ヨーロッパはチップがいらない?必要な国や相場を解説

ヨーロッパの多くの国々では、飲食店やホテルなどの料金にあらかじめサービス料が含まれているため、チップは必ずしも義務と言う訳ではありません。

ですが、良いサービスを受けた時や、何か特別なサービスを頼んだ際にはお礼としてチップを渡すと良いでしょう。

ヨーロッパ各国のチップ事情

ヨーロッパの多くの国では、チップは必ずしも支払う必要はありません。

しかし、多くの観光地でチップの文化がありますし、同じヨーロッパの国でもチップの相場や文化は様々です。また、トイレを借りたり、利用をする際に50セントほど必要な場合もあります。

ここでは、日本人にも馴染みのあるヨーロッパ各国のチップ事情を紹介します。

イギリス

イギリスでは、その店がすでにサービス料を徴収していない限り、10~15%のチップを渡すのが一般的です。タクシーも運賃の10~15%程度を支払います。

また、ホテルでは荷物を運んでもらったり、ルームサービスを頼んだ際にお礼として1回につき1ポンド程度のチップを渡します。

アイルランドの小さなパブでは、バーテンダーに自分の勘定で飲み物を注いでもらうこともチップの一種として認められています。

参考:イギリスのチップ文化について。払い方や相場について解説

フランス

フランスでは、15%のチップを請求書に含めるのが一般的です。

パリでも、飲み物の場合は数コイン、レストランでの食事の場合は2~5ユーロ(合計金額による)程で、高級レストランでは食事代の5~10%程度で、特に良いサービスには十分報いることができます。

タクシー、美術館、劇場、ホテルなど、その他の場面ではチップの習慣はさまざまです。大きな荷物を運んでもらった際などに支払うと良いでしょう。

ドイツ

ドイツでは、カフェでは1ユーロ単位に切り上げ、レストランでは5~10%のチップを渡すのが一般的ですが、ホテルではベルボーイやルームサービスを頼んだ時に1ユーロ程度を支払うと良いでしょう。

タクシーは運賃の10%程度です。

スペイン

スペインではあまりチップの文化・習慣が根付いていません。請求書の合計金額を切り上げてチップを渡すことは可能ですが、そのような習慣は稀です。

スペイン旅行の専門家が行った調査によると、サービスに満足した場合、高級レストランの請求書だけがチップの対象になるそうです。

関連記事:チップが必要ない国の一覧

イタリア

ホテルではポーターやルームサービスに対して、1回につき1~5ユーロ程度。

飲食店では合計料金に含まれている場合がほとんどですが、支払う場合は店の格に応じて食事代の7~15%程度が目安です。

タクシーは運賃の10%程度です。

オランダ

オランダも他のヨーロッパ諸国と同様、基本的にはチップは必要ありませんが、レストランやタクシーでは10~15%ほど支払うと良いです。ホテルでスタッフに荷物を運んでもらった際やルームサービスを頼んだ際も、お礼としてチップ(1~2ユーロ)を渡すと良いでしょう。

また、とても良いサービスを受けたと感じた際に、請求書を1ユーロ単位に切り上げたり、小銭を余分に(大きなお札の場合は少し多めに)置いていったりすることはよくあるそうです。

参考:オランダのチップ事情は?相場はいくらなのか?

北欧諸国

物価の高い北欧でも、チップの習慣は国によって異なります。

デンマークではチップは請求書に含まれていますが、旅行者は請求書を切り上げるか、10%を上限にチップを渡すことで感謝の気持ちを表すことができます。アイスランドも同様です。

スウェーデンでは、切り上げや5〜10%のチップを渡すことはそれほど珍しくありません。

一方、ノルウェーでは、さまざまな場面でチップを渡します。

まとめ

チップを支払う文化はヨーロッパの国々にもあります。

アメリカの様にチップが労働者にとって重要な給料の一部となっている国と比べると、チップの支払いはそこまで必須という訳ではありません。しかし、良いサービスを受けた時(もしくは良いサービスを受けるために)お礼や気持ちとしてチップを支払うケースは珍しくないようです。

日本の様に「ほぼ全ての場でチップは一切不要」という事はありません。

とはいえ、チップの必要性は国や状況によって様々です。実際に旅行や仕事などでヨーロッパへ行く際は、事前に行先や使うサービスとチップの必要性を調べておくと良いでしょう。

また、トラブル時に対応してもらった際はお礼としてチップを渡すなど、知識だけに囚われない柔軟さがあると良いでしょう。

参考