ピーター・ティールは3重国籍!さらにもう1つ申請中

PayPalの創業で知られる伝説的な起業家・投資家のピーター・ティール氏は、ドイツ、アメリカ合衆国、ニュージーランドの3つの国籍を持っています。

さらに、2022年にはマルタ共和国の国籍を申請したことが判明しました。

ドイツ

ピーター・ティール氏はドイツ出身です。

その為、ドイツ国籍を生まれた時(1967年)から保有しています。

現在、ピーター・ティール氏がドイツ国籍を保有しているという公式の情報は無いため、現在はドイツ国籍を放棄している可能性もあります。

アメリカ合衆国

ピーター・ティール氏は少年時代にアメリカ国籍を取得しました

ニュージーランド

ピーター・ティール氏は2011年3月にニュージーランドの国籍を取得しています

ニュージーランド国籍を取得するには、通常5年間はニュージーランドに滞在する必要があります。

しかし、ティール氏は米国で活動しており、ニュージーランドはわずか4回しか訪れていません。その上、国籍取得後もニュージーランドに住む意思はありませんでした。

ですが、「例外的な状況」であれば通常の要件を免除できるというルールに基づき、当時の政府は起業家としてのスキルと慈善活動が同国にとって有益であるとの理由でティール氏の申請を受理し国籍を与えました

ティール氏はニュージーランドの会計ソフトを手掛ける企業・Xeroへ投資を行っている他、同国の光ケーブルの開発に資金を提供したり、地震救済基金に寄付を行っており、そうした活動が評価されたという事です。

マルタ(申請中)

ティール氏が地中海の島国であるマルタ共和国の国籍を申請したと、ニューヨーク・タイムズが2022年10月15日に報じました

ニューヨーク・タイムズによれば、ティール氏は2021年初頭にマルタ共和国の国籍取得を模索し始め、2021年後半には手続きがかなり進んでいるとの事です。

しかし、マルタ共和国は特に税制上のメリットなどは無く、ティール氏がマルタ共和国の国籍を欲している理由は不明です。

逆張りの投資家ピーター・ティールとは?

ピーター・ティール氏(Peter Thiel)は、ドイツ系アメリカ人IT系起業家、投資家、慈善家です。

主な実績にPayPal、PalantirFounders Fundの起業、FacebookやDropboxへの投資があります。

また、近年は政治活動家としても活動しており、ドナルド・トランプ氏等に政治献金等の後援をしています

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ピーター・ティールのプロフィール

名前 ピーター・アンドレアス・ティール
(英:Peter Andreas Thiel)
誕生 1967年10月11日
ジェンダー 男性
性的指向 同性愛(ゲイ)
職業
  • 起業家
  • 経営者
  • 投資家(ベンチャーキャピタリスト)
  • 慈善家
  • 政治活動家

他複数

実績
  • PayPalの共同創業
  • Facebook初の外部投資
  • Palantirの共同創業

他複数

家族
  • 子供1人
学歴
  • 哲学学士(スタンフォード大学)
  • 法務博士(スタンフォード大学)
出身地 西ドイツ フランクフルト・アム・マイン
拠点、居住地 アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス(自宅兼オフィス)
推定資産 109億ドル(2024年10月28日現在)
政治思想 リバタリアン
国籍

スタートアップ創業者必読の書「Zero to One: Notes on Start Ups, or How to Build the Future(邦題:ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか)」の著者でもあります。

ティール氏はシリコンバレーを「一党独裁国家」と呼んだ後、2018年初めにサンフランシスコからロサンゼルスに移住しました

同氏が創業したファウンダーズ・ファンドのサイトには以下の様なプロフィールが掲載されています。

起業家、投資家。PayPalを共同設立し、CEOとして同社を率い、株式公開を果たした。また、取締役を務めるFacebookに初めて外部投資を行い、会長を務めるPalantir Technologiesを共同設立した。LinkedIn、Yelp、そして数十の新興企業に初期の資金を提供し、その多くは「PayPalマフィア」と呼ばれる元同僚が経営している。また、シリコンバレーのベンチャーキャピタルFounders Fundのパートナーであり、SpaceXやAirbnbなどの企業に出資している。若手起業家に資金を提供するティール・フェローシップを立ち上げ、技術進歩と長期的思考の促進に取り組むティール財団を率いている。

出典:Peter Thiel – Founders Fund

プライベート

ピーター・ティール氏は、敬虔なクリスチャンの家庭で育ちました。しかし、ティール氏は、両親がキリスト教福音派や共和党員だったことを否定しています

自宅

無能より邪悪であれ」によると、ピーター・ティール氏は全世界に12個以上の家を持っているといいます。

ティール氏が家を所有している場所には、以下のような場所があります。

日本を始め、米国外にも家があります。

  • 日本
  • ブラジル
  • ニュージーランド(南島

同性愛者

ピーター・ティール氏はゲイであり、Matt Danzeisen氏と同性婚しています。

2007年12月には、米ゴシップ系メディア・Gawkerにアウティング(無断でゲイだと暴露)されました

Gawker側は「友人や同僚の多くは彼がゲイであることを知っていた」としており、あくまで暴露ではなく広く知られた事実を述べたに過ぎないというスタンスです。

交友関係

PalantirのCEOであるアレックス・カープ氏は学生時代からの友人。

OpenAIの創業者であるサム・アルトマン氏やLinkedInの創業者であるリード・ホフマン氏友人である

人類学者のルネ・ジラール氏は友人にして恩師である

JDヴァンス(JDバンス)

米国の第50代副大統領であるJDヴァンス氏は、ピーター・ティール氏の弟子だとメディア等で扱われています。

ヴァンス氏は大学院を卒業した後、短期間、連邦判事の事務官として働き、その後はティール氏の投資会社であるで社長を務めました

元部下であり、メディア等では師弟関係として扱われています。

ピーター・ティール氏は、当時大統領候補だったドナルド・トランプ氏に、JDヴァンス氏を副大統領候補に加えるよう懇願したうちの1人だとワシントンポストは報じています

ティール氏は後に、ヴァンス氏が創業したファンドであるナルヤ・キャピタルに投資を行っています

ジェイソン・ポートノイ

ジェイソン・ポートノイ氏は、PayPalの財務部門に勤務していた人物です。

PayPalを退職後は、クラリウム・キャピタルとパランティアに勤務しました。

現在はベンチャーキャピタル企業オークハウス・パートナーズのパートナーです。

エリック・ワインスタイン

エリック・ワインスタイン氏(Eric Weinstein)は、ピーター・ティール氏の投資会社であるThiel Capital(ティール・キャピタル)の常務取締役を務める数学者です。

アイデンティティ政治や、ポリティカル・コレクトネス、そしてキャンセル・カルチャーに批判的な人々を指す「Intellectual Dark Web(インテレクチュアル・ダークウェブ)」という造語を作った事で知られています

デイビッド・サックス

Yammer(現Viva Engage)の創業者。

スタンフォードの学部時代からティール氏と付き合いがありPayPalではCOOを担当したPayPalマフィアの一人。

1995年に、ティール氏と共著で「The Diversity Myth」を出版する

筋金入りの保守であり、トランプ氏登場以前から保守主義者として共和党を支持してきた。

アジャイ・ロイヤン

2003年からクラリウム・キャピタルのマネージング・ディレクターを始め、金融やテクノロジー・プロジェクトでティール氏に協力してきた人物です。

2012年にはティール氏と共にミスリル・キャピタルを共同創業し、同社でマネージング・ゼネラル・パートナーを務め、投資委員会のメンバーとしてミスリルのチームを率いています。

語学

西ドイツ出身であり、ドイツ語が堪能

学生時代

学生時代のティール氏は、1980年代の典型的なオタク(成績優秀な学生、チェスプレーヤー、SFマニア、同級生からいじめられていた)であった。

1985年にスタンフォード大学に入学してからは、スピード・チェスに興じ、アイン・ランドに出会い、同校のルネ・ジラール教授の研究に傾倒しています

アンチエイジング

ピーター・ティール氏は超富裕層の御多分に漏れず、長生きを望んでいるとアトランティック紙は報じています。そのため、日々の生活においても健康のために大変な努力をしています。

具体的には、以下のアンチエイジングに取り組んでいます

DeepMindを創業したデミス・ハサビス氏は、かつてサンフランシスコにあるティール氏の邸宅を訪れたところ、ティール氏はちょうど日課の運動をしていた後だったと述べています

不老不死

ピーター・ティール氏はアンチエイジングだけでなく、昔から不老不死に興味を持っており、「イデオロギー的な声明として」、後世での蘇生を期待して死後に肉体を冷凍保存する計画に登録している事も知られています

関連記事:ピーター・ティールは不老不死の研究に資金提供している!

趣味嗜好

ニュージーランドが好きで、同国の事を「ユートピア」と呼んでおり、2011年3月にはニュージーランド国籍を取得した。1,000万ドルの土地をワナカ湖付近に購入している

また、リバタリアンとして「肩をすくめるアトラス」を支持しています

参考:PayPalマフィアのドン、ピーター・ティールがおすすめする16冊

ロード・オブ・ザ・リング

ティール氏はSFとファンタジーが大好きで、特にJ・R・R・トールキンによる長編小説「指輪物語」(映画「ロード・オブ・ザ・リング」の原作)の大ファンです。

ティール氏はこの本を10代のころから読んでおり、

起業したMithril Capital、Valar Ventures、Palantir Technologiesの名前は、同作品に登場する架空のアイテム名から採られています

スノウ・クラッシュ

ピーター・ティール氏は、PayPal が設立される前に週末を費やしてリード・ホフマン氏とSF小説「スノウ・クラッシュ」について議論していたとのこと

起業家

ピーター・ティール氏は伝説的な投資家(ベンチャーキャピタリスト)として知られていますが、自ら起業した会社やプロジェクトも多々あります。

中でも著名な企業にPayPal、Palantir、Founders Fundがあります。

Thiel Capital

Thiel Capital, LLC(ティール・キャピタル)は、ピーター・ティール氏が2011年10月31日に立ち上げたベンチャーキャピタルです。

数学者であるエリック・ワインスタイン氏(Eric Weinstein)が常務取締役を務めています

Thiel Capital

PayPal

ピーター・ティール氏の人生を大きく変えたのが、決済サービス・PayPalの創業です。

90年代後半のある夏の夜、学生起業家のマックス・レフチンは、スタンフォード大学の講義にふらっと立ち寄った。講義のテーマは、「政府権力の集中が招く危険」。講師の名をピーター・ティールといった。

チェルノブイリ原発事故のなかで旧ソ連を脱出した過去を持ち、全体主義を憎むレフチンはティールに好感を覚えた。意気投合した二人は、すぐにビジネスについても話し合う仲に。ティールは、レフチンの「暗号化技術会社」案に興味を示し、起業を勧めた。そして、手元から20万ドル出資することを約束。自ら、CEOを務めることも提案した。-こうして生まれたのがフィールドリンク社、のちに、簡易決済サービス「ペイパル」となる会社だ。

出典:反逆の起業家、ピーター・ティールの投資哲学 | Forbes JAPAN

PayPalは2000年代初頭、オークションサイト「eBay」のユーザーが支払い手段として利用したことで急成長しました

Founders Fund

Founders Fund(ファウンダーズ・ファンド)は、2005年に設立されたベンチャーキャピタルです。

ティール氏は、創業の際に「世界を変える可能性を本当に秘めた、よりリスクが高く、より斬新な企業」を探すと発表しました

OpenAI

イーロン・マスク氏やサム・アルトマン氏らと共に、OpenAIを共同創業

シーステディング研究所

2010年末に、ティール氏はコンピュータープログラマーで、ミルトン・フリードマン氏の孫であるパトリ・フリードマン氏と親しくなりました。

フリードマン氏は、国際水域に浮かぶ架空の自由主義ユートピアである、いわゆる海上居住コミュニティについて書いていた。ティールは、海上居住非営利団体を設立するために 50 万ドルをフリードマン氏に提供した。

“海の上の独立国家建国”を目論むシーステディング研究所(Seasteading Institute)を共同創設しました

この研究所では、技術的にも法的にも財政的にも完結した自治国家の樹立を目指しています。

その他

ティール氏が支援したプロジェクトには、以下のようなものがあります(すべて現在は終了しています)。

  • サンフランシスコのラウンジ・レストラン「フリッソン」
  • NASCARレースファン向けの雑誌「American Thunder
  • レスラーのハルク・ホーガンによるGawker Mediaに対する訴訟への援助
  • シンギュラリティ・サミットの開催

投資

ティール氏は投資家としてLinkedIn、Yelp、Airbnb、Lyft、SpaceXなど、数十社の新興企業に初期投資を行いました。

投資先の多くは「PayPalマフィア」と呼ばれるPayPal時代の同僚が経営するものです。

関連記事:ピーター・ティールの代表的な投資先

慈善活動

ティール氏は、自身の財団であるティール財団(Thiel Foundation)を通して2011年から若手起業家に資金を提供する投資プログラム「Thiel Fellowship(ティール・フェローシップ)」を運営しています

Ethereum(イーサリアム)を開発したヴィタリック・ブテリン氏は、Thiel Fellowshipによって支援を受けた人物です

また、ティール財団では、ルネ・ジラール氏の研究成果を通して世界の変革を目指す「Imitatio」というプロジェクトに取り組んでいます。

関連記事:ピーター・ティールとルネ・ジラール

執筆活動

ピーター・ティール氏はエッセイ等を発表しています。

独立個人

1997年に出版されたリバタリアンの間でカルト的人気を誇る本「The Sovereign Individual(直訳で「独立個人」)」の序文を執筆した

エデン主義に反対

ティールはカトリックの雑誌「ファースト・シングス」に「Against Edenism(直訳で「エデン主義に反対」)」というエッセイを発表した

シュトラウス的瞬間

ティール氏は2004年にThe Straussian Moment(直訳で「シュトラウス的瞬間」)と題するエッセイを発表しました。

このエッセイはオリジナルが入手困難となっており、もっぱらEvernoteにアップロードされたコピーのPDFが”オリジナルの代わり”として流通しています。

The Straussian Moment

ゼロ・トゥ・ワン

ティール氏はビジネス書「ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか(原題:Zero to One: Notes on Startups, or How to Build the Future)」をブレイク・マスターズ氏と共著で出版しました。

この本はティール氏が母校のスタンフォード大学で行った「起業論」の講義(をマスターズ氏が聴講してまとめたノート)が元になっています

同書はニューヨーク・タイムズ紙ベストセラー第1位を獲得するなど、高く評価されています。

関連リンク

参考

パランティアとは?

Palantir(パランティア)は、データ分析およびデータ統合ソフトウェアソリューションを開発する米国のソフトウェア会社です。

2003年5月にピーター・ティール氏らによって設立されました。

公式サイト:Palantir(パランティア)

関連記事

Palantirとは?

正式名称 Palantir Technologies, Inc.
業界 ビッグデータ、ソフトウェア、AI
創業 2003年5月6日
本社 アメリカ合衆国コロラド州デンバー市17番通り1200番地
Tabor Center 15階
日本支社 Palantir Technologies Japan
創業者
CEO アレックス・カープ
会長 ピーター・ティール
従業員 3,848人
ティッカーシンボル PLTR(ニューヨーク証券取引所)

Palantirは、情報の統合、視覚化、分析のための一連のソフトウェアを提供する企業です。

Palantirのソフトウェアを使用すると、政府組織内および政府組織間でアナリストが協力して大量のデータを分析できるようになります。

同社のソフトウェアプラットフォームは、特に政府、防衛、金融、医療、その他の業界の組織が大規模で複雑なデータセットを理解できるように設計されています。

同社の創業者で、会長を務めているピーター・ティール氏は、Palantirを「人間の智をコンピュータが補完するもの」と語っており、同社をIA企業(Intelligent Augmentation)と定義しています。

また、同社のCEOを務めるアレックス・カープ氏は、Palantirの取り組みについて「私達が最も注力するのは、イノベーションと雇用を同時に創出することであり、現在、クライスラーでは1500人、エアバスでは5000人のオペレーターが私達のソフトを使っています。雇用の創出なしに民主主義はなりたたないからです。」と述べています

Palantirは情報分析というその仕事内容の性質上、個人情報の収集やプライバシーの侵害が指摘されることがあります。

しかし、Palantirが収集している情報の8割は、ニュース番組やSNSなどインターネット上で誰でも閲覧できる公開された情報から取得しています(残りの2割は諜報活動で集められた情報と言われています)。

Palantirの世界展開

Palantirはアメリカ以外にも日本やイギリスに支社があります。

関連記事:Palantirには日本法人がある!

Palantirの設立

ピーター・ティールが、(ティールの母校である)スタンフォード大学でコンピュータ・サイエンスを学んでいたジョー・ロンズデールとスティーブン・コーエンという2人の若者、そしてPayPalでエンジニアを努めたネイサン・ゲッティングスと共に創業しました

Palantirはしばしば2004年創業と記されますが、SECの提出書類によれば、2003年5月6日が正式な創業日です

初期には、CIA(米中央情報局)が直接運営するベンチャーキャピタル「In-Q-Tel」が出資しました。

社名の由来

社名の「Palantir」はJ・R・R・トールキンの小説「指輪物語(ロード・オブ・ザ・リング)」などに登場する「遠隔から世界を見通す魔法の石」の名前から採られています

また、Palantirのスタッフは「Palantirian(パランティリアン)」と呼ばれています

関連記事:「パランティア」という社名の意味

Palantirの製品

Palanitrは顧客が持つあらゆるデータを統合・分析し、これまで解決できなかった問題の解決を支援するデータ分析用ソフトウェア・プラットフォームを提供しています

富士通はPalantirのソフトウェアを「様々なシステムに散らばった大規模なデータを統合して組織の課題を解決する、一気通貫型のソフトウェア」であると説明しています

Palantirのソフトウェアを導入する事で、データ解析による、サイバーセキュリティ、社内不正監視、マネーロンダリング防止といったリスク対策のほか、業務効率化にも使われ、組織のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する事ができます

導入コストは100万ドル(約1億5000万円)とも言われています

関連記事:パランティアの製品

PalantirはNYSE(ニューヨーク証券取引所)に上場しているため、誰でも株を購入する事が可能です。

著名な投資家(株主)

Palantirには米国中央情報局(CIA)のベンチャーキャピタルであるIn-Q-Telが200万ドルを出資しました

日本のヤマトホールディングスは、傘下のCVC「Kuroneko Innovation Fund」を通して、Palantirに出資しています

Palantirの共同創業者でCEOを務めているアレックス・カープ氏は同社株を2%保有しており、自身の持ち株のほぼ全てである4900万株を、取引計画に基づき売却しています

同じくPalantirの共同創業者であるジョー・ロンズデール氏が2015年に創業したベンチャーキャピタル・8VCも、Palantirに出資しています

ピーター・ティール

創業者のティール氏個人と彼が運営するベンチャーキャピタル・Founders Fundからも3,000万ドルを集めました。同じくティール氏が運営する投資会社Clarium CapitalもPalantirに投資しています

ティール氏は2024年9月現在もなお同社の発行株式の約5%にあたる1億1000万株を保有しています。一方、この時点でFounders Fund自体は、Palantirの持ち分をほぼ完全に手放した模様で、それらの株をティールを含む投資家に分配しました

ティール氏は2025年末までに最大2860万株を売却するという取引計画を持っており、2024年9月の売却もその一環です。

Palantirの歴史

2003年、ピーター・ティール氏らがPayPalでクレジットカード詐欺に対処した経験から生まれたアイデアを元に創業

2008年、Palantirが初めて顧客と契約を結ぶ。なお、初の契約者はCIA。

2009年10月14日、イギリスで「Palantir Technologies UK, Ltd」を設立

2009年、ロサンゼルス警察を始めとする、各地の警察と契約を結ぶ

2010年、J.P.Morganと契約を結ぶ。契約が結ばれた最初の商業顧客となる。

2016年9月26日、米国労働省の連邦契約遵守プログラム室が、Palantirはアジア人求職者を採用プロセスにおいて差別したと訴訟を起こす。Palantirは、同社が積極的にアジア人を受け入れており、それは労働市場の平均を上回っているというデータなどを示して反論し、2017年4月に訴訟は和解された

2017年6月、パリ航空ショー(Salon du Bourget)の会場で、エアバスと共同で開発したオープンデータプラットフォーム「Skywise」を発表する

2018年11月14日に「OKWAVE」を運営する株式会社オウケイウェイヴと仮想通貨業界向けのセキュリティソリューションの提供に関する戦略的業務提携契約を締結する

2019年11月18日にSOMPOホールディングスと共同でジョイントベンチャー「Palantir Technologies Japan」を設立したと発表する

2019年12月13日、米国防総省が陸軍のデータベース統合に関する1億1081万ドルの1年契約をPalantirと結んだと発表。システムは2023年12月完成の予定。

2020年

2020年6月に富士通がPalantir TechnologiesおよびPalantir Japanとパートナーシップ契約を締結する

2020年6月、SOMPOホールディングスが5億ドル(約500億円)をPalantirに出資する

2020年7月6日、SEC(米国証券取引委員会)にIPO申請書類を秘密裏に提出したことを発表する

8月25日、ニューヨーク証券取引所へIPOのための目論見書を提出する

2020年9月30日にニューヨーク証券取引所(NYSE)に直接上場する。ティッカーシンボルは「PLTR」。パランティア株は10ドルの初値を付けた後、9.50ドルに値下がりして取引を終えた。ブルームバーグ集計のデータによると、初日の取引終了時の時価総額は約157億ドル(約1兆6600億円)。

共同創業者であるピーター・ティール氏とアレックス・カープ氏が、上場後に合計4145万株を4億ドル(約423億円)以上で売却した

時価総額は2020年12月14日時点で511億ドル(約5兆3000億円)に上っている

2021年

2021年7月20日、新興企業や中小企業向けのイニシアチブである「Foundry for Builders」の立ち上げを発表する

2021年7月、EVスタートアップのファラデー・フューチャーに2500万ドルを投資する

2023年

2023年2月1日、SOMPOホールディングスとその関連会社にデータソフトウエアを提供する5000万ドル相当の5年契約を結んだと発表する

2023年10月11日、米陸軍から2026年まで最大2億5000万ドル規模の契約を獲得したと発表する

11月26日、ニューヨーク証券取引所からナスダックへ市場移管

2023年12月5日、社会課題の解決とビジネス変革の加速に向け、富士通と戦略的なグローバルパートナーシップの発展に向けた契約を締結

2024年

2024年1月18日、日本でデジタル大臣等を務める河野太郎氏を招き、AIとデジタル変革に関する対話を行う

2024年3月4日、ウクライナ経済省と、今後10年間で同国の地雷除去に人工知能を活用することで合意する

2024年3月6日、米陸軍から1億7840万ドルの契約(TITAN)を獲得する

2024年3月12日、創業者の一人であるピーター・ティール氏が、Palantirの株を700万株以上(約1億7,500万ドル相当)を売却した

2024年4月4日、世界中の企業や政府に安全なクラウドおよび AI ソリューションを提供する為、Oracleと提携したことを発表

9月6日、S&P500種株価指数の構成銘柄にPalantirが採用されるとS&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズが発表した

9月23日、S&P500種株価指数の構成銘柄としての取引が開始された

9月24日から26日にかけて、ピーター・ティール氏が約1600万株のパランティア株を売却し、約6億ドル(約853億円)を入手したことが米証券取引委員会(SEC)への提出書類で分かった

2025年

2月6日、AIPでGrokが利用可能になる。

Palantirの関係者

Palantirに関係する人物を紹介します。

ピーター・ティール

Palantirの共同創業者兼投資家。同社の会長を務める。

参考:逆張りの投資家ピーター・ティールとは?

アレックス・カープ

Palantirの共同創業者兼投資家。同社のCEOを務める。

参考:アレックス・カープとは?

ジョー・ロンズデール

Palantirの共同創業者。

PayPalの財務インターンとしてキャリアをスタートし、クラリウム・キャピタル、フォーメーション8、8VCといったベンチャーキャピタルで働いている

ジェイソン・ポートノイ

ジェイソン・ポートノイ氏は、PayPalの財務部門に勤務していた人物です。

PayPalを退職後は、クラリウム・キャピタルとパランティアに勤務しました。

現在はベンチャーキャピタル企業オークハウス・パートナーズのパートナーです。

シャム・サンカー

PalantirのCTO

ジェイコブ・ヘルバーグ

2023年8月にPalantirに入社し、アレックス・カープCEOの上級政策顧問を務めている

ニック・ヌーン

Palantirの元幹部。同社に在籍中は中東で米軍とともに数年間働いていた。

現在は犯罪捜査のための検索エンジンを開発するPeregrine Technologies(ペレグリン・テクノロジー)を創業し、経営している。

コリン・アンダーソン

Palantirの元CFO

デイン・スタッキー

Palantirの元セキュリティ責任者で、現在はOpenAIで「安全なAGI(汎用人工知能)の開発を支援する」ために勤務している

トレイ・スティーブンス

Palantirの元従業員。現在はAnduril Industriesの会長を務めています

関連リンク

Palantirに関するウェブサイトです。

公式ウェブサイトおよび公式アカウント

経済情報

参考

Rumble(ランブル)

Rumble(ランブル)は政治的に中立で「キャンセルカルチャーとは無縁」を自称するカナダの動画共有サイトです

YouTubeのように、ユーザーが自由に動画を投稿することができ、収益化やライブ配信も可能です。

2013年にスタートしたランブルは、著名なIT起業家のピーター・ティール氏が出資している事でも知られています

Rumbleでは保守派の政治評論家であるスティーブン・クラウダー氏や、ダン・ボンジーノ氏の番組が人気となっています

Rumbleを運営しているRumble Inc.は、2022年9月19日にSPACを活用しNASDAQに上場しました。ティッカーシンボルは「RUM」です。

公式サイト:Rumble