CIAのベンチャーキャピタル「In-Q-Tel」とは?

In-Q-Tel(インキューテル)はアメリカ合衆国のCIA(中央情報局)が運営するベンチャーキャピタル(独立系非営利戦略投資会社)です。

正式名称は「In-Q-Tel, Inc.」で、通称は「IQT」です。

公式サイト:IQT

1998年に構想され、1999年に設立された同社は、2025年に800件目の投資を完了しました。

IQTは主にデータ分析をおこなう企業やバイオテック、エレクトロニクスなど幅広い業種に投資を行っています。同社のポートフォリオはこちら

著名な投資

Google Earthの元となる技術を開発していた「Keyhole」や世界的なデータ分析企業「Palantir」、AIやドローンを活用した防衛システムを開発している「Anduril」などに投資を行っています

参考:スパイ技術を開発するベンチャー企業にCIAが「投資」します | 現代ビジネス

パランティアの「スカイワイズ」とは?

Palantir(パランティア)の「Skywise(スカイワイズ)」は、ヨーロッパの航空宇宙企業であるエアバスと共に開発した航空データプラットフォームです。

2017年6月20日にローンチされました。

スカイワイズは、機体の運航記録や部品交換の履歴などの整備記録、パイロットからのリポート、技術文書などを活用し、運航の信頼性や経年機の運航効率を向上。航空会社が機材の運航や整備を行う際、部品交換などの判断を手助けする情報を提供する。

出典:エアバス、ビッグデータ活用「スカイワイズ」 ピーチなど導入

エアバスはSkywiseを導入する事で、機材の運用や整備を効率化し、航空機地上滞留(AOG)を大幅に削減しました

パランティアを導入する日本の企業と行政

ピーター・ティール氏らが創業した世界的データ分析企業のPalantir(パランティア)。その製品は日本の企業や行政も導入しています。

この記事では、Palantirのソフトウェアを導入している著名な日本の企業や行政を紹介します。

日本企業

SOMPOホールディングス

SOMPOは2019年からPalantirの顧客となっており、保険・ヘルスケア業務でPalanitrのデータ管理・インテリジェンスソフトを利用しています。

2023年2月1日には、SOMPOとその関連会社にデータソフトウエアを提供する5000万ドル相当の5年契約を結んだとPalanitrが発表しています

なお、SOMPOホールディングスは2019年にPalantirと共同でジョイントベンチャー「Palantir Technologies Japan」を設立しています

富士通

富士通は2020年6月に、PalantirおよびPalantir Japan株式会社とパートナーシップ契約を締結し、日本市場におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)分野の強化に向けて戦略的協業を行うことを発表しました

富士通はPalantirのソフトウェアを活用し、社内のDXプロジェクトにおいて数億円規模の大きな効果を上げています。

2023年12月5日には、社会課題の解決とビジネス変革の加速に向け、PalantirおよびPalantir Hapanと戦略的なグローバルパートナーシップの発展に向けた契約を締結しました

都道府県

Palantirのソフトウェアは各都道府県も導入しています。

神奈川県

神奈川県はPalantir Foundryを使い、新型コロナウイルス対策に必要な各種データの統合・分析環境を整備し、予測モデルの開発を進めました。

ちなみに、神奈川県は国内の自治体で最初のFoundryユーザーとのこと。

石川県

2024年1月の能登半島地震により、62,000人以上の避難者が複数の県に散らばりました。

パランティリアン(Palantirのエンジニア)たちは、120,000人の地域住民を表す15の断片的なデータソースを統合した「Victim 360(被災者360)」を構築し、避難者の発見と支援を可能にしました。

また、このシステムは再利用が可能であり、数か月後に同県で洪水が発生した際は、同じシステムをわずか24時間で再展開しました。

ピーター・ティールが投資しているAI企業

今、世界的にAIブームが起きています。

シリコンバレーの伝説的なベンチャー投資家であるピーター・ティール氏も、テクノロジー投資家の例にもれず、AI関連企業に投資を行っています。

この記事では、ピーター・ティール氏が投資を行っているAI企業を紹介します。

OpenAI

ティールはChatGPTの開発で知られるOpenAIの創業メンバーの一人で、寄付を行っています

ただし、初期に表明しただけで、実際にティール氏個人が寄付を行った記録はありません。テクノロジー系メディアのTechCrunchは、ティール氏が寄付を一時的に預けて管理してもらう「ドナー・アドバイズド・ファンド(DAF)」を通して寄付を行ったと指摘しています

ティールはOpenAIの設立に関してイーロン・マスクやサム・アルトマンと議論しており、初期(2015年)に寄付を約束した1人でもある為、創業メンバーとして扱われる事もあります。

さらに、Founders Fundを通じて投資も行っています。

公式サイト:OpenAI

DeepMind

AIスタートアップのDeepMind(現:Google DeepMind)は設立時にピーター・ティール氏が率いるファウンダーズ・ファンドから出資を受けました。

ハサビスが人間の脳をイメージした汎用人工知能(AGI)の開発を目指していると説明すると、ティールは「これは話が大きすぎるかもしれない」と驚いたが、ティールと彼のベンチャーキャピタル「ファウンダーズ・ファンド」のパートナーたちがディープマインドの創業資金200万ポンドのうち140万ポンドを出資することに決まった。その後、この投資にイーロン・マスクも加わった。

出典:莫大な富をもつとてつもなく賢い者「テクノ・リバタリアン」が、お互いに利用し合ったり、敵対したりしながら、人類の未来をつくっている | ダイヤモンド・オンライン

現況:Googleに買収される(2014年)

Clearview AI

Clearview AIは2017年に創設された米国のテクノロジー企業です。評価額は2021年のピーク時に1億3000万ドル(約186億円)に達していました。

この企業は、ウェブサイトやソーシャルメディア、動画配信サイトなどから数十億単位の画像を「無断で」収集して開発した顔認識技術のサービスを提供しており、FBIを始めとする政府機関に広く利用されています

ピーター・ティール氏は同社の初期投資家です。

Mercor

Mercor(メルコア)は、2023年1月に創業したAIを活用して人材マッチングを支援する米国のスタートアップです。

ジョージタウン大学のブレンダン・フーディ氏とスリヤ・ミダ氏、ハーバード大学のアダーシュ・ヒレマス氏らが在学中に起業しました。

この3人は高校の同級生で、2024年3月にThiel Fellowshipに選出され、10万ドル(約1400万円)の資金を授与されました

同社には、大手VCのBenchmarkや経済学者のローレンス・サマーズ氏、Twitterの創業者であるジャック・ドーシー氏が投資を行っており、企業評価額は2025年2月時点で20億ドル(約3000億円)となっています。

ティール氏は、2023年にBenchmarkが主導したシリーズAラウンドに参加しました

公式サイト:Mercor

Quantum Systems

Quantum Systems GmbH(カンタム・システムズ)は、ドイツのミュンヘンに拠点を置くAI搭載軍事ドローンを開発するスタートアップです。

ティール氏は複数回に渡り、同社に資金援助をしています。

関連記事:ピーター・ティールが支援するドローン企業「Quantum Systems」

ピーター・ティールが設立した組織や企業

この記事では、ピーター・ティール氏が設立した組織や起業した会社を紹介します。

投資会社

ティール氏は投資家として非常に有名です。

ティール氏は投資を行う為に、様々な投資会社を設立しています。

Thiel Capital

Thiel Capital, LLC(ティール・キャピタル)は、ピーター・ティール氏が2011年10月31日に立ち上げたベンチャーキャピタルです(1996年に設立されたティール・キャピタル・マネジメントとは別物)。

関連記事:Thiel Capital(ティール・キャピタル)

Founders Fund

Founders Fund(ファウンダーズ・ファンド)は、2005年に設立されたベンチャーキャピタルです。

ティール氏は、創業の際に「世界を変える可能性を本当に秘めた、よりリスクが高く、より斬新な企業」を探すと発表しました

参考:Founders Fundとは?

Valar Ventures

ピーター・ティール氏が2010年に設立した投資会社。

参考:Valar Venturesとは?

Mithril

Mithril(ミスリル)はピーター・ティール氏が2012年に設立したベンチャーキャピタルです。

正式名称は「Mithril Capital Management(ミスリル・キャピタル・マネジメント)」で、J.R.R. Tolkienの小説「指輪物語」に登場する、鋼鉄より硬く、はるかに軽いとされる架空の金属「ミスリル」に由来しています

ミスリルを率いるのは、Clarium Capital Managementでもティール氏と共に働いていたアジャイ・ロイヤン氏で、ティール氏は会長を務めています。

ティール氏はミスリル・キャピタルについて以下のように述べています。

ミスリルは、世界で最も優れた創造力豊かな人々が困難な問題を解決するのを支援する上で、忍耐強く、集中して、極めて重要な役割を果たすだろう

出典:Peter Thiel Names New Venture Firm After J.R.R. Tolkien’s Made-up Metal

公式サイト:Mithril Capital – Building to Last

起業

ティール氏は起業家としても有名です。ティール氏が創業に関わった著名な企業には以下のようなものがあります。

PayPal

元祖フィンテック企業のPayPal(ペイパル)はティール氏が仲間と共に創業したサービスが元になっています。

決済サービス・PayPalの創業はティール氏の人生を大きく変えました。

90年代後半のある夏の夜、学生起業家のマックス・レフチンは、スタンフォード大学の講義にふらっと立ち寄った。講義のテーマは、「政府権力の集中が招く危険」。講師の名をピーター・ティールといった。

チェルノブイリ原発事故のなかで旧ソ連を脱出した過去を持ち、全体主義を憎むレフチンはティールに好感を覚えた。意気投合した二人は、すぐにビジネスについても話し合う仲に。ティールは、レフチンの「暗号化技術会社」案に興味を示し、起業を勧めた。そして、手元から20万ドル出資することを約束。自ら、CEOを務めることも提案した。-こうして生まれたのがフィールドリンク社、のちに、簡易決済サービス「ペイパル」となる会社だ。

出典:反逆の起業家、ピーター・ティールの投資哲学 | Forbes JAPAN

PayPalは2000年代初頭、オークションサイト「eBay」のユーザーが支払い手段として利用したことで急成長しました

ティール氏は2002年10月まで同社のCEOを務め、その年にeBayが同社を15億ドルで買収しました。SECの提出書類によると、ティール氏が保有する3.7%の株式は5,500万ドルの価値があったといいます。

OpenAI

イーロン・マスク氏やサム・アルトマン氏らと共に、OpenAIを共同創業

OpenAIがIPOを準備。評価額は最大1兆ドルに達する可能性

ChatGPTやSoraの開発で知られるOpenAIは、早ければ2026年後半までにIPO申請を行う可能性があるとロイター通信が報じました

時価総額は1兆ドル(約152兆円)に達する可能性があるとのこと。なお、10月28日に行われた組織再編時点で、評価額は5000億ドル(約76兆円)です。

現在の株主

OpenAIは10月28日に営利企業を中心とした組織再編を完了させており、その時点で株の持ち分は非営利企業であるOpenAI財団が26%、長年の支援企業であるMicrosoftは27%(約20兆5000億円相当)を保有しています

なお、CEOのサム・アルトマン氏は株式を取得していません

GrokがファクトチェックしたWikipedia「Grokipedia」とは?

「Grokipedia」はxAIが提供している辞書サイトです。

2025年10月27日にを公開されました

Wikipediaの記事を流用していますが、各記事がGrokによって定期的にファクトチェックされているのが特徴となっています。

メールアドレスやXのアカウントを利用してログインする事ができ、ログインすると記事の誤りを送信したりすることが可能になります

xAIが提供していますが、GrokやXとは直接関係が無いサービスです。

Grokipediaはイーロン・マスクを愛している?

Grokipediaのコンテンツはイーロン・マスク氏の政治的価値観を反映しており、右翼的な論点、ファクトチェックの誤り、主流メディア批判、トランスフォビア的、人種差別的、そして根拠のない陰謀論が含まれているとThe Vergeは評しています

一方で、イーロン・マスク氏の経歴やビジネスに関しては非常に肯定的に書かれているとのことです。

Palantirの創業者と関係者

創業者を始めとするPalantir(パランティア)の関係者を紹介します。

創業者

Palantirの創業者はピーター・ティール氏を始め複数名います。

ピーター・ティール

Palantirの共同創業者兼投資家。同社の会長を務める。

参考:逆張りの投資家ピーター・ティールとは?

アレックス・カープ

Palantirの共同創業者兼投資家。同社のCEOを務める。

参考:アレックス・カープとは?

ジョー・ロンズデール

Palantirの共同創業者。

PayPalの財務インターンとしてキャリアをスタートし、クラリウム・キャピタル、フォーメーション8、8VCといったベンチャーキャピタルで働いている

参考:ジョー・ロンズデールとは?

ネイサン・ゲッティングス

Palantirの共同創業者。PayPalでエンジニアを努めていた。

従業員

現在、Palantirで働いている人物。

シャム・サンカー

PalantirのCTO

ジェイコブ・ヘルバーグ

2023年8月にPalantirに入社し、アレックス・カープCEOの上級政策顧問を務めている

マイク・ギャラガー

Palantirの防衛部門責任者

元従業員

かつてPalantirで働いていた従業員です。

ジェイソン・ポートノイ

ジェイソン・ポートノイ氏はPayPalの34番目の従業員で、財務部門に勤務していた人物です。

PayPalを退職後は、クラリウム・キャピタルとパランティアに勤務しました。

現在はベンチャーキャピタル企業オークハウス・パートナーズのパートナーです。

ニック・ヌーン

Palantirの元幹部。同社に在籍中は中東で米軍とともに数年間働いていた。

現在は犯罪捜査のための検索エンジンを開発するPeregrine Technologies(ペレグリン・テクノロジー)を創業し、経営している。

コリン・アンダーソン

Palantirの元CFO

デイン・スタッキー

Palantirの元セキュリティ責任者で、現在はOpenAIで「安全なAGI(汎用人工知能)の開発を支援する」ために勤務している

トレイ・スティーブンス

Palantirの元従業員。現在はAnduril Industriesの会長を務めています

【公式アニメ】しろたんがいっぱい!

2017年8月12日からYouTubeチャンネル「しろたん公式TV」にて配信しているアニメ「しろたん しろたんがいっぱい」のリストです。

YouTubeのリストはこちら

アニメ一覧

タイトルと動画、公式サイトの説明です。

公式サイトの説明は、しろたんチームの一推しポイントとのこと。

#1 ぼく しろたん

大切な第1話。ふわふわなしろたんらしさと、ころころ転がっても起きないのんびりさが詰め込まれた可愛い回。 お花畑に着地するしろたんがふんわりしていて柔らかそうなところと、可愛らしく「きゅう~」と言うシーンがお気に入りです。

出典:#1 ぼくしろたん – しろたん 公式サイト

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