Googleのサービスを避け、プライバシーを保護しながら生きる方法

Googleは私たちが何を検索したか、どのウェブサイトに訪れたかなど、世界中で様々な利用者のデータを収集しています。

さらに、GmailやGoogle Driveなどのウェブサービスに保存されているデータもスキャンしており、プライバシー保護を考える方にとって、Googleは危険な存在です。

プライバシー保護を考えて脱Googleしたい方のために、プライバシーに配慮した検索エンジンであるDuckDuckGoの公式ブログ「Spread Privacy」より、「プライバシーに配慮した、Google製品の代替」を紹介します。

Google検索:DuckDuckGo

Google検索は利用者がどんなキーワードで検索したのか記録しています。

また、Googleにログインした状態でGoogle検索を使うと、各ユーザーに合わせた検索結果を表示してくれます。

それはとても便利ではありますが、自分が検索した内容が詳細に記録されている事や、検索結果が自分専用となり、結果に表示される内容が偏ってしまうリスク(フィルターバブル)もあります。

プライバシーを重視して作られた検索エンジン「DuckDuckGo」であればそのような心配は不要です。

公式サイト:DuckDuckGo — Privacy, simplified.

Gmail:FastMail、Proton Mail、Tutanota

プライベートなメールを取り扱う「Gmail」もGoogleはその内容を検閲しています。

グーグルは、電子メールサービス「Gmail」で送受信されるメールの内容をスキャンしていることを認める文章を、利用規約に追加した。

出典:Gmailで送受信される内容はすべて分析されます:グーグル、利用規約に追加 | WIRED.jp

Gmailを利用している場合、そのメールの内容はGoogleに全て見られていると考えた方が良いでしょう。

メールの内容を第三者に見られたくないのなら、以下の3つのメールサービスがオススメです。

FastMailは有料のメールサービスです。カレンダーと連絡帳の機能も用意されてる他、カスタムドメイン(自分が持っているドメインを割り当てて利用する)事もできます。無料プランは無いので(30日間無料のお試し期間はある)、あまり魅力的な選択肢ではないかもしれません。

Proton MailとTutanotaはどちらもデフォルトでエンドツーエンドの暗号化に対応しており、無料で利用する事が出来ます。

特にTutanotaはウェブサイトが日本語に対応しているので、どのようなサービスなのか簡単に知ることが出来るのがメリットです。

安全な電子メール: Tutanota は無料で使える暗号化メールサービスです。

ちなみに筆者はPrton Mailを利用しています。

Proton – Your Online Privacy, by Default

YouTube:Vimeo

Google傘下のYouTubeもプライバシー保護という視点で考えると、あまり良いサービスではありません。

しかし、YouTubeの動画を見る際は、DuckDuckGoの動画検索の画面を介して閲覧すると、プライバシーが強化された状態でYouTubeを見ることができます。

これは、DuckDuckGoの検索結果に表示されるYouTubeの動画は「youtube-nocookie.com」というドメインを介して表示されており、YouTubeのサイト上で見るよりもより安全な仕様になっているためです。

youtube-nocookie.comは、YouTube埋め込みプレーヤーをプライバシー強化モードに切り替えるためのURLとされている。

YouTube動画を埋め込む際のURLを https://www.youtube.com/embed/動画ID から https://www.youtube-nocookie.com/embed/動画ID のようにすると、YouTube埋め込みプレーヤーのプライバシー強化モードが有効になる

出典:YouTube動画をyoutube-nocookie.comで埋め込むと何が変わるのか

また、自分が動画を提供する際は、YouTube以外の動画サービスを利用すると良いでしょう。

例えば、Vimeoはクリエイターに焦点を当てたサービスとして有名です。

公式サイト:Vimeo | 世界で唯一の一体型動画ソリューション

YouTubeが万人に開かれたサービスであるのに対し、Vimeoはあえてゲーム実況などを排除し、よりクリエイティブで高品質な動画を集めるような取り組みをしています。

なので、「沢山の人に見てもらいたい」「YouTuberになりたい!」という場合には向きませんが、クリエイターが映像作品を投稿したり、ブロガーが教育動画を投稿したりする際には悪くない選択肢になります。

Google マップ:Apple マップ、OSM

あなたがAppleユーザーの場合は、Appleの地図アプリである「マップ」を利用すると良いでしょう。

公式サイト:マップ – Apple(日本)

少し変わった選択肢としては、みんなで地図を作る「Wikipediaの地図版」のようなサービス「OpenStreetMap」などがあります。

公式サイト:OpenStreetMap Japan | 自由な地図をみんなの手で/The Free Wiki World Map

Google Drive:Resillo Sync、Tresorit

Resilio SyncはP2P(ピアツーピア)のクラウドストレージです。プライベートなファイル保存、バックアップ、ファイル共有に利用することができます。また、P2Pなので、データは複数のサーバーに分散されて保存されます。

このソフトウェアは、サーバーを含む様々なプラットフォームやデバイスで利用可能です。

エンドツーエンドで暗号化された代替のクラウドストレージおよびバックアップサービスは、Tresoritです。

Android:iPhone

プライバシー保護を重視するなら、スマホはAndroidよりもiOS(iPhone)の方がオススメです。

iPhoneはパスコード(暗証番号)を設定するだけで暗号化が有効になり、iPhone内のデータが保護されます。

参考:iPhoneのセキュリティ|データを暗号化する方法

Google Chrome:Safari、Firefox、Brave、Vivaldi

ブラウザ・Google Chromeに代わる選択肢は充実しています。

DuckDuckGoは以下の4つをオススメしています。

Safariは、iPhoneやiPad、MacなどApple製品にデフォルトで備わっているブラウザです。デフォルトの検索エンジンを安全なDuckDuckGoに変更したり、広告ブロッカーを設定する事ができます。また、Apple自身も、「プライベートリレー」など、様々なセキュリティに力を入れています。

WindowsやAndroidなど様々なデバイスに対応したブラウザは良ければ、FirefoxやBraveがオススメです。

Braveは広告ブロッカーをデフォルトで搭載しており、YouTubeなどを特別な設定をする事なく広告無しで閲覧する事ができます。

また、パワーユーザーに最適なVivaldiなど、DuckDuckGoを内蔵したブラウザも多数あります。

筆者はWindowsではFirefox、iPhoneではSafariを主に利用しています(どちらも広告ブロッカーなどを設定しています)。

Braveのスマホアプリは無料ユーザーでもYouTubeの動画をバックグラウンド再生(他のアプリを開いていても継続して音声を再生)する事ができて便利です。

参考:BraveならスマホでYouTubeの音楽をバックグラウンド再生できて便利!

Blogger:Ghost、WordPress(WordPress.com)

ブログサービスである「Blogger」の代替としてオススメなのがGhostとWordPressです。

Ghost

Ghostは、ブログサービス型(有料)とセルフインストール型の2種類が用意されているブログ用CMSです…日本では全く馴染みが無いので、ブロガーの方でも知らない方は多いと思います。

Ghostが2013年に初めて登場した当時の主な目標は、使いやすいブログ専用プラットフォームになることでした。しかし、現在では、クリーンなヘッドレスNode.JS CMSへと発展しました。

高度なSEOオプションとJavaScriptを利用したクリーンなウェブアプリのダッシュボードが備わっています。

出典:2022 年お勧めのブログプラットフォーム14選

Ghostはデフォルトではトラッカーフリーで、非営利財団によって運営されています。

公式サイト:Ghost: Turn your audience into a business

WordPress(WordPress.com)

WordPress(WordPress.com)は日本でも大人気なので、ブロガーやウェブ開発者であれば知っている方も多いでしょう。

少しややこしいですが、自分でレンタルサーバーを借りて使用するCMSが「WordPress(WordPress.org)」で、無料ブログが「WordPress.com」です。

WordPressにはデフォルトではサードパーティのトラッカーはありません。

WordPressは非営利団体である「WordPress Foundation」が支援しています。WordPress.comはTumblrやDay Oneの運営会社である私企業のAutomatticが運営しています。

Google Chat:Jami、FaceTime、Teams

Jamiは、エンドツーエンドの暗号化を提供するクロスプラットフォームのサービスで、そのプライバシーポリシーには、収集するデータは “Jamiウェブサイト訪問統計の分析のための匿名および集計データ” のみであると記載されています。

AppleのFaceTimeも使いやすく、エンドツーエンドの暗号化をサポートする別の選択肢となります。

FaceTimeはAndroidやWindowsでも利用可能です。

FaceTimeは登場から長らくアップル製端末でしか利用できなかったが、iOS 15およびiPadOS 15がリリースされたタイミングでAndroid端末とWindowsパソコンにも対応し、プラットフォームの垣根を越えて通話が可能になった。

出典:アップル「FaceTime」がAndroidやWindowsに対応、iPhoneと通話するコツ | 日経クロステック(xTECH)

企業レベルのサポートとしては、Microsoft Teamsが広く使われており、Teamsのデータを使って広告を配信したり、参加者の注目を集めたりすることはないと明言しています。

メッセージ:Signal

プライバシー保護に優れたメッセンジャーは「Signal」がオススメです。

広告やトラッキングは無く、通信は全てエンドツーエンドで暗号化されます。もちろん無料です。

エドワード・スノーデン氏や有名なセキュリティ専門家Bruce Schneier氏などが推奨しています。

公式ウェブサイトは日本語にも対応しています。

公式サイト:Signal

筆者はSignalを使いたいのですが、周囲が使っていないので、仕方なくLINEと+メッセージを利用しています…メッセンジャーもメールと同じように、違うアプリ間で利用できるようになると良いのですが…

Google グループ:MeWe、Discource

MeWeは、プライベートまたはパブリックにすることができるグループを中心としたソーシャルネットワークです。そのプライバシーポリシーは、個人データを収集したり共有したりしないことを明確にしています。

また、Discourseはオープンソースのディスカッションプラットフォームで、公開・非公開の会話と信頼システム、スパム防止機能を提供しています。

Google Analytics:Fathom、Simple Analytics、Plausible

Google Analyticsはウェブサイトのアクセス解析をする上で非常に便利なツールです。

しかし、訪問者に関する詳細なデータを収集する事から、ヨーロッパでは使用を禁止している国もあります。

オーストリアのデータ保護当局やフランスのデータ保護機関がGoogleアナリティクスの使用を禁止していますが、この流れにイタリアの規制当局であるGPDPも続くことが明らかになりました。

出典:Googleアナリティクスの使用禁止をイタリア当局が勧告 – GIGAZINE

DuckDuckGoがGoogle Analyticsに代わる、ユーザーのプライバシーを尊重したアクセス解析ツールとして紹介しているのが以下の3つです。

これらのアクセス解析ツールに切り替えることで、ウェブマスター(サイト運営者)は訪問者のアクセスを可視化する事ができ、それでいて訪問者のプライバシーも尊重する事ができます。

これらのサービスはデフォルトでGFPRに準拠しており、クッキーを使用しないため、迷惑なクッキー同意のポップアップを必要としないことをウェブサイトで述べています(この記事の執筆時点では)。

しかし、残念ながらこれらのサービスはEUにフォーカスしており、日本語には対応していません。

Google Ads & AdSense:CodeFund

CodeFund(コードファンド)はユーザーの個人情報(クッキーなど)ではなく、ウェブサイトのコンテンツに基づいて広告を配信する広告プラットフォームです。

IPアドレスを保存しないなど、ユーザーを追跡しないような措置をとっており、プラットフォームのコードもオープンソースで誰でも検証できるようになっています。

公式サイト:CodeFund – Open Collective

まとめ

世の中はGoogleのサービスに支配されていますが、全く逃れられない訳ではありません。

Googleの代替として使える優れたサービスは多くあります。

iPhoneやBraveなど、有名なものも沢山あるので、プライバシー保護を意識してネットを利用したい方、Googleの支配から逃れたい方は、ぜひ紹介したサービスを利用してみてください。

筆者もBraveやDuckDuckGoなど、Googleを避けるために利用しているものが多くあります。