ABEMAやアメブロ、Cygamesなどを運営するサイバーエージェントの社長・藤田晋(ふじたすすむ)氏は「ネットで本性は絶対に隠せない」と語ります。
ちょっと前に社内で飲んでる時に、
「ネットでは性格悪いけど、実際会うといい人
いるじゃないですか」「逆に、ネットでいい人そうに見えるけど、
実際には悪どい人もいますよね」
と話すプロデューサーに対して、
「それは絶対にないよ」
と断言しました。私自身、ネットの黎明期の頃からチャットを
やってオフ会に参加してみたり、
社長としてHPに日記を公開したり、
ブログはもちろんあらゆるSNSを自分で使っていて、この20年近くずっと、
ネットでもリアルでも大勢の人と接して
いますが、つくづくネットは誤魔化しの
効かない丸裸メディアだと感じます。本人が隠そうとしたり、背伸びしたり、
大きく見せようとしたりしても、
結局はそれがそのままダダ漏れてる
ような感覚でしょうか。性格の悪いひとは悪いように伝わって、
いい人ぶってる人はいい人ぶっているように本人は気づかなくとも、そのまんま伝わります。
賢ぶってる人は賢ぶってるようであり、
薄っぺらい人は薄っぺらいままであり、
取り繕っても取り繕えないものであると
思ってます。
本人も無意識のうちに、投稿内容にも
内面が現れます。
グルメが好きな人はグルメの投稿が多く、ファッションが好きな人はファッションで、
有名人が好きな人は有名人に関して、
仕事が好きな人は仕事の投稿が増えます。ネットでは印象の悪かった人だったけど、
会うと良い人だったというのなら、
むしろリアルの場のほうを疑ったほうが
良いでしょう。1対1や、1対少人数だと誤魔化しが効いても、
不特定多数、衆目に晒されるネットで
誤魔化すことは絶対に不可能です。
様々な人がいろんな角度や状況で見てるので、分かる人には分かってしまいます。
ネットで本性は絶対に隠せないのです。
「全てバレてる」
ネットに投稿するならそう覚悟を決めて、
自分をありのまま、等身大で使うことがとても大切だと
私は思ってます。
ネットの顔が本当の顔。出来心なんて嘘。
藤田氏の意見は全くその通りだと思います。
そもそも、匿名故にリアルでは言えないような本音を語れることが、ネットのメリットや魅力(のひとつ)のはずです。
「ついつい出来心でネット上に悪口を書いてしまった」「イライラしていたので愚痴をつぶやいてしまった」というのは完全に嘘。
その”ネットに悪口を書き込む”という行動自体は出来心や思慮の足りない行動であっても、その思想や意見、考えはずっと本人の中にあったものではないでしょうか?
例えば「〇〇が嫌い」とTwitterでツイートしたとしましょう。それは「〇〇が嫌い」という感情や意見が本人の中に存在したという事です。
Twitterにログインした途端、〇〇が嫌いになり、「〇〇が嫌い」とツイートするなんてあり得ないのですから。
もちろん、表現方法や配慮の有無、口頭と文章の違いなど、様々な要素がありますから、Twitterで性格が悪いことを言っていたからといって、即座に「〇〇さんは性格が悪いに決まっている」という事は無いでしょう。
しかし、ネットとリアルの両方で付き合い、相手の性格を(相応に)理解したのなら、信用できるのはネットの性格という事です。
まとめ
皆さんはネットの性格とリアルの性格、どちらを信じますか?
筆者は藤田氏の意見に全面的に賛同する訳ではありませんが、「確かにその通りだな」と納得できる部分が大きかったです。
また、これは性格だけでなく、知性や興味関心など、他の点にも言える部分がありそうだなと思いました。
少し違った話になりますが、最近では企業が就活生のSNSをチェックするという話もあります。
就職活動中の学生らが匿名で使うSNSアカウント(裏アカ)を特定し、その投稿を調べる企業が増えています。投稿内容によっては不採用にすることも。
SNS(ネット上の言動)から人柄を判断するのは、今や企業も行っている事。
それだけネット上での言動は、藤田氏に限らず、多くの人に”リアルな性格”として認識されているという事でしょう。