代理人カードを活用して夫婦で銀行口座を共有する方法

夫婦で銀行口座を共有して管理するには「代理人カード」を使用する方法がオススメです。

夫婦で共同名義の口座を作ることはできない

「夫婦で1つの銀行口座を共有したい」と考えるのは決して珍しいことではないと思います。

ですが、日本では銀行口座は基本的に一人の名義になります。

事実婚はもちろん、夫婦の共同名義で銀行口座を作ることもできません。

そのため、夫婦が共有して使う口座を開きたいと考えた場合も、自分かパートナー(夫・妻)のどちらかの名義で銀行口座を開設することになります。

補足:海外では夫婦の共同名義で銀行口座を作れる場合があります。

代理人カードを活用する

日本では夫婦であっても共同名義の銀行口座は作れません。

夫婦で一つの銀行口座を共有して使いたい場合は「代理人カード」を作りましょう。

代理人カードとは

銀行では口座を持っている本人のキャッシュカードの他に「代理人カード」と呼ばれるキャッシュカードを作ることができます。

代理人カードとは文字通り、口座の持ち主の代理人に向けて発行されるキャッシュカードです。これを使えば口座名義の本人でなくても銀行口座からお金を引き出したり、預けることができます。

代理人カードを作るための条件や作れる相手、枚数、手数料などは銀行によって異なります。

例えばみずほ銀行、三井住友銀行、イオン銀行、セブン銀行ではウェブサイトで以下のような案内があります。

ご本人さまと生計を共にするご親族1名さまに限り、代理人カードをお申し込みいただけます。

例えば、ご夫婦で一つの口座からATMでお預入・お引出ができるなど便利にお使いいただくことができます。

出典:みずほ銀行

代理人カードとは、代理人さまが、ご本人さまの口座からATMで入出金等のお取引を行うことができる代理人用のキャッシュカードです。ただし、代理人カードでのお取引には制限があります。

平日の営業時間内に当行本支店窓口でお申し込みいただけます。なお、お申込にはお届けのご印鑑およびご本人さま確認書類(運転免許証・パスポート等)が必要となります(代理人さまのご来店は不要です)。

出典:三井住友銀行

お客さまのご希望によりお届けいただき当行が認めた場合には、1名に限り代理人カードを発行することができます。

出典:イオン銀行

原則として、お持ちいただけるキャッシュカードは1口座につき1枚です。ただし、口座開設後、別途代理人カード(発行手数料:1,100円・消費税等含む)を1枚お申込みいただけます。

出典:セブン銀行

代理人カードを使えば、一つの銀行口座を実質夫婦共同の口座として使うことができます。

代理人カードはパートナー以外にも発行できる

銀行によっては、代理人カードをパートナー(夫、妻)以外の方に発行する事もできます。

親を介護していて親の代わりに銀行に行きたい方や障害や病気になった際に備え後見人に代理人カードを発行するなどといった使い方ができます。

例えばゆうちょ銀行では以下のように定められています。

キャッシュサービスについては、成年後見人さまがご利用可能な代理人カードの発行が可能です。

出典:ゆうちょ銀行

成年後見人とはカンタンに言うと病気や障害等で判断能力を失った方に代わり財産の管理などをする人のことです。

後見の事務を直接行う者。未成年者後見においては,親権者(親権を参照)が遺言で指定した者が未成年後見人(指定後見人)となり,これらの者がないときは,家庭裁判所が被後見人の親族その他の利害関係人の請求によって選任する(選定後見人)。未成年後見人は1人に限る。

出典:後見人とは – コトバンク

まとめ

代理人カードを発行すればキャッシュカードや通帳を共有する必要がなくなるので銀行口座の利用が便利になります。

活用すれば夫婦や家族でのお金の管理が非常に便利になります!

代理人カードを発行できる枚数や手数料などは銀行によって変わるので、代理人カードを発行したい方は各銀行に問い合わせてみてください。