FIREするにはいくら必要なのか?目安は年間生活費の25倍

FIRE(経済的に自立し早期リタイアする)にはお金がいくら必要なのでしょうか?

1年で使うお金の25倍が目安

FIREするために必要な貯蓄は、年間支出額の25倍が目安です

FIRE実践者の間では、証券投資等の運用益で生活費を賄うために、まずは「年間支出の25倍」の貯蓄をすることが一つの目標と言われています。月に20万円支出する人であれば、6,000万円の資金が必要というわけです。

出典:とうしくんのギモン【第5回】|日本証券業協会

例えば、1年間に必要な生活費が400万円なら、FIREに必要なお金は25倍である1億円です。

そして、この25倍の資金切り崩して生活するのではなく、年利4%で運用し、そのお金で生活します。

一般的なFIREムーブメントでは「年収の25年分を資産形成する」ことを目標とします。そして、「年4%の収益を得て取り崩す(4%ルール)」ことにより、資産は減らずに、一生涯の経済的安定を確保したリタイア生活が可能になるとします。

出典:普通の会社員でもできる日本版FIRE超入門

つまり、用意した貯金を年間利回り4%で資産運用し、毎年その増えた4%分のお金で生活する事で、資産を減らすことなく生活をするという事です。

元本が減っても良いのならば、よりゆとりをもってFIREできるでしょう。

ただし、4%ルールは30年の退職生活を基準に計算されたもので、30年以上の退職生活を送ることが目標なら、4%では失敗することもあるといいます。

特にFIRE直後に市場が悪化した場合は、いきなり資産が減少して、十分な生活費を得られなくなってしまうので失敗する可能性が高くなります。

また、この4%ルールはアメリカ発の計算なので、日本に住んでいる方はライフスタイルや税制などに合わせて調整する必要があるでしょう

まとめ

FIREを達成する為に必要なお金は、FIRE後にどんな生活を送りたいかによって変わりますが、この「4%ルール」が目安となります

まずは自身の生活を見直し、1年間に必要な生活費がいくらなのか把握する事から始めてみましょう!

【FIRE】仕事を辞めると節約になる?

FIREでは早期退職した後、資産運用で生活費を賄いながら暮らしていきます。

仕事を辞めても生活費が賄えるのか不安に思う方もいるでしょう。

しかし、リタイア後の生活は多くの人が考えているほどコストがかからないと、31歳でFIREを達成したクリスティ・シェン氏は語っています

「みんな意識していないと思うけど、わたしたちは『働くため』にたくさんのお金を使っている。わたしはそこに気づいたんです。毎日の通勤にいくらかかる? プロフェッショナルに見える服装とそれをクリーニングに出すお金は? 子供のいる人たちは託児所などにいくら出費しているの?」

「その立場にならないと実感できないけど、仕事に関する経費がなくなれば、生活コストは下がるんです」

FIREすると、当然仕事の収入はゼロになりますが、仕事の為のコストが無くなるため、より少ないコストで生活できるという事。

確かに仕事をしないのなら、職場の近くに住む必要も、それに伴う交通費も不要になりますし、外食の機会も減りそうですね。

この点には私も気づきませんでした。

参考:仕事に縛られなければ生活費は安く済む。1億円を貯めて31歳でリタイアした女性からの助言 | Business Insider Japan

【節約する方法】お金を使う前に待機時間を設けましょう

Amazonなどの通販サイトを見ていて、ついつい衝動買いをしてしまう事はありませんか?

そんな方におすすめの節約術があります。それは、商品を購入する前に”待機時間”を設ける事です。

不要不急の買い物をする前に、待機時間を設けて冷静になりましょう。例えば以下のように。

  • 5000円未満の商品:24時間待つ
  • 5000円~10,000円の商品:3日間待つ
  • 10,000円を超える商品:1週間待つ

待機時間を設ける事で、衝動買いを抑制する事ができます。

し、欲しいものと必要なものを区別するのに役立ち、衝動的な欲望の呪縛を解くのに役立ちます。冷却期間と考えてみてください。

参考:Six Ways to Stop Your Unconscious Spending | Lifehacker

FIREとは?最低限の貯蓄と収入を得て早期退職する方法

FIREとは、若いころから収入の多くを積極的に貯蓄・投資に回し、通常(定年)より早くリタイア(現役引退)する事で、仕事に追われない悠々自適な生活を目指そうとする考え方やライフスタイルのことです。

“FIRE”とは「Financial Independence, Retire Early」の略(頭文字)です。

日本語にすると「経済的自立、早期退職」という意味です。

英単語の「Fire(火)」は無関係ですが、読み方はこちらと同じ「ファイヤー」や「ファイア」です。

FIREは、生活のためにお金を稼ぐことより、自分の好きなことに時間を使うことに価値を感じるアメリカの若者を中心に、ブーム(FIREムーブメント)になっています

日本でも若年男性の間で早期リタイアを希望する方が増えています。

金本さんは、若手男性が早期リタイアを希望する心理について「仕事に対する意欲が低下したわけではない」とした上で、「プライベート重視」の意向が広がっていることや、日本型雇用の減少といった労働環境の急速な変化で「将来像を描きにくい」などの可能性も指摘した。

出典:早期リタイア希望の20~30代男性、7年間で「倍増」 その背景は? | 毎日新聞

これまでの早期リタイアとは何が違うのか?

「早期リタイアして悠々自適な人生を送る」という考え方はこれまでもありましたが、FIREが従来の早期リタイアと違う点は、主に2つあります。

1つは20代や30代など、人生のより若い段階でリタイアする事(を目指していること)。

もう1つは、必ずしも贅沢をしたいわけでは無く、むしろ質素で良いので、仕事に縛られずに自由に生きたいと考えている事です。つまり、経済的・物質的な豊かさよりも、精神的・時間的な豊かさを追求しているという事です。

出世レースや過労、上下関係など、仕事に付随する苦労から逃れて、穏やかに生きていきたいという人たちがFIREを目指しています。

2015年に31歳でFIREを達成したカナダ人のクリスティ・シェン氏はこう述べています。

シェン氏にとって「リタイア」とはビーチでくつろぐことではない。「(彼女にとってのリタイアとは)投資ポートフォリオから得られる不労所得で生活を維持できるようになり、働くか、働かないかを自分で選べること」(シェン氏)だという。

出典:仕事に縛られなければ生活費は安く済む。1億円を貯めて31歳でリタイアした女性からの助言 | Business Insider

同じくFIREを達成したローレン・キーン・オーモンド氏はこう言います。

最近夫とともにFIREを達成したローレン・キーン・オーモンド氏によると、人によってFIREの意味は異なるそうだ。

「FIREムーブメントの目的は、仕事を選択肢の1つにすることにある」とオーモンド氏は言う。「今の私と夫のように、仕事を続けてもいいのだ。旅行をしてもいいし、ボランティアをしたり、パートタイムで働いたり、転職あるいは学校に通い直してもいいだろう。つまり、仕事を辞めることではなくて、自分の時間の使い方を自分で好きに決められる状態を目指すのだ」

オーモンド氏が指摘するように、FIREを達成した人の多くは仕事を完全に辞めるわけではない。もちろん、引退して、仕事以外のことに時間を使う道を選ぶ人も多いが、それまでの仕事を続ける人もいるし、収入は減るが自分がやりたい仕事に転職する人もいる。

出典:FIREムーブメントとは何か? その歴史からメリット・デメリットまで、総まとめ | Business Insider

そのため、「会社を起業・売却し、億万長者になってリタイア」というようなライフスタイルは、FIREムーブメントでは(あまり)言及されません。

基本的には積極的に節約し、積極的に貯金するというリーン(無駄のない)ライフスタイルを提示します。

FIREを実現する方法

どうすればFIRE…すなわち、経済的自立と早期退職をする事が出来るのでしょうか?

収入を増やすことも大事ですが、何より重要なのは貯蓄率の高さです。

浪費をせず支出を抑え、収入の多くを投資に回し、FIREに必要な額を用意するのが基本です。

そして、用意した貯金を元本に投資(資産運用)をする事で、リタイア後(仕事を辞めた後)の生活費を賄うのが基本的なライフスタイルです。

2021年にGoogleを退職してFIREしたシェリー・ジャン氏はこう述べています。

「私が学ばなければならなかったのは、行動面、あるいは習慣の部分でした」と彼女は語った。「市場の動きを追って何が面白いのかを知るだけでは十分ではありません。『今月は給料が入ったばかりだ』とか『今月はボーナスが入ったばかりだ。すぐに投資しなくちゃ』と考え、決してお金を無駄にしないことの方が重要です」

出典:An Investor With a Seven-Figure Portfolio Shares Her Barbell Strategy – Business Insider

また、複利を活かして資産形成を行う為に、早い時期に投資を始める事も重要なポイントです。

資金を市場で働かせる時間は重要なので、早い段階で投資を始めて頻繁に繰り返すことで、FIREを達成する可能性が最大になる。わずか2〜3年の違いが、ポートフォリオで数十万ドル(数千万円)の差に広がることもある。

出典:FIREムーブメントとは何か? その歴史からメリット・デメリットまで、総まとめ | Business Insider

FIREを実現する為に必要な金額は、年間生活費の25倍のお金と言われています。

参考:FIREするにはいくら必要なのか?目安は年間生活費の25倍

日本の制度について学ぶ

FIREを目指す人は世界中にいます。ここで重要なのは、国によって税制や年金制度などに差がある事です。海外の事例から学んでも、日本では役に立たないという可能性もあるという事です。

FIREを目指す際は、社会保障制度や税制優遇制度、退職金制度や高齢者雇用制度など日本の制度についてよく調べましょう。

FIREムーブメントの種類

「FIREムーブメント」には様々な”レベル”があります。生活費の全てを貯金と投資で賄うライフスタイルだけが”FIRE”ではありません。

通常のFIRE

通常のFIREは、生活費を貯金と投資(資産運用)によって賄うライフスタイルの事です。

仕事を止めても、生活水準はそのままで、生活費も変わりません。

一般的に「FIREムーブメント」と呼ばれているのはこれです。

FIREでは、生活費の25倍の貯蓄(収入)を用意する必要があります。

つまり、現在年間500万円使っている場合は、単純計算で1億2,500万円の貯金や収入の当て(資産運用による配当など)が必要です。

副業と組み合わせる「サイドFIRE」

経済面を貯金と投資だけに頼るのではなく、自分の好きな事を仕事にしたり、アルバイトの仕事と組み合わせて賄う「サイドFIRE」というものもあります。

完全にリタイア(≒仕事をしない)のではなく、自分がやりたい仕事や好きな仕事を始めたり、自分のペースでゆとりをもって働き、不足分を資産運用で賄うというライフスタイルです。

FIREの実現には、「株式投資で得られる配当金を不労所得として生活費にする」「生涯にわたって必要な資産を築き、退職後に切り崩す」という方法がありますが、投資家のぽんちよ氏が勧めるのは、「サイドFIRE」という方法です。サイドFIREは、資産をある程度積み上げ、早期退職はするものの、退職後は「資産収入+労働収入」の組み合わせにより生活していく方法です。

出典:それでも早期退職したい人にサイドFIREという策

従来のセミリタイアのような形ですね。

FIRE後も労働をするこの形であれば、通常よりも少ないお金でFIREが可能です。

また、経済的側面だけでなく、人との繋がりを保ち、仕事の充実感を抱けるのも大きなメリットです(FIREによって人とのつながりが欠如してしまい苦しむ人もいるのです)。

バリスタFIRE

バリスタFIREは、健康保険を目当てにアルバイトを行うFIREです。

アルバイトにも健康保険を提供している数少ない職場がコーヒーチェーンの「スターバックス」であるため(*あくまで米国の話)、バリスタFIREと呼ばれています(バリスタとは喫茶店やカフェでコーヒーを提供する人の事)。

米国では健康保険が馬鹿にならないためこのような形のFIREが生まれたと言われています

従来の概念でいうところの「セミリタイア」や上記の「サイドFIRE」に似ていますね。

リーンFIRE/スリムFIRE

リーンFIREは、リタイア後に質素でミニマムな生活…つまり生活費を抑え、節約し、支出の少ない日々を送るFIREです。

スリムFIREとも呼ばれています

例えば、生活費の安い地域に引っ越したり、食料を自家栽培で賄ったり、贅沢品や嗜好品(例えばお酒や旅行)を控えるなどの方法があります。

また、リタイア、すなわち仕事を辞めること自体も節約に繋がります。

シェン氏によると、リタイア後の生活は多くの人が考えているほどコストがかからない。

「みんな意識していないと思うけど、わたしたちは『働くため』にたくさんのお金を使っている。わたしはそこに気づいたんです。毎日の通勤にいくらかかる? プロフェッショナルに見える服装とそれをクリーニングに出すお金は? 子供のいる人たちは託児所などにいくら出費しているの?」

シェン氏はトラビ氏にそう説明し、「その立場にならないと実感できないけど、仕事に関する経費がなくなれば、生活コストは下がるんです」と続けた。

出典:仕事に縛られなければ生活費は安く済む。1億円を貯めて31歳でリタイアした女性からの助言 | Business Insider Japan

リーンFIREは、支出を減らすため、通常のFIREより必要な額が少なくて済むのが特徴です。

例えば、年間の支出を250万円に抑えられる場合、FIREに必要な額(25倍)は6250万円になります。

ちなみに、リーン(lean)とは「無駄がない、効率的な」という意味です。

ファットFire

ファットFIREとは、リーンFIREとは逆に、倹約をしない贅沢な生活を送るFIREです。

仕事を辞めてからも、旅行に行ったり、好きなものを買ったりしたい方向けのライフスタイルです。

当然、通常のFIREより必要なお金は多くなります。

例えば、自分の理想の生活のために年間1,000万円必要な場合、FIREに必要な額(25倍)は2億5000万円になります。

ちなみに、ファット(fat)とは「太った、多額の」という意味です。

コーストFIRE

コーストFIREは、生活に必要な貯蓄・資産は用意した上で、趣味として自分が好きな仕事に取り組むFIREです。

「人の役に立ちたい」という想いを実現したい方や社会とかかわりを持ちたい方が選ぶFIREです。

必ずしも早期リタイアは目指しません。なので、コーストFIREはもっともハードルが低い初歩的なFIREになります。FIREを始めたら、最終目的は何であれまずはお金に苦労しない日々を送るコーストFIREを目指す事になるでしょう。

コースト(coast)とは「何の苦労もせずにやっていく」等の意味があります。

FIREのメリット・デメリット

FIREのメリットは何と言っても「経済的な余裕を持ち、仕事に縛られない生活を送れる」という事です。

のんびり本を読んだり、ボランティア活動を始めたり、新しいビジネスや転職に挑戦したり…目先の仕事に撲殺される事なく、自分のやりたい事を追求できます。

引退をせず仕事を続けていたとしても、経済的に余裕があれば、心持ちが違います。

一方で、FIREにはデメリットもあります。

一番はやはりお金を貯めるまで相当な苦労や努力が必要だという事です。

無駄遣いをせず節制して生きるのは、人によっては非常に苦しいでしょう。

また、引退後の生活が特に楽しくなかったり、急な株式市場の下落でポートフォリオの見直しが必要になったり…

目的と手段が逆転し、FIREを目指す事で逆に心身の余裕がなくなってしまう可能性があります。

FIRE経験者のトニー氏はポッドキャストで、FIREには「人とのつながり、仕事の充実感、そして現金」の3つの要素が欠けていると語っています。中でも、人とのつながりが欠如している事に最も苦しんだとの事。

「引退したあと、私はいわば自分自身のライフスタイルを築こうとしたが、そこには仕事以外で習慣的に他人と接触する機会がほとんどなかった」とトニーは語り、こう続けた。「これは大問題だった。もし今からやり直せるとしたら、日常的に——毎日ではなくても、少なくとも毎週の予定に——人との接触を組み込むと思う」

出典:たった2年で「FIRE卒業」をした男性が語る、早期退職で見失った3つのもの | Business Insider Japan

FIREを目指す際は、自分の人生についてよく考え、何を大切にして生きるか自分の優先順位についてよく考える事が大切です。

まとめ

FIREについて本気で考えてみる事は、自分の目指す働き方や理想のライフスタイル、ひいては人生について考えるきっかけにもなります。

FIREを現実的なアイデアに思えない方も、自分の人生を見つめなおす為にFIREについて考えてみてはいかがでしょうか?

Briefing

5年後のFIREを計画している、38歳のミリオネア。目標達成に向けた4つのシンプルな戦略とは?
Business Insider

それでも早期退職したい人にサイドFIREという策
東洋経済オンライン

年収300万円でもFIRE可能…貯金ゼロから7年でセミリタイアするために必要なお金の話 FIRE達成に最も必要なのは「年収の多さ」ではない
PRESIDENT

年収180万円の若者が「年金300万円の老人」を支える日本の絶望。格差社会ニッポンの正しい歩き方
マネー現代

ウォーレン・バフェットのポートフォリオ

Warren Buffett Portfolio

ウォーレン・バフェット氏が持ち株会社バークシャー・ハサウェイを通じて所有する公開企業の株式(ポートフォリオ)を確認できるウェブサイトです。

バフェット氏個人は、バークシャー・ハサウェイの約16%の株式(1,360億ドル以上の価値)と、JPモルガン、ウェルズ・ファーゴの2つの銀行の株式(数は不明)を保有しています。

税金や年金が払えない時は滞納する前に必ず役所や税務署等に相談すべき

税金や年金、健康保険等が払えず困っている方は少なくないと思います。

特に、失業した方や収入が不安定なフリーランスやアルバイトの方は現在の収入が少ないのに前年分の税金、年金、健康保険が多く、支払いが困難になりやすいと思います。

もし、税金、年金、健康保険の支払いが困難な方は滞納する(期日までに払わない)前に必ず役所や税務署等に相談しましょう!

滞納する前に税金や年金を減免できる制度を探す

税金や年金、健康保険が払えずに困った場合は、滞納する前に、支払いを減免できる制度(税金等の支払いを減らす、もしくは免除する制度)がないか確認しましょう。

自身で確認することが困難な場合は役所や税務署等に相談すると良いでしょう。

例えば年金には低所得者向けに減免の制度が用意されています。

国民年金保険には失業などにより収入が減少した方やフリーターやパートなど収入が少ない方、ニートや無職の方など収入がない方等、年金を納めることが経済的に困難な方のために年金の支払いを免除、猶予できる制度が用意されています。

それが「保険料免除制度」と「納付猶予制度」です。

これらの制度は所得(収入)が条件を下回っている方なら誰でも利用できます。障害の有無や仕事の種類などは関係ないので安心してください。

参考:国民年金が払えない場合の対処法(保険料免除制度・納付猶予制度)

しかし、条件に当てはまらず、こうした税金等の支払いを減免する制度が使えない場合もあります。そのような場合は、残念ですが税金等を滞納するしかありません。

ですが、滞納する場合も、必ず役所や税務署等に税金が支払えない旨を相談しておくことが大切です。

滞納する前に相談することで、分納(税金の分割払い)や延納(支払い期限が延長される)に応じてくれたり、差し押さえなどのリスクを抑えられる可能性があります。

滞納する場合も必ず役所や税務署に相談を!

税金や年金、健康保険の支払いができず、また支払いを免除、減額する制度も使えない場合は滞納するしかありません。

滞納は本来するべきではありませんが、無い袖は振れないので仕方がありません。しかし、税金や年金等を滞納する場合も事前に役所や税務署等にしっかりと相談しておくことが重要です。

発生した税金や年金がなくなるわけではありません。ですが、何も言わずに滞納するのと、事情を話した上で滞納するのとでは役所や税務署側の心象や対応が変わってきます。

ただ滞納をしただけでは、経済的に苦しく致し方がなく滞納したのか、税金を払いたくなくて滞納したのかがわからないからです。

事前に相談し「税金を払う意思はあるが、経済的に苦しいのでどうしても払えない」ということを理解してもらえれば、滞納しても催促状が届いたり、財産の差し押さえなどが執行される危険性が下がる可能性があります。

まとめ

自治体はしばしば、税金や年金を払える資産が十分にあるにも関わらず支払わない者を「悪質な滞納者」と表現しています。

自治体は悪質な滞納者を優先して差し押さえなどを行なっていると言われています。事実、自治体が悪質な滞納者に厳しく対応するとウェブサイト等で表明している例は多くあります。

逆に言えば、税金や年金を滞納してしまう場合にも、納税の意思をハッキリと示し、「納税できないのは止むを得ない事情があるからである」ということを示すことで、差し押さえなどの最悪の事態を回避できる可能性が高くなります。

事実、筆者は困窮し税金を支払えなかったときに役所に相談したら、「困窮したことを理解した上で対応する(≒催促等は控える)」とこちらの状況に理解を示してくれました。

税金や年金、健康保険等を支払うことができず滞納する場合も、黙って滞納するのと、しっかりと役所等に相談した上で滞納するのとでは相手の対応が大違いです。

お金がなくて税金等を支払うことができない場合は、滞納する前にできる限り早く役所や税務署等に相談しましょう!

年金は独身男性税?

【年末調整】国民年金の支払先は「日本年金機構」

年末調整で国民年金の控除(社会保険料控除)を利用する場合、「支払先の名称」には何と書けばよいのでしょうか?

国民年金の場合、支払先は「日本年金機構」になります。

ちなみに、国民健康保険であれば社会保険料の支払先(区市町村の名前)を書きます。

国民年金であれば「日本年金機構」、国民健康保険であれば「○○市」「○○区」など、社会保険料の支払先を書きます。

出典:国民年金・国民健康保険料の年末調整の書き方、間に合わない時の対処 | ZEIMO

バフェットが考える投資の初心者でもプロに勝てる手法

「インデックスファンドに定期的に投資することで、投資の初心者でさえ投資のプロのほとんどを上回る成果を上げることができる」

出典:Business Insider

2020年の報告書によると、過去15年間でアクティブ運用型投資ファンドの90%近くが運用結果で市場平均を上回れなかったとのこと。

やはり個別株やプロのファンドに投資するより、インデックスファンドに投資する方が上手くいくんですね。