イーロン・マスク率いるSpaceXが、xAIやTeslaと合併協議、IPOに先立つ動き

(2026年1月30日)

IPOを控えるイーロン・マスク氏率いる宇宙開発企業SpaceXは、同じく同氏が率いるAIスタートアップのxAIとの合併を検討しています

また、Bloombergの報道によれば、EVメーカーのTesla(こちらもマスク氏がCEOを務めている)と合併する可能性もあるとのこと。

(補足)2026年2月30日:マスク氏のSpaceXがxAIを買収-企業価値1.25兆ドル規模

マスク氏のSpaceXがxAIを買収-企業価値1.25兆ドル規模

(2026年2月3日)

イーロン・マスク氏が経営するSpaceXが、同氏が経営するAI開発企業のxAIを買収すると2月2日に発表しました

この取引により、SpaceXの評価額は1兆ドル(約155兆円)、xAIは2500億ドルとなります。

なお、xAIの傘下には昨年買収したSNS「X」を運営する企業Xが存在します。

参考:マスク氏のスペースXがxAIを買収-企業価値1.25兆ドル規模 – Bloomberg

Colossus|xAIが開発するスーパーコンピューター

Colossus(コロッサス)はxAIのAIコンピュータ・クラスターです。データセンターそのものを指す場合もあります。

テネシー州メンフィスにあるデータセンターで運用されています。

わずか1`22日で構築されたColossusは、「コンピューティングのギガファクトリー」と呼ばれています。

ColossusにはNVIDIA Hopper アーキテクチャをベースとするデータセンター向けGPU「NVIDIA H200」が10万基搭載されており、それらを制御する為にIntelのワークステーション向けプロセッサ「Xeon」が使用されています

その後、xAIはColossusの規模を倍増し、合計20万基のNvidia Hopper GPUを搭載させました。

現在(2025年12月31日)は近隣で2つ目となる「Colossus II」を運用する為のデータセンターを建設中です。Colossus IIはNVIDIAの半導体55万基を備える見通しです

公式サイト:Colossus | xAI

SpaceXとは?|イーロン・マスク率いる宇宙開発企業

SpaceX(スペースエックス)は、2002年に誕生したイーロン・マスク氏が率いる宇宙開発企業です。

SNS「X」を運営する「X Corp.」と対話型AI「Grok」を開発する「xAI」をxAI Holdingsを通して保有しています

名前 SpaceX(スペースエックス)
正式名称 Space Exploration Technologies Corp.
タイプ 非公開企業
業種 宇宙開発、AI開発など
創業者 イーロン・マスク
子会社
公式サイト SpaceX

評価額は2025年12月時点で約8000億ドル(約125兆円)で、同時点で世界で最も価値の高い非公開企業です(ちなみに次点はChatGPTを開発するOpenAIで5000億ドルで、こちらもイーロン・マスク氏が創業に関わっています)。

2026年2月3日には、評価額が1兆2500億ドル(うち、XとxAIを併せたxAI Holdingsが2500億ドル)に達しました。

2026年2月8日、SpaceXは火星探査計画を延期し、補給や人手に頼らずに自力で発展していく都市を月面に作る構想に軸足を移したとマスク氏が明かした

Googleの親会社であるAlphabetは、少なくとも2015年からSpaceXに出資してます

3月21日、TeslaおよびxAIと共同で次世代半導体工場「Terafab」を構築する構想を発表

Starlink

Starlink(スターリンク)はSpaceXが展開する衛星インターネットサービスです。

SpaceXの主要ビジネスであり、同社の収益は大半がStarlink由来のものです。

アメリカ政府が所有し、国防省宇宙軍が管理する防衛用のStarlink「Starshield(スターシールド)」も存在します

ウクライナとスターリンク

Starlinkはロシアによる侵攻を受けたウクライナにも供給されています。

TeslaがモデルSとXを生産終了し、空いた工場で人型ロボ「Optimus」の生産を行うと発表。xAIへ3000億円の投資も

イーロン・マスク氏が率いるTesla(TSLA)は、1月28日に2025年第4四半期と通期の決算を発表しました

2025年10~12月期決算は、EV販売の落ち込みなどで最終利益が前年同期比61%減の8億4000万ドルで、通期の売上高(948億2700万ドル)は初めて前年を下回りました。

200億ドル超の投資

Teslaのバイブハブ・タネジャ最高財務責任者は、2026年の設備投資を2倍以上に増やし、その額は過去最高の200億ドル超(約3兆640億円超)と発表しました

投資の大半は自動運転タクシーの「Cybercab」やセミトラック、人型ロボットの「Optimus」、リチウム生産工場の生産ラインに充てられるとのこと。

CEOを務めるマスク氏は「非常に大規模な設備投資の年になる。壮大な未来に向けて大きな投資を行っている」と述べています

ザックス・インベストメント・リサーチの株式ストラテジスト、アンドリュー・ロッコ氏は200億ドル超の設備投資を「必要な支出」と評価しています

高級EVの販売終了

この中でTeslaは、高級セダンの「Model S」と高級SUV「Model X」の生産を縮小、中止すると発表しました

同モデルを生産していたカリフォルニア州フリーモントの生産施設は同社の人型ロボット「Optimus(オプティマス)」の生産に転用するとのこと。

xAIとの協業

Teslaは、同じくマスク氏が率いるAIスタートアップのxAIに20億ドル(約3000億円)の出資を行うことも発表しました

既にTeslaとxAIは協業関係にあり、TeslaはxAIに大型蓄電池システム「メガパック」を供給しているほか、xAIが開発するAIチャットボット「Grok」は一部のTesla車両に搭載されています。

マスク氏はGrokが将来的に数千万台規模になる自動運転車やロボット群を効率的に管理するための「オーケストラの指揮者」のような存在になると説明しています

また、Optimusの次世代モデルにもGrokが搭載される予定です

xAI Holdingsとは?設立の経緯

xAI Holdingsは2025年に誕生したイーロン・マスク氏が率いる持株会社です。

SNS「X」を運営する「X Corp.」と対話型AI「Grok」を開発する「xAI」が傘下にあります。

名前 xAI Holdings(エックス・エーアイ・ホールディングス)
正式名称 X.AI Holdings LLC
タイプ 持株会社(非公開企業)
創業者 イーロン・マスク
親会社 SpaceX
子会社
  • X
  • xAI

評価額は2025年3月28日時点で800億ドル(約12兆円)、2026年2月3日時点で2500億ドル

歴史

設立

2025年3月28日、イーロン・マスク氏はxAIが全額株式交換で、Xを買収したと発表しました

新たに両社の持株会社となる「xAI Holdings(正式名称:X.AI Holdings Corp.)」が設立され、投資家が保有するxAIとXの株式は全てxAI Holdingsの株式と交換されます。これにより、XとxAIの2社はxAI Holdingsの傘下で運営される事になります。

単なる買収や合併ではなく、持株会社を設立する企業再編であり、両社は規模も大きい事から、経済誌のWall Street Journalはこの手法を「ウォール街のルール破り」「あらゆる通常の規則を破った」「異例のプロセス」と評しました

再編

2026年2月3日、xAI Holdingsは、同じくイーロン・マスク氏が経営するSpaceXに買収されました

登記情報によれば、この買収のために「X.AI Holdings Corp.」は合併と解散による再編が行われ、2026年1月21日から「X.AI Holdings LLC」として存続しています。

子会社

上述の経緯により、xAI Holdingsの子会社にはXとxAIが存在します。

X

正式名称は「X Corp.」です。かつてTwitterとして知られた企業です。同名のSNS(厳密にはSNSではなくマイクロブログ)を運営していました。

イーロン・マスク氏に買収され、SNS・法人名ともに「X」となりました。

日本法人は「X Corp. Japan株式会社」です。

xAI

イーロン・マスク氏が2023年に設立したAI開発企業です。正式名称は「X.AI Corp.」です。

対話型AIの「Grok」を開発している事で知られています。

参考:xAIとは?Grokを開発するイーロン・マスクのAIスタートアップ

xAIのGrokに美少女キャラと会話できるコンパニオンモードが登場!

(2025年7月16日)

イーロン・マスク氏、以前デスノートのミサミサに”いいね”していたけど、こんな感じの女性が好みなのかな。

「もう政治には手を出すな。お前は趣味全開で企画とか開発に専念してろ」って言われるの、シャア・アズナブルとイーロン・マスクが筆頭→「マスクだけに」「逆襲のイーロン来るか」 – Togetter

後日追加された衣装チェンジ機能。

イーロンマスクが大統領になれない理由

特別政治活動委員会(America PAC)を立ち上げてトランプ大統領を支援したり新党の結成を予告したりと、何かと政治活動が盛んなイーロン・マスク氏。

ゆくゆくは自らアメリカの大統領になるのでしょうか?答えはノー。

なぜそう言い切れるかというと、イーロン・マスク氏はアメリカ大統領になる資格が無いためです。

アメリカ合衆国憲法の第2条第1節第5項には以下のように書かれています(原文は英語)。

何人も、出生による合衆国市民又はこの憲法確定時における合衆国市民でなければ、大統領となることはできない。35歳に達しない者、また14年以上合衆国の住民でない者は、大統領となることはできない。

出典:アメリカ合衆国憲法 – Wikisource

イーロン・マスク氏は移民であり、南アフリカ共和国出身です

現在はアメリカ国籍を持っていますが、出生による合衆国市民では無い為、大統領にはなれません。

イーロン・マスクのX Holdingsに出資している株主とは?

(2024年8月22日)

Twitter/Xを所有するイーロン・マスク氏のX Holdingsに出資しているの株主についてワシントン・ポストが報じています

公開された情報によれば、X Holdingsに出資しているのは、a16z8VC、Binance、アル=ワリード・ビン・タラール王子、ジャック・ドーシー氏、ラリー・エリソン氏などがいるとのこと。

参考:a16z, Jack Dorsey, Sean Combs, and Binance are among the investors in Elon Musk’s X.(The Verge)

Xの評価額が440億ドルに回復

(2025年3月19日)

投資家らは、ソーシャルメディア「X」を運営するX社の評価額を440億ドルと評価しています。

これは、2022年にイーロン・マスク氏が同社(当時はTwitter Inc.)を買収した際と同額です。

2024年9月には、同社の価値が100億ドル未満と判断されていましたが、急激な上昇となっています。

BloombergはXがマスク氏の参加を得て「ほぼ10億ドルの新たな株式資金」を調達したと報道しています。

参考:X bounces back to $44 billion.(The Verge)