イーロン・マスクが従業員へ教えた生産性を高める7つの方法

イーロン・マスク氏が2018年にテスラの全従業員へ宛てたメールの中で提言した「生産性を高める7つの方法」をビジネス系メディアのIncより紹介します。

1.大規模な会議をやめる。

マスク氏は大規模な会議について以下のように述べています。

「大規模な会議は、参加者全員にとって有意義でない限り、開くのはやめてください。」

次に出席する会議で、その部屋にいる人全員の時間当たりのコストを足してください。そして、自分がその会議の小切手を書いていると想像してください。

重要な決定や具体的な行動計画といった形で、収益やコスト削減に直接つながらない会議は、お金の無駄遣いです。

2.会議を頻繁に開くのをやめる。

マスク氏は大規模な会議だけでなく、(緊急性の低いにも関わらず)会議を頻繁に開くことも止めるように述べています。

極めて緊急性の高い案件でない限り、頻繁に行われる会議も廃止してください

– イーロン・マスク

また、会議の頻度を減らすためのアイデアとして、議題には、”情報”、”総括”、”検討”、”議論”という言葉を入れてはならないとのこと。

大切なのは「製品の発売日を決定する」「データベースの再設計のためのソフトウェア開発者を選定する」など、実際にグループで意思決定が必要な議題だけを箇条書きにして、一度の会議で決定をすることだと言います。

3.自分が役に立っていないと思ったら、会議を途中で抜けても構わない

「自分が価値を生んでいないことが明らかになったら、すぐに会議を抜け出したり、電話を切ってください」「退席は失礼ではなく、誰かを留まらせて時間を無駄にすることが失礼なことです。」とマスク氏は述べています。

誰もが問題なく会議や電話から抜けることが出来るように、Incではリーダーが「従業員が会議や電話から抜けても良いと最初に認めること」を提案しています。

4.専門用語を使わない

専門用語やバズワード(流行語)、頭文字を使うと、余計な説明を省くことができ、時間の節約に繋がります。

しかし、専門用語の利用は、意味を理解できない人を排除する事にもつながります。

意味が分からない言葉を黙って聞き続けるのは生産性が低い行為です。一方で、意味を聞いて無知や仲間外れと思われるのも包括的ではありません。

明確に、シンプルに、要点だけを伝えることは、特に機能や部門を超えた会話において、優れたリーダーのコミュニケーション方法です。そうすれば、誰もが会社に貢献できるからです。

マスク氏は「一般的に、説明を必要とするものはコミュニケーションを阻害します。テスラで仕事をするために用語集を暗記しなければならないようなことは望んでいません。」と述べます。

5.命令系統に従ったコミュニケーションを止める

「コミュニケーションは、”命令系統 “ではなく、仕事を遂行するために必要な最短経路を通るべきです」とマスク氏はメールに書いています。

つまり、問題を発見した人と、その問題を解決するのに適した人との間で行われるコミュニケーションの効率を高めたいのであれば、”ダイレクト・コミュニケーション”を奨励し、上司などを通す事によってコミュニケーションが”迂回”されることに抵抗を感じないような上司が必要です。

理論的には素晴らしいことですが、実際には難しいことです。

ほとんどのマネージャー(管理職)は上から目線で従業員を管理しているため、「知っている」という感覚がないと油断してしまいます。迂回されても平気なのは、自信に満ち溢れたリーダーだけです。

6.部門間のコミュニケーションを制限しない

「問題の大きな原因は、部門間のコミュニケーション不足です」とマスク氏は書いています。

これを解決するには、すべての部門間で情報が自由に行き来できるようにすることです。

もし、部門間で何かを成し遂げるために、個々のコントリビューターが自分のマネージャーに相談し、そのマネージャーがディレクターに相談し、そのディレクターがVPに相談し、そのVPがさらに別のVPに相談し、そのディレクターがマネージャーに相談し、そのマネージャーが実際の仕事をしている人に相談しなければならないとしたら、とても馬鹿げたことが起こるでしょう。

ダイレクト・コミュニケーションは”奨励”するだけでなく、”要求”してください。

7.愚かなルールに従う事を止める。

会社のルールに従うことが、ある特定の状況下で明らかに馬鹿げている場合は、そのルールは止めるか変更した方が良いでしょう。

マスク氏は「一般的には、常に常識を参考にしてください」と述べています。

まとめ

イーロン・マスク氏は型破りな人間で、これまでにトラブルを起こすこともありました。

しかし、CEOとしてテスラをベンチャー企業から自動車業界トップの時価総額を誇る世界的な大企業に育てたのは事実です。

もしマスク氏やテスラのような、”型破り”なマネジメントをしたいなら、ここで紹介した7つの方法を試してみてはいかがでしょうか?

関連記事:週100時間働くイーロン・マスクの生産性を上げる6つの方法

参考

画像:Elon Musk. Getty Images, via Inc.com

堀江貴文から学ぶ仕事を好きになる方法

仕事を好きになるにはどうしたら良いのか?

ホリエモンこと堀江貴文氏の著書「ゼロ」から「仕事を好きになる方法」を紹介します。

仕事を好きになるたったひとつの方法

堀江氏はゼロの「仕事を好きになるたったひとつの方法」という項目で、仕事を好きになるためには、まず仕事に没頭することが大切だと述べています。

仕事でも勉強でも、あるいは趣味の分野でも、人が物事を好きになっていくプロセスはいつも同じだ。

人はなにかに「没頭」することができたとき、その対象を好きになることができる。

スーパーマリオに没頭する小学生は、ゲームを好きになっていく。

ギターに没頭する高校生は音楽を好きになっていく。

読書に没頭する大学生は本を好きになっていく。

そして営業に没頭する営業マンは、仕事が好きになっていく。

ここで大切なのは順番だ。

人は「仕事が好きだから、営業に没頭する」のではない。

順番は逆で、「営業に没頭したから、仕事が好きになる」のだ。

仕事を好きになりたいなら、まずは仕事に”没頭”すること。没頭していくことで、その仕事を好きになるということですね。

確かに、筆者もテレビゲームで最初は敵が倒せなくて面白くなかったが、プレイしているうちに敵を倒せるようになり、ハマっていった経験があります。

心の中に「好き」の感情が芽生えてくる前には、必ず「没頭」という忘我がある。読書に夢中で電車を乗り過ごしたとか、気がつくと何時間も経っていたとか、いつの間にか朝を迎えていたとか、そういう無我夢中な体験だ。

没頭しないままなにかを好きになるなど基本的にありえないし、没頭さえしてしまえばいつの間にか好きになっていく。

つまり、仕事が嫌いだと思っている人は、ただの経験不足なのだ。

仕事に没頭した経験がない、無我夢中になったことがない、そこまでのめり込んだことがない、それだけの話なのである。

何事もまずは取り組み、没頭することが大切ということですね。

堀江氏が常日頃、まずは行動が大事だと述べていることにも通じます。

どうすれば仕事に”没頭”できるのか?

仕事を好きになるには、仕事に”没頭”する事が大事だと分かりました。

では、どうすれば好きでもない仕事に”没頭”できるのか?堀江氏は「自分の手でルールをつくること」が大事だと述べます。

どうすれば没頭することができるのか?

僕の経験から言える答えは、「自分の手でルールをつくること」である。

受験勉強を例に考えよう。

前述の通り、僕は東大の英語対策にあたって、ひたすら英単語をマスターしていく道を選んだ。文法なんかは後回しにして、例文も含めて単語帳一冊を丸々暗記していった。

もしもこれが英語教師から「この単語帳を全部暗記しろ」と命令されたものだったら、「冗談じゃねーよ」「そんなので受かるわけねーだろ」と反発していたと思う。

しかし、自分でつくったルール、自分で立てたプランだったら、納得感を持って取り組むことができるし、やらざるをえない。受動的な「やらされる勉強」ではなく、能動的な「やる勉強」になるのだ。

受験勉強から会社経営、それに紙袋折りまで、僕はいつも自分でプランを練り、自分だけのルールをつくり、ひたすら自分を信じて実践してきた。会社経営にあたっても、MBAを出たわけでもなければ、経営指南書の一冊さえ読んだことがない。

自ら能動的にルールを作り取り組むこと。それが仕事に没頭し、仕事を好きになるために大切なことだと堀江氏は言います。

しかし、目標を達成するために長期目標を立てるも、挫折した経験がある方は多いのではないでしょうか?

自らルールやプランを作り、それを確実に実行するにはどうしたら良いのか?

堀江氏は「遠くを見ないこと」だと答えます。

ルールづくりのポイントは、とにかく「遠くを見ないこと」に尽きる。

受験の場合も、たとえば東大合格といった「将来の大目標」を意識し続けるのではなく、まずは「1日2ページ」というノルマを自分に課し、来る日も来る日も「今日の目標」を達成することだけを考える。

人は、本質的に怠け者だ。長期的で大きな目標を掲げると、迷いや気のゆるみが生じて、うまく没頭できなくなる。そこで「今日という1日」にギリギリ達成可能なレベルの目標を掲げ、今日の目標に向かって猛ダッシュしていくのである。

これはちょうど、フルマラソンと100メートル走の関係に似ている。

フルマラソンに挫折する人は多いけれど、さすがに100メートル走の途中で挫折する人はいない。どんなに根気のない人でも、100メートルなら集中力を切らさず全力で駆け抜けられるはずだ。

ペース配分なんかいらない。余力を残す必要なんかない。遠くを見すぎず、「今日という1日」を、あるいは「目の前の1時間」を、100メートル走のつもりで全力疾走しよう。

どんな目標でも、長期計画や目標、夢だけでは挫折する可能性が高まってしまいます。

長期の目標だけでなく、目の前の目標を意識することで、集中力を切らさず、物事に取り組み続けることができます。

堀江氏が述べる通り、自分が本質的に怠け者だと認めた上で、目の前の目標に向かって全力疾走しましょう。

関連記事:先延ばしを防ぎ、生産性を向上させる方法「2分間ルール」とは?

まとめ

人から与えられたルールではなく、自ら目標を考える。その際は大きな目標だけでなく、短時間で出来る小さな目標も設定する。

そして、その目の前の目標に向かって全力疾走する。これが堀江貴文氏が著書の「ゼロ」を通して伝えた「仕事を好きになるたったひとつの方法」です。

もし、仕事や勉強など、日々のタスクがつまらないと感じている方がいたら、自らにルール・目標を作り、「今日という1日」を、あるいは「目の前の1時間」を、100メートル走のつもりで全力疾走してみましょう!