ピーター・ティールが投資しているAI企業

今、世界的にAIブームが起きています。

シリコンバレーの伝説的なベンチャー投資家であるピーター・ティール氏も、テクノロジー投資家の例にもれず、AI関連企業に投資を行っています。

この記事では、ピーター・ティール氏が投資を行っているAI企業を紹介します。

OpenAI

ティールはChatGPTの開発で知られるOpenAIの創業メンバーの一人で、寄付を行っています

ただし、初期に表明しただけで、実際にティール氏個人が寄付を行った記録はありません。テクノロジー系メディアのTechCrunchは、ティール氏が寄付を一時的に預けて管理してもらう「ドナー・アドバイズド・ファンド(DAF)」を通して寄付を行ったと指摘しています

ティールはOpenAIの設立に関してイーロン・マスクやサム・アルトマンと議論しており、初期(2015年)に寄付を約束した1人でもある為、創業メンバーとして扱われる事もあります。

さらに、Founders Fundを通じて投資も行っています。

公式サイト:OpenAI

DeepMind

AI研究者のシェーン・レッグ氏とチェスの天才であるデミス・ハサビス氏は、汎用人工知能(AGI)を構築するにあたって、資金と提供してくれそうな投資家を探していました。

2人はティール氏にAGIのアイデアを話しました。ティールは悩みましたが、数週間後に225万ドル(約3億3,000万円)の投資を約束し、名前もまだない会社の最初の大口投資家となりました

この会社は後にAIスタートアップのDeepMindとして正式に創業されました。

さらに、ティール氏は彼が率いるファウンダーズ・ファンドからもDeepMindに出資を行いました。

ハサビスが人間の脳をイメージした汎用人工知能(AGI)の開発を目指していると説明すると、ティールは「これは話が大きすぎるかもしれない」と驚いたが、ティールと彼のベンチャーキャピタル「ファウンダーズ・ファンド」のパートナーたちがディープマインドの創業資金200万ポンドのうち140万ポンドを出資することに決まった。その後、この投資にイーロン・マスクも加わった。

出典:莫大な富をもつとてつもなく賢い者「テクノ・リバタリアン」が、お互いに利用し合ったり、敵対したりしながら、人類の未来をつくっている | ダイヤモンド・オンライン

その後、DeepMindは2014年にGoogleに買収されました。さらに、2023年にはGoogleのAI開発部門であるGoogle Brainと統合され、「Google DeepMind」となりました。

Clearview AI

Clearview AIは2017年に創設された米国のテクノロジー企業です。評価額は2021年のピーク時に1億3000万ドル(約186億円)に達していました。

この企業は、ウェブサイトやソーシャルメディア、動画配信サイトなどから数十億単位の画像を「無断で」収集して開発した顔認識技術のサービスを提供しており、FBIを始めとする政府機関に広く利用されています

ピーター・ティール氏は同社の初期投資家です。

Mercor

Mercor(メルコア)は、2023年1月に創業したAIを活用して人材マッチングを支援する米国のスタートアップです。

ジョージタウン大学のブレンダン・フーディ氏とスリヤ・ミダ氏、ハーバード大学のアダーシュ・ヒレマス氏らが在学中に起業しました。

この3人は高校の同級生で、2024年3月にThiel Fellowshipに選出され、10万ドル(約1400万円)の資金を授与されました

同社には、大手VCのBenchmarkや経済学者のローレンス・サマーズ氏、Twitterの創業者であるジャック・ドーシー氏が投資を行っており、企業評価額は2025年2月時点で20億ドル(約3000億円)となっています。

ティール氏は、2023年にBenchmarkが主導したシリーズAラウンドに参加しました

公式サイト:Mercor

Quantum Systems

Quantum Systems GmbH(カンタム・システムズ)は、ドイツのミュンヘンに拠点を置くAI搭載軍事ドローンを開発するスタートアップです。

ティール氏は複数回に渡り、同社に資金援助をしています。

関連記事:ピーター・ティールが支援するドローン企業「Quantum Systems」

ピーター・ティールが設立した組織や企業

この記事では、ピーター・ティール氏が設立した組織や起業した会社を紹介します。

投資会社

ティール氏は投資家として非常に有名です。

ティール氏は投資を行う為に、様々な投資会社を設立しています。

Thiel Capital

Thiel Capital, LLC(ティール・キャピタル)は、ピーター・ティール氏が2011年10月31日に立ち上げたベンチャーキャピタルです(1996年に設立されたティール・キャピタル・マネジメントとは別物)。

関連記事:Thiel Capital(ティール・キャピタル)

Thiel Macro

Thiel Macro LLC(ティール・マクロ)は、ピーター・ティール氏が2011年に設立した資産運用会社です。

カリフォルニア州サンフランシスコに本社を置く同社は、主に投資銀行業務、ファイナンス業務、資産運用業務を行っています。

同社が保有する株は、Tesla、Microsoft、Appleの3社です(2025年9月30日時点)。かつてはNVIDIAの株も所有していました

Founders Fund

Founders Fund(ファウンダーズ・ファンド)は、2005年に設立されたベンチャーキャピタルです。

ティール氏は、創業の際に「世界を変える可能性を本当に秘めた、よりリスクが高く、より斬新な企業」を探すと発表しました

参考:Founders Fundとは?

Valar Ventures

ピーター・ティール氏が2010年に設立した投資会社。

参考:Valar Venturesとは?

Mithril

Mithril(ミスリル)はピーター・ティール氏が2012年に設立したベンチャーキャピタルです。

正式名称は「Mithril Capital Management(ミスリル・キャピタル・マネジメント)」で、J.R.R. Tolkienの小説「指輪物語」に登場する、鋼鉄より硬く、はるかに軽いとされる架空の金属「ミスリル」に由来しています

ミスリルを率いるのは、Clarium Capital Managementでもティール氏と共に働いていたアジャイ・ロイヤン氏で、ティール氏は会長を務めています。

ティール氏はミスリル・キャピタルについて以下のように述べています。

ミスリルは、世界で最も優れた創造力豊かな人々が困難な問題を解決するのを支援する上で、忍耐強く、集中して、極めて重要な役割を果たすだろう

出典:Peter Thiel Names New Venture Firm After J.R.R. Tolkien’s Made-up Metal

公式サイト:Mithril Capital – Building to Last

Clarium

Clarium Capital Management LLC.(クラリウム・キャピタル・マネジメント)は、2002年にサンフランシスコで創業された投資会社(ヘッジファンド)です。

しかし、2008年のリーマンショックとそれに対する対応の失敗によって多額の損失を被りました。これに伴い、多くの投資家がクラリウムから資金を引き揚げた事で、2008年のピーク時に80億ドルを超えていたクラリウムの運用資産は、2011年には約3億5000万ドルにまで急落しました

それ以降は目立った活動をしておらず、事実上閉鎖状態となっており、2025年現在の詳細な状態は不明です。

起業

ティール氏は起業家としても有名です。ティール氏が創業に関わった著名な企業には以下のようなものがあります。

PayPal

元祖フィンテック企業のPayPal(ペイパル)はティール氏が仲間と共に創業したサービスが元になっています。

決済サービス・PayPalの創業はティール氏の人生を大きく変えました。

90年代後半のある夏の夜、学生起業家のマックス・レフチンは、スタンフォード大学の講義にふらっと立ち寄った。講義のテーマは、「政府権力の集中が招く危険」。講師の名をピーター・ティールといった。

チェルノブイリ原発事故のなかで旧ソ連を脱出した過去を持ち、全体主義を憎むレフチンはティールに好感を覚えた。意気投合した二人は、すぐにビジネスについても話し合う仲に。ティールは、レフチンの「暗号化技術会社」案に興味を示し、起業を勧めた。そして、手元から20万ドル出資することを約束。自ら、CEOを務めることも提案した。-こうして生まれたのがフィールドリンク社、のちに、簡易決済サービス「ペイパル」となる会社だ。

出典:反逆の起業家、ピーター・ティールの投資哲学 | Forbes JAPAN

PayPalは2000年代初頭、オークションサイト「eBay」のユーザーが支払い手段として利用したことで急成長しました

ティール氏は2002年10月まで同社のCEOを務め、その年にeBayが同社を15億ドルで買収しました。SECの提出書類によると、ティール氏が保有する3.7%の株式は5,500万ドルの価値があったといいます。

Palantir

Palantirは、データとインサイトを統合し、データに基づいた意思決定を可能にするデータ分析ソフトウェアを開発するテクノロジー企業です。

国家安全保障分野での実績が最もよく知られていますが、ワクチン配布や脱税の特定においても政府を支援してきました。同社のソフトウェアは現在、医療、金融、製造業など40以上の業界の政府機関および民間企業に利用されています。

ティール氏は2003年に仲間と共にPalantirを創業し、現在は会長を務めています。

OpenAI

イーロン・マスク氏やサム・アルトマン氏らと共に、OpenAIを共同創業

ピーター・ティールの本「Zero to One」とは?

ピーター・ティール氏は2014年にビジネス書「ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか(原題:Zero to One: Notes on Startups, or How to Build the Future)」をブレイク・マスターズ氏と共著で出版しました。

この本はティール氏が母校のスタンフォード大学で行った「起業論」の講義が元になっています

2012年春、ティール氏はスタンフォード大学で「CS183:スタートアップ」と呼ばれる講義を担当していました。ティール氏曰く、この講義は「スタートアップについて自身が知っていることを全部話せる」ものだったそうです。

当時スタンフォード大学の法学部生だった25歳のブレイク・マスターズ氏は、聴講してまとめたノートを無許可で自身のブログ「CS183: Startup – Peter Thiel Class Notes」に投稿していました。Tumblrで開設したこのブログはテクノロジーコミュニティで瞬く間に話題になりました。

第4弾がニューヨーク・タイムズの論説コラムで話題になると、マスターズ氏はティール氏がどう思っているか確認する為にメールを送りました。それに対してティール氏は「構わない。投稿を続けて」と返信したそうです

同書はニューヨーク・タイムズ紙ベストセラー第1位を獲得するなど、高く評価されています。

Facebook(現Meta)の創業者であるマーク・ザッカーバーグ氏はフォーチュン誌とのインタビューで、「この本は名目上は起業家精神に関するものだが、私が実際に考えているのは、世界で価値を創造する方法の哲学だ」と述べています

ピーター・ティール「賛成する人がほとんどいない、大切な真実はなんだろう?」

伝説的なテクノロジー投資家のピーター・ティール氏は、常に自分の意見を言うことを恐れない人材を採用しようとしていると、Business Insiderが報じています

これを実現するために、ティール氏は採用面接(そして投資を求める起業家)に対し、次のように問います。

賛成する人がほとんどいない、大切な真実はなんだろう?

(原文)Tell me something that’s true, that almost nobody agrees with you on.

2012年のフォーブス誌のインタビューで 、ティール氏はこの質問が好きな理由について、「これは困難な面接において、面接官が同意しないかもしれない事を伝える勇気と、思考の独創性を試すものだ」と語っています。

また、2015年に糸井重里氏と対談した際には、「大勢の考えに背を向けろ」という単純な話では無いとも補足しています。

「大勢の考えに背を向けろ」と言ってるわけではないんです。
背を向けるのは、大勢の人たちが間違っていると思ったときです。
みんながよくわかってないことを発見した。
みんなが信じていることが間違っているとわかった。
あと、よくあるのが、みんながあまりちゃんと考えていなかったことを、ちゃんと考えてみた。
そのようにして自分の考えが確立したら、結果的に、大勢の人たちの考えとは異なる、新しい考え方に至った。
そういうことだと思います。
大勢の考えに背を向けること自体が大事なのではない。

出典:『ゼロ・トゥ・ワン』対談 賛成する人がいない、大切な真実とはなにか。 ピーター・ティール Peter Thiel × 糸井重里 Shigesato Itoi – ほぼ日刊イトイ新聞

画像:Top Executives Share Their Favorite Interview Questions – Business Insider

Thiel Capital(ティール・キャピタル)

Thiel Capital, LLC(ティール・キャピタル)は、ピーター・ティール氏が2011年10月31日に立ち上げたファミリーオフィス兼ベンチャーキャピタル(投資会社)です。

同社は、人工知能、ドローン、ヘルスケアなど様々な産業への投資に注力しています。

カリフォルニア州ロサンゼルス郡ウェストハリウッドに拠点を置くティール・キャピタルは、ティール氏の数多くの投資イニシアチブと起業家精神を戦略的・運営的にサポートしています。

数学者であるエリック・ワインスタイン氏(Eric Weinstein)が常務取締役を務めています

Founders Fundの投資先はどこ?

ピーター・ティール氏らが率いるベンチャーキャピタル「Founders Fund」のポートフォリオ(出資先・投資先)はどのような会社なのか?

著名な事例を中心にいくつか紹介します。

なお、Founders Fundのポートフォリオは同社のウェブサイトでも確認できます。

関連記事:ピーター・ティールが投資しているAI企業

投資先

Founders Fundが投資しているスタートアップ等をいくつか紹介します。

Anduril

Anduril Industries(アンドゥリル・インダストリーズ)は、軍事機関や国境監視のための技術を開発する南カリフォルニアの防衛スタートアップです。

2017年にOculusの共同創業者であるパルマー・ラッキー氏が、Founders Fundと同じくピーター・ティール氏が率いるPalantirから融資を受けて設立しました

2024年時点で評価額は約140億ドル(約2兆2300億円)です。

関連記事:Anduril(アンドゥリル)

Boldend

2017年にサンディエゴで設立されたBoldend(ボールドエンド)は、サイバー戦争任務を支援する自動化ツールを作成しています。

Founders Fundは事業のごく初期に1000万ドル以上を秘密裏に投資しました

Facebook

当時Founders Fundに勤めていたショーン・パーカー氏は、Founders Fundを説得してFacebookに投資させました

Founders Fundにとってパーカー氏は重要な資産であるとティール氏は述べています。

現況:保有していた株式をすべて売却する(2019年)

SpaceX

ピーター・ティール氏はFounders Fundを通じて、PayPal時代の盟友であるイーロン・マスク氏が創業した航空宇宙会社「SpaceX」に投資を行いました(3000万ドルを投じたとされています)。

Erebor

Erebor(エレボール)はピーター・ティール氏らが設立する予定の銀行です。

これは2023年3月に破綻したシリコンバレー銀行の空白を埋める新たな金融サービス企業で、スタートアップや仮想通貨企業を主な顧客対象とする方針だといいます。

Founders Fundは、同銀行の初期出資者のひとつです。

Halcyon

Boldendの完全子会社であり、ランサムウェア対策企業のHalcyonに出資しています

Peregrine

Peregrine Technologies(ペレグリン・テクノロジー)は、Palantirの元幹部であるニック・ヌーン氏が創業した企業で、警官によるテクノロジーの濫用を抑制しつつ、米国の地方警察が監視データにアクセスする能力を拡大させることを目指し、データ解析ソリューションを開発しています

Palantir時代の上司であるティール氏は、Founders Fundを通して同社に投資を行っています。

また、元PalantirのCFOであるコリン・アンダーソン氏らが設立したFriends & Family Capitalも同社に出資しています。

Neuralink

Neuralink(ニューラリンク)はイーロン・マスク氏が2016年に創業したBMI(Brain Machine Interface:脳マシンインタフェース)企業です。

Founders Fundは資金調達ラウンドのシリーズDを主導した他、シリーズCシリーズEにも参加しました。

Zellerfeld

デザイナーが入稿したファイルをもとにスニーカーを3Dプリントして提供するZellerfeldゼラーフェルド)に、ピーター・ティール氏はFounders Fund(ファウンダーズ・ファンド)を通じて支援しています

AI

AI関連企業

Clearview AI

FacebookやGoogleから人々の顔データを吸い出し、警察のために巨大なデータベースを構築する顔認識テクノロジー企業「Clearview AI」に出資しています

Cognition

Cognition(コグニション)は、「人間のエンジニアをコーディング作業から解放する」というビジョンを掲げ、プログラム開発のすべての工程を自動化する完全自立型のAIツール「Devin」を開発しています。

Devinの価格は月額20ドルからで、2024年12月10日に正式にサービスを開始しました

Founders Fundは、Khosla Venturesと共に2024年4月のシリーズBラウンドでCognitionに1億7600万ドル(約265億円)を投資し、設立からわずか6カ月の同社の評価額を20億ドルに引き上げました

公式サイト:Cognition

Scale AI

2016年創業。創業当初は自動運転開発企業向けに、データのラベル付けサービスを提供していました。Open AIのChatGPTも能力のトレーニングにScale AIの技術を活用しています。

2017年にリモートタスクスという子会社を設立し、東南アジアとアフリカに十数の施設を開設し、何千人ものラベルづけ作業員を安価な労働力として育成しました。現在、リモートタスクスは25万人近いラベルづけ作業員を擁しており、現在も成長中だと共同創業者のアレクサンダー・ワン氏は述べています

2019年8月に1億ドルの出資を行っています

2025年にFacebookやInstagramを提供するMetaが約140億ドルの投資を行い、株式の49%を取得、これに伴いワン氏はScale AIの取締役を務めつつ、MetaのAI部門に参画しました。

なお、共同創設者のルーシー・グオ氏は2014年にティール・フェローシップにも選ばれています。

公式サイト:Scale AI

仮想通貨とブロックチェーン

仮想通貨とブロックチェーン、およびそれらに関連する企業です。

仮想通貨

ティール氏は、2023年にファウンダーズ・ファンドを通じてビットコインとイーサリアムに投資を行ったと報じられています

投資時期は昨年の夏から秋で、2億ドル(約300億円)の資金を両銘柄に半分ずつ投資したとのこと

2014年に同ファンドを通じてビットコインへの投資を開始したティール氏は、コロナ禍の強気相場がピークに達した2022年3月末までにそれらを現金化し、約20億ドルのリターンを得たとFinancial Timesは報じています

Caldera

Caldera(カルデラ)は、イーサリアムのレイヤー2のブロックチェーンを素早く立ち上げることを支えるプラットフォームを提供する企業です。

Founders Fundは、同社のシリーズAラウンドを主導しました

ETHZilla

ETHZilla(イーサジラ)は仮想通貨投資事業を行う企業です。

元々はバイオテクノロジー企業である「180ライフサイエンシズ」でしたが、2025年7月29日に社名をETHZillaに変更し、イーサリアムを財務資産に採用しました。

ナスダックに上場しています。ティッカーシンボルは

2025年8月にFounders Fund(厳密には関連会社のFounders Fund Growth Management, LLC)が同社の株式7.5%を取得した事が、米証券取引委員会への提出書類から判明しました

Layer N

2023年9月に、dao5と共に、イーサリアム上に構築されたL2ネットワーク「Layer N」の資金調達を主導している

Lolli

Lolli(ロリー)は暗号資産を使ったショッピング報酬プラットフォームです。

2020年5月初旬に、Founders Fundの他、Bain CapitalやCraft Venturesなどから300万ドルを調達しています

Polymarket

Polymarket(ポリマーケット)は、ブロックチェーン技術などを活用した分散型予測市場プラットフォームで、現実世界のさまざまなイベントの結果に対して賭けを行うことができます。有名なものでは、2024年アメリカ大統領選が賭けの対象になっていました

賭博行為を行うプラットフォームである事から、アメリカでは規制の対象となっています

2024年5月14日に公開されたコインデスクの記事によると、PolymarketのシリーズB資金調達ラウンドは、ピーター・ティール氏のファウンダーズ・ファンドが主導しました

ピーター・ティールの交友関係

ピーター・ティールの交友関係を紹介します。

アジャイ・ロイヤン

2003年からクラリウム・キャピタルのマネージング・ディレクターを始め、金融やテクノロジー・プロジェクトでティール氏に協力してきた人物です。

2012年にはティール氏と共にミスリル・キャピタルを共同創業し、同社でマネージング・ゼネラル・パートナーを務め、投資委員会のメンバーとしてミスリルのチームを率いています。

アンドリュー・マコーマック

2001年にPayPalに入社し、ピーター・ティール氏のアシスタントとして働いていた人物です。

2008年にはティール・キャピタルに入社し、5年間勤務しました。

さらに2010年にはティール氏とベンチャーキャピタルファンドであるヴァラー・ベンチャーズ(Valar Ventures)を設立しています

ケン・ハウリー

PayPalの共同創業者の1人で、同社でCFOを務めていた人物です。

PayPalを退社した後は、ティール氏と共にFounders Fundを創業し、パートナーを務めました

サム・アルトマン

サム・アルトマン氏はOpenAIのCEOです。

ティール氏はかつて、アルトマン氏の最初のベンチャーファンド「Hydrazine Capital」に融資しており、アルトマン氏がOpenAIのCEOとなった後も彼の助言者であり続けたといいます。

シードアクセラレーターであるYコンビネーターに努めていたアルトマン氏は、同社の支援を受けた中でも特に有望な企業(AirbnbやStripeなど)をティール氏に紹介していました

アルトマン氏の紹介に従って投資を行った結果、ティール氏が率いるFounders Fundは莫大な利益を得ました。

ミレニアル世代のテック系を代表する人物をひとり挙げろと言われたら、アルトマン以外にいないだろう

ピーター・ティール

JDヴァンス(JDバンス)

白人貧困労働者を描いた「ヒルビリー・エレジー」の著者で、米国の第50代副大統領であるJDヴァンス氏は、ピーター・ティール氏の元部下であり、メディア等では師弟関係として扱われています。

ヴァンス氏は大学院を卒業した後、短期間、連邦判事の事務官として働き、その後はティール氏の投資会社であるミスリル・キャピタル社長を務めました

ティール氏は、当時大統領候補だったドナルド・トランプ氏に、JDヴァンス氏を副大統領候補に加えるよう懇願したうちの1人だとワシントンポストは報じています

ティール氏は後にヴァンス氏が2020年にオハイオ州シンシナティ市で創業したファンドであるナリヤ・キャピタルに投資を行っています

ジェイソン・ポートノイ

ジェイソン・ポートノイ氏は、PayPalの財務部門に勤務していた人物です。

PayPalを退職後は、ティール氏が創業したクラリウム・キャピタルとパランティアに勤務しました。

現在はベンチャーキャピタル企業オークハウス・パートナーズのパートナーです。

ジャック・セルビー

ジャック・セルビー氏は、PayPalで企業および国際開発担当副社長を務めていました。

PayPalを退社した後は、ティール氏と共にクラリウム・キャピタルを設立しました。

セルビー氏はその後、ティール氏のファミリーオフィスであるティール・キャピタルの経営に携わり、自身のベンチャーキャピタルファンドであるAZ-VCを設立し、そこでマネージングパートナーを務めている。現在もティール・キャピタルのマネージングディレクターを務めています。

ジョー・ロンズデール

ジョー・ロンズデール氏はアメリカの起業家、投資家、慈善家です。

PayPalマフィアの一員では無いものの、PayPalで財務インターンとしてキャリアをスタートし、クラリウム・キャピタルに勤め、Palantirを共同創業するなど、ピーター・ティール氏の長年の側近として知られています。

関連記事:ジョー・ロンズデールとは?

エリック・ワインスタイン

エリック・ワインスタイン氏(Eric Weinstein)は、ピーター・ティール氏の投資会社であるThiel Capital(ティール・キャピタル)の常務取締役を務める数学者です。

アイデンティティ政治や、ポリティカル・コレクトネス、そしてキャンセル・カルチャーに批判的な人々を指す「Intellectual Dark Web(インテレクチュアル・ダークウェブ)」という造語を作った事で知られています

デイビッド・サックス

Yammer(現Viva Engage)の創業者。

スタンフォードの学部時代からティール氏と付き合いがありPayPalではCOOを担当したPayPalマフィアの一人。

1995年にティール氏と共著で「The Diversity Myth」を出版する

筋金入りの保守であり、トランプ氏登場以前から保守主義者として共和党を支持してきた。

ブレイク・マスターズ

スタンフォード大学とスタンフォード・ロースクールを卒業した弁護士です。

現在はティール・キャピタルのプリンシパルとティール財団の理事長を務めています。また、法律調査スタートアップ企業Judicataの共同創業者でもあります。

2012年にスタンフォード大学でピーター・ティールの講義を受け、2014年にティールと共にその講義を元にしたビジネス書「Zero to One」を出版しました。

ピーター・ティールの本「Zero to One」とは?

マーク・ザッカーバーグ

Facebook(現Meta)の創業者。

ピーター・ティール氏はFacebookの初期投資家として、取締役としてザッカーバーグ氏に様々な助言を与えており、同氏のメンターとなる存在です。

参考

ミスリル・キャピタルとは?

ミスリル・キャピタル(正式名称:Mithril Capital Management, LLC)は、ピーター・ティール氏がアジャイ・ロイヤン氏と創業したベンチャーキャピタルです。

名前の由来は、J・R・R・トールキン氏の小説「指輪物語」に登場する架空の金属「ミスリル」です。

ミスリル・キャピタルはロイヤン氏が率いており、ティール氏は会長を務めています

また、アメリカ合衆国の第50代副大統領であるJ・D・ヴァンス氏はかつてミスリル・キャピタルで働いており、その際にティールから思想的影響を受けました

公式サイト:Mithril Capital – Building to Last

歴史

2012年6月20日午前、ピーター・ティール氏がミスリル・キャピタルを創業した発表

関連リンク

ピーター・ティールがワシントンD.C.に1300万ドルの邸宅を購入

(2021年11月15日)

投資家のピーター・ティール氏が、2021年8月にワシントンD.C.の高級住宅街ウッドランド・ノーマンストーン地区にある邸宅を購入したと米Politicoが報じています

ロス夫妻(第1次トランプ政権の商務長官であるウィルバー・ロス氏と妻のヒラリー・ギアリー・ロス氏)から1300万ドルで購入した邸宅は、過去1年間のワシントンD.C.における最高額の不動産取引となりました。

ティール氏の邸宅はGoogle マップで確認できます

Zillowには以下のような説明が載っています。

この10300平方フィートの一戸建てには、7ベッドルームと10.0バスルームがある。この家は2850 Woodland Dr NW, Washington, DC 20008に位置しています。

出典:Zillow

豪華な邸宅

格調高いティール氏の新居には以下のような特徴があります。

  • 敷地は10,300平方フィート(957平方メートル)の広さ(1フィートは30.48cm)
  • 7つの寝室
  • 7つのフルバスルーム(トイレ、洗面所、バスタブ&シャワー)
  • 3つのトイレ
  • 12席の映画館
  • 図書室
  • ケータリング用キッチン
  • スタッフ用宿舎
  • 手入れの行き届いた庭園とプール
  • ロック・クリーク公園を望む大理石のテラス
  • プライベート・ゲートを備えた石灰岩造りのボザール様式

なお、この仕様は購入時のものです。

Axiosによると、ティール氏は、この邸宅を160万ドルかけてリノベーションして住んでいるそうです。

匿名での取引

当初、購入者の正体は「サロナ・ビレッジ・ホールディングス」というLLCの背後に隠されていました。

ロス夫妻は守秘義務契約により、本当の購入者について明かすことを禁じられてましたが、複数の情報筋によって、この匿名の買い手がピーター・ティール氏であることが明らかになりました。

近隣住民や不動産関係者の中では、この家が”ティールの家”であることは”常識”だといいます。

政界の大物が集まる近隣地域

この邸宅は、著名な政治家や元政権高官が居を構える一等地に位置しています。

ティール氏の”ご近所さん”には、以下のような人物がいます。

ピーター・ティールとルネ・ジラール

ピーター・ティール氏は、フランス出身の人類学者のルネ・ジラール氏から強い影響を受けています。

ジラール氏は、古代の神話や聖書から近代文学に至る膨大なテキストを分析し、人間は他者を模倣する傾向をもち、さまざまな暴力はこの模倣的欲望から生じるということを発見しました

ティール氏はこの「ミメーシス(模倣)」の概念に強く惹かれたといいます。

ティールがとくに気に入ったのは、ジラールの「模倣(ミメーシス)的欲望」という概念だった。ジラールは、「人間は何を欲していいかわからない生き物であり、自分の心を決めるために他者に頼る。他者の欲望を模倣するから、彼/彼女たちの欲するものを欲するのだ」と述べている。

「模倣的欲望」は、自分の欲求を他人に委ねるという主体性の放棄を伴うものであり、嫉妬、ライヴァル関係、内輪もめ、恨みを助長することにつながる。それはまた、暴力的なスケープゴート行為にもつながるとジラールは述べている。スケープゴート行為とは、集団や個人に対する迫害を行なう者たちが手を組むことで、さらなる大規模な紛争の発生を未然に防ぐ役割を果たすものだ。ティールはのちに、このフレームワークを使って政治、テック投資、文化などについての独自の理論を展開していくことになる。

出典:シリコンヴァレー随一のヴィラン(悪役)でカリスマ:ピーター・ティールの真実 | WIRED.jp

また、ジラール氏の著書「Things Hidden Since the Foundation of the World(邦訳:世の初めから隠されていること)」をジラールの最高傑作だと考えています

ティール氏が初めてこの本を読んだのはスタンフォード大学の学部生だった時で、彼はこの本を「恐ろしい本」と呼びましたが、それは彼の世界とビジネスに対する見方に深く影響を与えたといいます。

ティール自身が認めるように、模倣的欲望を捨て、競争から完全に離脱することは簡単なことではない。それゆえ、できる限り「模倣しない・競争しない」ということが、ビジネス、投資、そして理想的な社会構築原則となる。ティールは、資本主義社会は必ずしもゼロサムの競争社会になる必要はないという信念に基づき実践を続けてきた。ビジネス、特にスタートアップにおいて「模倣しない・競争しない」ことは「独占(モノポリー)」となる。つまりすでに競争が激しい領域に参入するのではなく、まだ言葉にもなっていないニーズに応え、ニッチな顧客をつかむビジネスをするのだ。

ティールがイーロン・マスクの会社と全面対決になることを避け、マスクを取り込んでPayPalをつくったこともまた、不毛な競争を避けた一例である。

出典:伝説的起業家、ピーター・ティール。その哲学思想と描く「理想の社会」とは | Forbes JAPAN

ティール氏はジラール氏の考え方が次の二点について特に強力であると感じたといいます。

(1) 競合他社は実質的な目標を犠牲にしてライバルに執着する傾向があり、そのため (2) 競争の激しさは根本的な価値について何も教えてくれません。人々はどうでもいいことで激しく競争し、一旦争うとさらに激しく争うようになります。

ジラール氏の思想に強く影響を受けたティール氏は、著書の「Zero to One」で「競争は負け犬がすること」と述べています。この言葉はティール氏の名言として広く知られています。

Imitatio

ピーター・ティール氏は自身の財団である「Thiel Foundation」を通して「Imitatio」というプロジェクトに取り組んでいます。

これは人間の行動と文化に関するルネ・ジラールの驚くべき洞察の成果を推し進めるために、2008年に設立されたプロジェクトです。

ピーター・ティール、ロバート・ハマートン・ケリー (1938-2013)、ルネ・ジラール (1923-2015) の対話の成果である Imitatio は、資金と人材の両方のリソースを活用して、すでに進行中の優れた研究を拡張し、重要な重点分野でプロジェクトを立ち上げたいと考えています。私たちは、模倣理論の理解を深め、その洞察をより広く応用し、世界を新たな観点から見ることによってもたらされる変革を目指しています。

出典:IMITATIO