ピーター・ティールがワシントンD.C.に1300万ドルの邸宅を購入

(2021年11月15日)

投資家のピーター・ティール氏が、2021年8月にワシントンD.C.の高級住宅街ウッドランド・ノーマンストーン地区にある邸宅を購入したと米Politicoが報じています

ロス夫妻(第1次トランプ政権の商務長官であるウィルバー・ロス氏と妻のヒラリー・ギアリー・ロス氏)から1300万ドルで購入した邸宅は、過去1年間のワシントンD.C.における最高額の不動産取引となりました。

ティール氏の邸宅はGoogle マップで確認できます

Zillowには以下のような説明が載っています。

この10300平方フィートの一戸建てには、7ベッドルームと10.0バスルームがある。この家は2850 Woodland Dr NW, Washington, DC 20008に位置しています。

出典:Zillow

豪華な邸宅

格調高いティール氏の新居には以下のような特徴があります。

  • 敷地は10,300平方フィート(957平方メートル)の広さ(1フィートは30.48cm)
  • 7つの寝室
  • 7つのフルバスルーム(トイレ、洗面所、バスタブ&シャワー)
  • 3つのトイレ
  • 12席の映画館
  • 図書室
  • ケータリング用キッチン
  • スタッフ用宿舎
  • 手入れの行き届いた庭園とプール
  • ロック・クリーク公園を望む大理石のテラス
  • プライベート・ゲートを備えた石灰岩造りのボザール様式

なお、この仕様は購入時のものです。

Axiosによると、ティール氏は、この邸宅を160万ドルかけてリノベーションして住んでいるそうです。

匿名での取引

当初、購入者の正体は「サロナ・ビレッジ・ホールディングス」というLLCの背後に隠されていました。

ロス夫妻は守秘義務契約により、本当の購入者について明かすことを禁じられてましたが、複数の情報筋によって、この匿名の買い手がピーター・ティール氏であることが明らかになりました。

近隣住民や不動産関係者の中では、この家が”ティールの家”であることは”常識”だといいます。

政界の大物が集まる近隣地域

この邸宅は、著名な政治家や元政権高官が居を構える一等地に位置しています。

ティール氏の”ご近所さん”には、以下のような人物がいます。

ピーター・ティールが支援するドローン企業がシリーズBラウンドで6,360万ユーロを調達

(2023年10月24日)

ピーター・ティール氏が支援し、ロシア侵攻以来ウクライナで活動しているドイツのドローン企業「Quantum Systems」が、6,360万ユーロの新規資金を調達したとBloombergが報じました

ミュンヘンを拠点とする同社は声明で、Quantum SystemsのシリーズBラウンドはHVキャピタルとDTCPキャピタルが主導し、エアバス・ベンチャーズ、ティール・ベンチャーズ、プロジェクトAが支援したと述べました。

Confinity(コンフィニティ)

Confinity Inc.(コンフィニティ)は、かつてアメリカのシリコンバレーに拠点を置いていたソフトウェア企業です。

創業

1998年にピーター・ティール氏、マックス・レフチン氏、ルーク・ノセック氏、ケン・ハウリー氏の4名によって設立されました。当初の社名は「フィールドリンク」という名前でした。

この会社は、Palm Pilot上で安全な支払い処理を行うためのソフトウェアを提供する事を目的としていました。

Confinityという名前は、「confidence(信頼)」と「infinity(無限)」の2つを合わせた造語で、「無限の信頼」を意味します。

合併

コンフィニティは、2000年に同じく金融サービスを提供していたイーロン・マスク氏のX.comと合併します。

その後、コンフィニティの事業がX.comの事業よりも利益率が高いことに気づいたマスク氏は、コンフィニティの送金事業にのみ注力することになります。

PayPal

PayPalは同社の決済サービスとして、2000年10月に正式に開始されました。

後に、社名もPayPalに変更しました。

参考

Crescendo Equity Partners(クレッシェンド・エクイティ・パートナーズ)

Crescendo Equity Partners(クレッシェンド・エクイティ・パートナーズ)は、韓国のソウルに本社を置く、アジア(特に韓国)の中堅テクノロジー・製造業への投資に特化したプライベート・エクイティ・ファンドです。

2012年5月に設立され、ピーター・ティール氏がスポンサーとなり、業界と経営に精通したプライベート・エクイティの専門家によって運営されています。

このファンドは半導体やパーツ材料など従来のB2Bハードウェア分野およびITセキュリティやファクトリーオートメーションなど新たな成長エンジンとなるソフトウェア分野に投資しており、日本ではLINEヤフーのグループ会社でNFTプラットフォームの企画・開発を行うLINE NEXTがこのファンドから投資を受けています

2023年11月現在、運用資産規模(契約累計額ベース)は14億ドルに達しています。

ティール財団とは?

Thiel Foundation(ティール財団)は、ピーター・ティール氏による科学、技術、そして未来に関する長期的な思考を支援する財団です。

この財団は以下2つのプログラムを実施しています。

公式ウェブサイトにはチームとして以下の2名の名前が掲載されています。

  • ピーター・ティール – 創設者
  • クレア・オブライエン- 財団管理者

また、ブレイク・マスターズ氏は同財団のプレジデントとして2016年にドナルド・トランプ氏の選挙活動を支援していました

関連リンク

Thiel Fellowship(ティール・フェローシップ)

Thiel Fellowship(ティール・フェローシップ)とは、起業家のピーター・ティール氏が自身の財団を通して行っている、22歳以下の若者に起業支援として最高10万ドルを提供するプロジェクトです。

ティール氏は、米国の学費が高騰し、多くの子供たちが、偉大なことを成し遂げることだけに集中するのではなく、借金(奨学金)の心配をしながら卒業していく現状を、このプロジェクトを通して変えたいと考えています。

Thiel Fellowshipは、2010年9月28日に、サンフランシスコで開催されたカンファレンス「TechCrunch Disrupt」で行われたディスカッションにおいて、ティール氏が自ら発表しました

出身者

Thiel Fellowshipは、創設13年でこれまでに271人の対象者を輩出しており、奨学金を受け取った人のうち11人が、後にユニコーン企業となるスタートアップを起業しました(2024年時点)。

著名な出身者の例として、ソフトウェアデザインスタートアップの「Figma」を創業したディラン・フィールド氏や、分散型ブロックチェーンプラットフォームの「Ethereum」を発明したヴィタリック・ブテリン氏がいます。

Newsweek によると、2016年にThiel Fellowshipに寄せられた6,000件の申請のうち、4分の3は、ハーバード大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)、イェール大学、スタンフォード大学など、一流校と呼ばれる学校からのものでした。

また、2024年にはAIを用いた人材マッチングサービス「Mercor(メルコア)」を2023年に創業したブレンダン・フーディ氏、スリヤ・ミダ氏、アダーシュ・ヒレマス氏の3人がThiel Fellowshipに選ばれました