イギリスにおけるチップの相場や払い方について解説します。
イギリスのチップ文化
イギリスにはチップ文化がありますが、他のヨーロッパ諸国と同様、アメリカほど強制はされておらず、支払わないケース(支払わなくてもマナー違反でないケース)もあります。
また、イギリスをはじめ、ヨーロッパでは最初から料金に「サービス料」が含まれており、チップを渡す必要が無いこともあります。
チップの払い方
チップは現金で払うというイメージを持っている方が多いと思いますが、レストランやタクシー等では合計金額にチップの代金を足す場合があるので、クレジットカードで支払うことができる場合もあります。
もちろん、ホテルスタッフに荷物を運んでもらった場合など、現金で支払う場合もあるので、小銭は用意しておきましょう。
チップの相場
イギリスではチップはいくら払えば良いのか?チップの相場は以下の通りです。
ホテル
イギリスのホテルでは、枕銭(ピローチップ)は基本的に不要です。
ベル係やルームサービスに対しては、1回につき1ポンド(約150円)程度渡すといいでしょう。
また、高級ホテルではポーターと呼ばれる荷物運び専門のスタッフがいます。荷物を運んでもらったら、荷物の数x1ポンドを渡すのが相場です。
タクシー
運賃の10~15%程度を渡したり、端数を繰り上げて払ったり(≒お釣りを渡したり)します。
レストラン
レストランでは食事代の10~15%程度がチップになります。
ただし、最初にサービス料が含まれている場合は支払う必要はありません。
また、ファストフード店もチップは不要です。
まとめ
イギリスのチップについて解説しましたが、チップは文化です。
そのため、地域や時代によって相場や支払いの必要性が変わることもあります。実際にイギリスに住んでいるマイケル・ブースという方のチップに対するコラムが朝日新聞に載っていたので紹介します。
イギリスはより複雑だ。特に大都市では最近、チップを求められるようになってきた。金額はほんの気持ち程度(1ポンドくらいか)から食事代の20%まで様々で、たいていはお勘定にすでに含まれている。そうと知らずにチップを2度払ってしまう外国人も多い。1度は会計のときに、もう1度はテーブルにいくらか残す形で。
私の暮らすスカンディナビア地域では、ホールスタッフはごくまっとうな待遇を受けているのでチップは全く期待されていない。だからこそ私はここに住んでいるのだ。
コロナ禍によって、チップを払う圧力が強まる地域があるかもしれない。ロックダウン下で破産を免れた店も、厳しい経営状況に直面している。賃金が極限まで切り詰められるようになり、どの店の従業員にとってもチップの存在はこれまで以上に重要になるだろう。
再び私たちが旅に出られるようになったら、こうした状況を思い出そう。その時ばかりは、私も喜んでチップを払うつもりだ。
チップに関しては旅行直前に自分の行き先に合わせて状況を調べるのはもちろん、現地で予想外の出来事があっても対応する柔軟さも必要かもしれませんね。