らの思想を「国家保守主義(national conservatism)」と呼んでいます。

ティールは自らの思想を「国家保守主義(national conservatism)」と呼び、「自由と民主主義は両立しない」として、「権威国家」を樹立する必要性を説いている。「権威国家」は「民主主義」より優れていると考えている。そして中央集権的な政府を分割し、テクノロジー企業がIT技術を使って管理する分散型の体制に変えるべきだと主張している。

出典:トランプ・バンス体制を作った「極右思想」IT富豪 「トランプ後継」バンス副大統領候補の素顔 | 東洋経済オンライン

実際にティール氏は2016年にドナルド・トランプ大統領候補を支持して当選に大きく貢献した他、2021年10月31日には第2回全国保守主義会議で基調講演を行っています。

一方で、リバタリアン的な思想を持っているのも事実で、ティール氏はイノベーションを加速させる企業規制が最小限の自由至上主義のユートピアとして、「フリーダムシティ」の建設を支持しており、宇宙の植民地化や海上居住によって政治から逃避するべきだとの考えを示しています

9月11日テロ以降は、「イスラムのテロリズムの脅威にますます取り憑かれ」、移民やその他あらゆる形態のグローバリゼーションに懐疑的になったとBloombergの記者であるマックス・チャフキン氏は書いています

2018年、保守的な思想に対する地域の不寛容さを理由に、シリコンバレーからロサンゼルスに移住しました。

米ニューヨーク・タイムズ紙は2022年2月、ティール氏を「右派の新たなキングメーカー(実力者)」と呼びました

2024年には、副大統領候補としてトランプ氏にかつての部下であるJDヴァンス氏を推しました

現在、ティール氏は自由貿易、移民規制の強化、そして中国に対するより対決的な姿勢を支持しています

総じて、ティール氏は良く言えば独特で常識に囚われない視点を持っている、悪く言えば矛盾した言動の多い人物で、分かりやすく党派的な人物ではありません。

ティール氏は2022年に米国の二大政党についても「民主党は悪の政党で、共和党は馬鹿な政党」と忌憚なく語っています

反トランプ

2016年の大統領選ではドナルド・トランプ氏を支持し、トランプ氏の陣営に125万ドルを寄付すると述べました

「ドナルド・トランプが偉大なるアメリカの復活を唱える時、それは過去に戻ろうという意味ではありません。トランプは我々を輝ける未来に向かう道に立ち返らせるのです」

出典:トランプ応援演説で「ゲイ宣言」の投資家ピーター・ティール、驚愕スピーチの中身 | Forbes

しかし、2020年の大統領選ではトランプ氏への寄付は行っておらず支持もしていません。ティール氏はトランプ氏の政策の一部は支持していたものの、その後の混乱には不快感を示していたといいます。

ティールは昨年、トランプ陣営からの1000万ドル(約14億円)の献金の要求を断り、2024年の選挙への資金提供からは距離を置くと述べていた。彼は、The Atlantic誌に対し、トランプへの投票は「言葉にならない助けを求める叫びのようなもの」だったと語り、彼を支持することが「思っていたよりも狂気じみていて危険だった」と述べていた。

「彼らは、政府の最も基本的な部分を機能させることすらできなかった」とティールはトランプ政権について語り、「それは、私の低い期待さえも下回るものだった」と述べていた。

出典:J.D.ヴァンス、ピーター・ティールに大統領選への資金援助を要請 | Forbes

ティール氏の考えを知る複数の人物によれば、最終的には政権の無秩序さとコロナ政策、科学とイノベーションに焦点が当てられていないことなどに失望したとのこと。

政治献金

ティール氏による政治献金はドナルド・トランプ氏に対するものが有名ですが、トランプ氏以外にも多くの政治献金をしています。

関連記事:ピーター・ティールによる政治献金

イノベーションの重要性

ピーター・ティール氏は度々イノベーション(技術革新)の停滞を指摘し、嘆いています。

ティール氏曰く、20世紀にはコンピューターの発展やロケット開発といった著しいイノベーションがあったのに対し、21世紀はそうした著しい発展が無いといいます。

ティールによれば、1750年から1970年までの200年間、人類はイノベーションを継続させ、「進歩の果実」を享受してきた。彼の見立てでは、人類のイノベーションのピークはコンコルド計画とアポロ計画の1970年代であり、それ以降は停滞の一途を辿っている。

出典:テクノロジーに埋没しない「憂鬱な人文系保守」…「エヌビディア株を全部売った男」ピーター・ティールの頭の中

これは2016年にトランプ大統領候補の応援のために共和党党大会に登壇したティール氏の発言にも表れています。

私が子供の頃、大人たちの関心はソビエトをどう打ち負かすかでした。そして、我々は勝利しました。それが今や、世間の関心は“誰がどちらのトイレを使うべきか”といったものです。そんな事はどうでもいいのです。もっと重要な事があるはずです」

出典:トランプ応援演説で「ゲイ宣言」の投資家ピーター・ティール、驚愕スピーチの中身 | Forbes

ティール氏は米国の政治が、20世紀は冷戦を背景にした技術革新があったにもかかわらず、21世紀は文化戦争(中絶問題やトランスジェンダーのトイレ使用制限など)に明け暮れていることを非難し、それらの問題よりもイノベーションや中国との競争を懸念すべきだと訴えています。

ティールは「民主党は(LGBTQ擁護のために)誰がどのトイレを使うべきかに議論の時間を割いているが、これは本質から逸れている(distracted)」と喝破した。

また自分自身がゲイであることを高らかに表明し「どのようなアイデンティティも尊重されるべきだ」としたうえで、アイデンティティ・ポリティクスを巡る左派・右派の文化戦争によって、アメリカの停滞という本質的な問題から目をそらしてはいけないと訴えた。そして演説の最後には、この状況を打開できるのは、政治家としてのしがらみをもたないトランプだけだと述べ、彼への投票を促したのである。

出典:伝説的起業家、ピーター・ティール。その哲学思想と描く「理想の社会」とは | Forbes JAPAN

2023年の段階でもこの考えが変わっていない様子。

ティールは昨年末に2024年の大統領選ではどの候補者にも寄付をしないことを決めたという。彼は、共和党が中絶問題やトランスジェンダーのトイレ使用制限などの問題よりもイノベーションや中国との競争を懸念すべきだと考えているとロイターは報じている。

出典:ピーター・ティールが共和党への支援撤回、トランプに不満

ティール氏はスタンフォード学生時代に左派に対抗する保守系学生新聞「スタンフォード・レビュー」を立ち上げた時から、左派のアイデンティティ・ポリティクスを問題視してきました。

なぜティール氏はイノベーションの執着するのでしょうか?それは過度な競争とゼロサム的状況を回避すべきというその野心的な姿とは真逆の平和的思想にあります。

ティールいわく、イノベーションがなければ、社会は限られたリソースの取り合い、いわゆるゼロサム・ゲームになり、過当競争のなかで大勢の敗北者が生まれる格差社会になる。これは望ましくない状態だと彼は考える。ティールの分析では、アメリカでは、経済が停滞し始めた1970年代にゼロサム・ゲームの傾向が強くなった。

出典:伝説的起業家、ピーター・ティール。その哲学思想と描く「理想の社会」とは | Forbes JAPAN

神学的見解

ピーター・ティール氏は福音派の家庭に生まれたキリスト教徒でもあります

ロイター通信の報道によると、最近(報道は2025年10月)のティール氏は自身の神学的な見解を発表することに時間を費やしているとのこと。

特にティール氏は、核兵器、AI、気候変動による災害を阻止すると約束して世界政府を樹立する“反キリスト”が現れることを警戒しているといいます。

キリスト教の聖書に予言されているその人物は、個人の自由を制限し、人類がハルマゲドンを回避する未来の革新的技術を手にする機会を阻むだろうとティール氏は信じています。

まとめ

ピーター・ティール氏は一般に「リバタリアン」「テックライト」などと呼ばれますが、彼の政治思想や宗教観は単純ではありません。

一言では表せない、複雑な(時に矛盾しているような)イデオロギーをティール氏は持っています。

参考:ピーター・ティールがトランプ支持の本当の意味——テクノロジーが政治を飲み込み始めた | Business Insider

ピーター・ティールの投資先(ポートフォリオ)

伝説的なテクノロジー起業家にして投資家であるピーター・ティール氏投資先(ポートフォリオ)を紹介します。

なお、同氏の投資は個人または自身が率いる投資会社を通じて行われています。

同氏の投資会社には以下のようなものがあります。

  • Founders Fund(ファウンダーズ・ファンド)
  • Valar Ventures(ヴァラー・ベンチャーズ)
  • Mithril Capital(ミスリル・キャピタル)
  • Clarium Capital Management(クラリウム・キャピタル・マネジメント)*現在は目立った活動を活動を終了しており、事実上閉鎖
  • Thiel Capital(ティール・キャピタル)
  • Thiel Macro(ティール・マクロ)

著名な投資

ピーター・ティール氏の投資先には以下のようなものがあります

  • LinkedIn
  • YouTube
  • Yelp
  • Yammer

関連記事:ピーター・ティールが投資しているAI企業

Facebook

ティール氏が行った投資の中でも、特に成功したのが2004年に行ったFacebook(現Meta)への投資です。

ティール氏は、創業直後のFacebookに、同社初の社外投資家として50万ドルを信用貸しの形で融資し、後にこれを同社の株式10.2%に換えました。

ティール氏はFacebookが2012年5月にIPOを行った際に、保有する株式の一部を売却しましたが、その時だけでも6億4000万ドル相当のリターンを得ています

Atomic Ventures

Atomic Ventures(アトミック・ベンチャーズ)はサンフランシスコ出身のアンドリュー・ダダム氏とジャック・アブラハム氏が共同創業したスタートアップスタジオです。

ピーター・ティール氏やマーク・アンドリーセン氏らの大物投資家から毎年数億ドルの資金提供を受けて、住宅マーケットプレイスのBungalow(バンガロー)やHims & Hersを含む17社のスタートアップを立ち上げました。

公式サイト:Atomic

Glance

ティール氏はミスリル・キャピタルを通して、スマホのロック画面でニュースやゲームを楽しめるサービスを手掛けるインド発の企業・Glanceグランス)に4500万ドル(約48億円)を投資しました

なお、Glanceは日本でもSoftBankおよびY!mobileが提供する一部の端末で利用できます。

Rumble

2021年、政治的に保守派の人々に人気の動画プラットフォーム(動画サイト)であるRumble(ランブル)出資している

アイエム

ベルリン発のスタートアップで、写真共有アプリ「EyeEm(アイエム)」を運営するEyeEm Mobile GmbHは、ピーター・ティール氏率いるValar Venturesから投資を受けています

Tesla、Microsoft、Apple

ティール氏は自身の投資会社であるThiel Macro(ティール・マクロ)を通して、Tesla、Microsoft、Appleの3社に投資を行っています

ティール・マクロの保有銘柄はこの3銘柄のみです(2025年第3四半期)。

また、かつては同投資会社を通じて、NVIDIAの株を53万7000株以上保有していたほか、エネルギー発電企業のビストラ・エナジーの株も208,747株保有していました(2025年7月~9月の間にどちらも売却しました)。

フィンテック/金融

Brex

Brexはスタートアップ向けのクレジットカードを提供する企業です。同社は企業の口座残高を確認し、その10%程度を信用限度額に設定しています

Yコンビネータに参加したHenrique Dubugras氏とPedro Franceschi氏は、Yコンビネータの参加企業が保証人なしでクレジットカードを作ることができないという問題を解決するため、Brexを立ち上げました。

公式サイト:Brex

N26

N26は2013年に創業したドイツのベルリンを拠点とするデジタル銀行です。ティール氏はValarを通して、同社に出資しています

なお、N26はドイツを始め様々な国に展開していますが、日本では利用できません。

公式サイト:N26

Shares

2022年春先に、Valarを通して、投資とSNSを融合させたアプリ「Shares(シェアーズ)」に投資しました

Stripe

Stripeは2010年にコリソン兄弟(兄:パトリック・コリソン、弟:ジョン・コリソン)が創業したオンライン決済サービスです。X(Twitter)の決済機能としても利用されていますね。

ピーター・ティール氏はシードラウンドでStripeに投資しました

また、シリーズCは自身が創業したFounders Fundが主導しました

クオント

クオント(Qonto)は、簡潔な銀行口座と豊富な金融サポートサービスを提供するデジタルバンクです。

ピーター・ティール氏はValar Venturesを通して出資しています

Xero

Xero(ゼロ)はクラウド会計システム「Xero」を提供する企業です。

2010年10月21日に、ティール氏は自身の投資会社であるValar Venturesを通してXeroの米国市場進出を支援するため、400万ニュージーランドドルを投資することに合意したとXeroは発表しました

仮想通貨

ピーター・ティール氏は仮想通貨、特にビットコインを支持しており、関連する企業にも多く投資を行っています。

BitMine

Bitmine Immersion Technologies(ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズ)は、ビットコインのマイニングやイーサ(イーサリアムの)の取得を行う企業です。

イーサの最大の企業支援者でもあります。ウォール街の著名ストラテジストであるトム・リー氏が率いています

ピーター・ティール氏は個人及びFounders Fundを通じて同社の普通株9.1%を購入しました

公式サイト:BitMine

Bitpanda

Bitpanda(ビットパンダ)はオーストリアのウィーンに拠点を置く、2014年に設立された大手デジタル投資プラットフォームです。

設立当初はビットコインの取引所として事業を開始しましたが、現在では株式や仮想通貨、貴金属、ETF(上場投資信託)なども取り扱っています

2020年にピーター・ティール氏が率いるベンチャーキャピタル企業Valar Venturesが主導する初の大規模な資金調達ラウンドで5200万ドル(約55億円)を集めました

さらに、2021年8月17日にシリーズCとなる資金調達を完了したと発表しました。このラウンドもValar Venturesが主導したとのことです

公式サイト:Bitpanda – Start investing today

Block.one

ブロックチェーンプロトコルを開発しているBlock.one(ブロックワン)は、ティール氏から投資を受けたと2018年7月16日に発表しました

公式サイト:Block.one

Bullish Global

Bullish Global(ブリッシュ・グローバル)は仮想通貨取引所である「Bullish」や仮想通貨メディアの「CoinDesk」を提供する企業です。

Block.Oneが2021年に独立した子会社として設立した企業で、設立の際にピーター・ティール氏はThiel CapitalおよびFounders Fundを通して投資を行いました

関連記事:ピーター・ティールが投資する仮想通貨取引所のBullishが上場!

Plasma

Plasma(プラズマ)はステーブルコインのための専用ブロックチェーンおよびその事業主体であるChain Technologies Research(チェーン・テクノロジーズ・リサーチ)の通称です

ピーター・ティール氏は同社の資金調達ラウンドに参加しています

ベンチャーキャピタル

クレッシェンド

ティール氏は、韓国のソウルに本社を置く、プライベート・エクイティ・ファンド「Crescendo Equity Partners(クレッシェンド・エクイティ・パートナーズ)」にスポンサーとして参画しています。

その為、クレッシェンドの投資は、間接的にティール氏の投資にもなります。

クレッシェンドはアジアの中堅テクノロジー・製造業への投資に特化したファンドで、日本ではLINEヤフーのグループ会社でNFTプラットフォームの企画・開発を行うLINE NEXTがこのファンドから投資を受けています

プロノモス・キャピタル

プロノモス・キャピタルは世界中で6件のチャーターシティ・プロジェクトを立ち上げているベンチャーキャピタル企業です。

チャーターシティとは、「企業規制が最小限の自由至上主義の街」の事です。

チャーターシティは、人工知能ハブの建設や自律走行車の導入、宇宙船発射場、超小型原子炉、高速鉄道の拠点整備といった意欲的な取り組みを行う為に、広範な規制免除によってイノベーションを促進する為の街です。

ティール氏はa16zのマーク・アンドリーセン氏、テクノロジー投資家のシェルビン・ピシェバー氏と共に、ベンチャーキャピタル企業プロノモス・キャピタルに投資しています

このプロノモスの創業者は、著名な自由市場経済学者ミルトン・フリードマン氏の孫であるパトリ・フリードマン氏です。

ナリア・キャピタル

ナリア・キャピタルは、Mithril Capitalの元社長で米国の第50代副大統領であるJDヴァンス氏が設立した投資会社です。

ナリヤ・キャピタルはアーリーステージのベンチャーキャピタルで、テクノロジーとサイエンスを駆使してアメリカが直面する重大な問題に取り組むことに重点を置いている。ヘルスケア、農業、防衛、金融サービスなどの分野で大胆な一歩を踏み出す創業者や企業を支援している。

出典:Narya Capital | BLITZ Portal

ピーター・ティール氏は、同社のファンドに投資を行いました

Hydrazine Capital

Hydrazine Capitalは、サム・アルトマン氏が最初に立ち上げたスタートアップ企業を2012年に売却した後に設立した最初のベンチャーファンドです。

ティール氏は同ファンドに融資を行っていました

Strive

Strive Asset Management LLC(ストライブ・アセット・マネジメント)は、米国オハイオ州を拠点とする資産運用会社です。

同社は実業家であるヴィヴェック・ラマスワミ氏と米国の大手ビール製造会社であるアンハイザー・ブッシュの流通・販売部門のトップを務めていたアンソン・フレリックス氏が2022年に立ち上げました。

この資産運用会社は、業界大手のブラックロック、バンガード、ステート・ストリートに対抗し、反EGSをテーマにしたETFを提供しているのが特徴です。

この点について、StriveはPRで以下の様に述べています。

ストライブのインデックス・ファンドは、他の大手資産運用会社が提供するものとほぼ同じである。違いは、ストライブが投資先企業に伝えるメッセージだ。他の大手資産運用会社がアメリカ企業に環境、社会、ガバナンス(ESG)の目標を追求するよう指示するのに対し、ストライブは企業に価値の最大化だけに集中するよう指示する。

出典:Strive Asset Management Exceeds Half a Billion in AUM, 3 Months After Launch | Business Wire

ブル-ムバ-グ インテリジェンスのETFアナリスト、エリック・バルチュナス氏は、ストライブをいわゆる反ウォーク・ファンドと同じ陣営に置いています

ピーター・ティール氏とパーシング・スクエア・キャピタル・マネジメントの設立者兼CEOであるビル・アックマン氏は、この会社にシード資金を提供しました

公式サイト:Strive

自身の会社

ピーター・ティール氏は起業家としても有名です。

自身が起業した会社には、投資家としても参画しています。

PayPal

PayPal(ペイパル)は1998年に創業した決済サービスです。

元々、ピーター・ティール氏らが創業したコンフィニティのサービスでしたが、イーロン・マスク氏が創業したX.comと合併し、eBayに15億ドルで買収されました。

ティール氏が保有する3.7%の株式は5500万ドルの価値があったといいます。

Palantir

パランティア(Palantir)は2003年に創業したデータ分析企業です。

同社が独自に開発したデータ分析ソフトウェアは世界中の政府や自治体、企業で利用されています。

ティール氏は、個人ではもちろん、自身が創業したClarium CapitalとFounders FundでもPalantirに投資しています

関連記事:パランティアの顧客は誰?日本企業も使ってる?

Founders Fund

ピーター・ティール氏はPayPal時代の同僚とベンチャーキャピタルであるFonders Fundを共同創業し、AirbnbやLyftなど多くのスタートアップに投資を行っています。

Founders Fundのポートフォリオはこちらから確認できます。

関連記事:Founders Fundとは?投資先はどこ?

未来への投資

ピーター・ティール氏は、未来を見据え、一風変わったプロジェクトにも投資をしています。

スマートガン

特定の認証された1人ないし複数の人だけが発砲できる「スマートガン」の技術に投資を進めています

エンハンスド・ゲームズ

ティール氏はドーピング歓迎のオリンピック大会「エンハンスド・ゲームズEnhanced Games)」の創設に向けて投資するベンチャーキャピタリストの1人であると2024年1月31日付のプレスリリースで発表されました。

ティール財団とは?

Thiel Foundation(ティール財団)は、ピーター・ティール氏による科学、技術、そして未来に関する長期的な思考を支援する財団です。

この財団は以下2つのプログラムを実施しています。

公式ウェブサイトにはチームとして以下の2名の名前が掲載されています。

  • ピーター・ティール – 創設者
  • クレア・オブライエン- 財団管理者

また、ブレイク・マスターズ氏は同財団のプレジデントとして2016年にドナルド・トランプ氏の選挙活動を支援していました

関連リンク

ピーター・ティール・ニュース

ピーター・ティール氏に関するニュースをまとめています。

2025年

2022年

2021年

2017年

2016年

2014年

英語のニュース