IntelとTSMCが製造工場を運営する合弁会社の設立で暫定合意 株価も上昇

IntelとTSMCの幹部は、Intelの製造工場を運営する合弁事業を設立することで暫定合意に達したとThe Informationが報じました

TSMCは新会社の株式20%と引き換えに、半導体製造ノウハウの一部をIntelに提供する方向で協議しているとのこと

この報道を受け、Intelの株価はニューヨーク時間午後2時55分時点では約4%高となりました

また、IntelはTSMCの他に、他の米半導体メーカーが生産合弁を組み、Intelと米半導体企業で合弁会社の過半数株式を取得する見通し

トランプ政権は以前Intelの国内工場の運営をTSMCに打診していた

Intelの新CEO、製造とAI事業見直しへ。人員削減も視野

3月18日にIntelのCEOに就任したリップ・ブー・タン氏は、苦戦している半導体メーカーの製造事業を全面的に見直し、抜本的な改革を目指すとロイターが報じました。

具体的には、中間管理層を中心とした人員削減や、今年初めに中止したAIチップの生産計画再開が含まれるとの事。

業界アナリストやIntel幹部によると、少なくとも2社の大口顧客を新たに獲得できれば、同社の受託製造事業が軌道に乗る可能性があるとしています。

参考:インテル新CEO、製造とAI事業見直しへ 人員削減も視野(ロイター)

Intelが新CEOに元同社取締役で半導体業界のベテランであるリップ・ブー・タン氏を3月18日付で任命

Intelは2025年3月12日(現地時間)、リップ・ブー・タン氏を3月18日付で新CEOに任命すると発表しました

タン氏は半導体業界のベテランで、2022年9月から2024年8月にかけてIntelの取締役を務めていた人物です。

前任のパット・ゲルシンガー氏らと経営方針の違いから取締役を辞任していましたが、Intelの取締役会は次期CEOとして再びタン氏をIntelに迎えることを考え、2024年12月に就任意思があるか打診していました

この発表に市場は好意的に反応し、Intelの株価は10%余り上昇しました。

Intelに関するニュース




2024年

2023年

投資会社シルバーレイクが、Intel傘下アルテラの株式取得で合意間近

(2025年2月19日)

米国のプライベートエクイティー投資会社であるシルバーレイク・マネジメントは、Intelのプログラマブルチップ部門であるアルテラの過半数株式取得に向け独占交渉を行っているとBloombergが報じました。

Intelがベンチャーキャピタル部門を分離し独立させると発表

2025年1月14日、 Intelは、同社のグローバルベンチャーキャピタル部門であるIntel Capitalを分離し、独立ファンドにする意向を発表しました

これにより、Intel Capitalはより自立性が高く、外部資本を引き付ける柔軟性が高まるとIntelは説明しています。

1991年に設立されたIntel Capitalは、運用資産50億ドルを超える世界有数のCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)です。30年以上にわたり、1,800社を超える企業に投資し、200億ドルを超える資本を投入してきました。

同社は、シリコン、フロンティア技術、デバイス、クラウドなど、コンピューティングの未来を形作る主要分野の初期段階のスタートアップ企業に投資することで、過去10年間だけで 1,700 億ドルを超える市場価値を生み出しました。

Intel Capitalが投資した著名な企業には、Red HatやVMware、米電子契約大手のDocuSignなど、その後大きく成長した会社もあります。

Intel Capitalの独立運営は2025年後半に開始される予定で、その時点でIntel Capitalは新しい名称で運営されます。既存のIntel Capitalチームは新会社に移り、移行期間中も事業運営は通常通り継続されるとのことです。

参考:AIも半導体も後塵拝すインテル 凋落の裏に2000社投資したCVCの存在 | Forbes

IntelのGPUであるArc B580が大人気で売り切れ続出!

2024年は何かと不調続きのIntelでしたが、12月に入ってようやく良いニュースが入ってきました。

The Vergeの報道によると、Intelが12月13日より販売を開始した、新世代GPU(グラフィックボード)である「Arc B580」は非常に好評で、売り切れが続出しているとのことです。

「Arc B580 グラフィックカードの需要は高く、多くの小売店で最初の在庫が売り切れています。Intel Arc B580 Limited Editionの在庫は毎週補充されると予想しており、市場での選択肢が安定的に確保されるようパートナーと協力しています」と Intelの広報担当者 Mark Anthony Ramirez 氏はThe Verge に語っています。

筆者はIntelの株をわずかながら持っているので、このニュースは嬉しいです。

Intelの株は今年62%下落した

Intel(インテル)の株価は今年に入って62%下落したとBloombergが報じました

2024年に向けて、インテル・コーポレーションの株価は、経営難に陥っているチップメーカーにとってこれ以上悪くなることはないだろうという投資家の楽観論から上昇していた。この賭けは、これ以上ないほど間違っていた。

インテル株は今年62%下落し、エヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイセズといった競合他社にさらに遅れをとる一方、新工場建設や生産技術への投資によるコスト増に直面している。8月には、1992年から続いていた配当を停止し、15,000人の人員削減計画を発表した。パット・ゲルシンガー最高経営責任者(CEO)は今月初めに解任された。

取締役会がゲルシンガーCEOの後任を探す中、2人の暫定CEOが会社を運営しており、インテルの行く末はこれまで以上に不透明なものとなっている。戦略変更や会社分割の有無に関する質問には、数ヶ月は答えられないだろう。ブルームバーグが追跡している50人以上のアナリストのうち、インテル株の購入を推奨しているのはわずか7人である。

出典:What’s Next for Five of 2024’s Most Dramatic Tech Stock Stories

Intelの株は、先日からPBRが1を下回っています(0.76倍。12/19時点)。

自分はまだまだIntelには復活できるだけの力があると思っているので、この機会に株を買いました。

先日は、IntelのGPUが好調という話もありましたし、ここからの復活に期待です。