Palantir(パランティア)の顧客は膨大なデータを持つ政府や大企業です。
CIA、DHS、FBI、NSA、海兵隊、米陸軍、米空軍など米政府機関と取引があるとTechCrunchは報じています。
また、ニューヨーク市警、バンク・オブ・アメリカ、IBM、ロッキード・マーティン、ブーズ・アレン・ハミルトンなども顧客として知られています。
同社のソフトウェア プラットフォームを導入する顧客には、CBSブロードキャスティング、ゼネラル・ミルズ社、アラマーク・サービス社が含まれる。
もちろん、日本にも導入している企業や行政があります。
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著名な顧客
Palantirの著名な顧客には以下のような機関・企業があります。
CIA
2005年から2008年までの3年間はCIAが唯一の顧客でした。
また、CIAが運営するベンチャーキャピタル「In-Q-Tel」は、Palantirに対して2度、計200万ドル(約3億円)の資金提供と技術協力を行いました。
米軍
Palantirはアメリカ軍と積極的にビジネスをしています。
BloombergはPalantirのソフトウェアについて「米軍のあらゆる部門で使用されている。」と評しています。
噂ではアメリカ同時多発テロ事件の首謀者であるビン・ラディンの暗殺にも貢献していると言われています。
かつてアメリカがパキスタンでビン・ラディン容疑者を殺害した時にも、このパランティア社のシステムが使われたという。以前、カープ氏はパランティア社の存在について「私たちは世界の出来事において、公の場で言うことができないほど大きな重要な決定的な役割を果たしている」と述べている。
出典:「こっそり歴史を変えた」~ウクライナ善戦の裏でアメリカ民間企業“魔法の力”【報道1930】 | TBS NEWS DIG
CDC
CDC(米国の疾病予防管理センター)に向けて、新型コロナウイルスの感染拡大状況や、医療機関の対処状況の把握をするアプリの提供を行いました。
Palantirは、医療機関から受け取るデータを匿名化した上で、Palantir Foundryと呼ばれるプラットフォームで分析し、使用可能な病床数や人工呼吸器の数の把握に利用されています。
なお、データはAmazon.comのクラウドであるAWSに貯蔵されているといいます。
また、感染拡大の予測モデルの提供など、コロナウィルスのパンデミックに対して、Palantirはビッグデータの活用で対抗しています。
ちなみに、Palantirは詳細不明のハードウェア及びソフトウェアの更新費用として、67万5000ドルをCDCから受け取っています。
NHS
英国のNHS(国民保健サービス)においてもPalantirのソフトウェアが利用されており、病院のキャパシティや人工呼吸器の利用状況の把握などに役立てられています。
イギリス国防省
2022年12月21日に、3年間で7500万ポンド(当時のレートで約120億円)かけてPalantirのシステムをイギリス軍に導入する契約を発表しました。
#Palantir is proud to support the rapid modernization of the UK Armed Forces. This partnership with @DefenceHQ will help enable world-leading operational capability for one of the US’s closest allies.
Learn more: https://t.co/fB7ASTUFmm
— Palantir (@PalantirTech) 2022年12月21日
イギリス司法省
Palantirは英司法省にに囚人の再犯リスクの予測に関する支援を提案していることが判明しています。
ウクライナ軍
ロシアによるウクライナ侵攻が始まってから、Palantirはウクライナの地雷除去や軍事に協力しています。
PalantirのCEOであるアレックス・カープ氏は「高度なアルゴリズム戦争システムの力は、通常兵器しか持たない敵に対して戦術核兵器を持つような戦力差に匹敵するほど、大きなものとなりました。一般人はこれを過小評価する傾向がありますが、私たちの敵は身に染みて知っていることでしょう」と話しています。
イスラエル
Palantirはイスラエルに現地法人のPalantir Engineering Israel Ltd.を設立し、同国の都市であるテルアビブにオフィスを構えており、モサド(イスラエル諜報特務庁)がPalantirの技術を用いていました。
2023年パレスチナ・イスラエル戦争
2023年10月7月にハマスによる攻撃が起きてからは、シンベト(イスラエル総保安庁)やイスラエル国防軍もPalantirの技術を使っています。
2024年1月にはPalantirのCEOであるアレックス・カープ氏と会長のピーター・ティール氏がイスラエルの首脳陣と会談。イスラエル軍と「戦争を支援するための技術を提供する」ことで合意しました。
Palantirの技術は、2023年10月のイスラム組織ハマスへの報復攻撃、ヒズボラの戦闘員を狙ってポケベルやトランシーバーを同時爆発されたグリム・ビーパー作戦、レバノンでのヒズボラ指導者暗殺作戦などに利用されました。
Palantirは「我々はイスラエルと共にある」とXに投稿し、同戦争において明確にイスラエルを支持すると表明しています。
We stand with Israel. The board of directors of Palantir will be gathering in Tel Aviv next week for its first meeting of the new year. Our work in the region has never been more vital. And it will continue.
— Palantir (@PalantirTech) 2024年1月2日
Nato
PalantirはAIベースの軍事システム「Maven Smart System」をNATO加盟国に配置する契約をNATOと結んでいます。
ロサンゼルス警察
ロサンゼルス警察は、2011年からOperation LASERと呼ばれるプログラムに取り組み、過去の犯罪を分析して犯罪の発生を予測する予測的取り締まりの展開を試みています。
このプログラムには、Palantirのソフトウェアが活用されたとされています。
民間企業
Palantirは民間企業とも多く仕事をしています。
J.P. Morgan
2010年に契約した民間初の顧客です。
Palantirのソフトウェアを使い、サイバー犯罪や住宅ローンなどの問題を通じて、数億ドルを節約することに成功しました。
クレディスイス
クレディ・スイスでは、Palantirのソフトウェアを同社が持つ40億人の加入者の取引記録や従業員情報データの統合分析し、取引の検知などに使用しています。
マネーロンダリングの検知だけをとっても、従来と比較してコストが20分の1に削減できたうえで、検知率が2倍となっており、事業コストも大幅に下がったことで利益に貢献しており、世界の金融機関で導入が進んでいるといいます。
エアバス
欧州の大手航空機メーカーであるエアバスでは、同社が持つ大量の製造プロセスデータ、納入先の航空会社が持つ運行データを統合する管理プラットフォーム「スカイワイズ(Skywise)」を構築しました。
現在では、世界90社の航空会社が保有する6000機の機体がプラットフォームに登録されており、航空機の遅延が1割減少したほか、燃費を約1300万ドル(約14億円)削減することができました。
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