マイクロソフトの創業者として知られるビル・ゲイツ氏は、心をリラックスさせるために、皿洗い(食器洗い)と読書をしています。
この2つは科学的にも「心をリラックスさせる効果がある」と分かっています。
食器を洗う
ゲイツ氏ほどの億万長者になれば、家政婦を雇ったり、毎日外食をすることは決して困難ではないはずです。
しかし、氏は莫大なお金を持ちながら、ほぼ毎晩、家族の汚れた皿やコップを洗う時間を作っているといいます。
2014年に行われたReddit(海外の掲示板)のAsk Me Anything(著名人が自ら掲示板上で質問に答えること)で、この億万長者は、皿洗いを楽しいと感じていると語っています。
洗って、すすいで、乾かして、繰り返す皿洗いは、常に分析したり計画を立てたりすることから解放され、決まった作業に集中することができる”禅”のようなものです。
実際、皿洗いは、マインドフルに行う(洗剤の香りを嗅ぎ、水の温度を感じ、食器に触れることに集中した)ことで、ストレスレベルを下げることがフロリダ州立大学の研究で分かっています。
皿洗いのような単純な作業を行うことは、仕事で熱くなった心を落ち着けてリラックスさせてくれます。
読書をする
ビル・ゲイツ氏は毎晩眠る前に1時間読書をするのが習慣だと言います。
全米睡眠財団によると、寝る前の読書は、心のストレスを解消し、体を睡眠に向けて準備するのに役立ちます。
アメリカに拠点を置くシンクタンクであるPew Research社(ピュー研究所)によると、ゲイツは年間約50冊の本を読んでおり、これは一般的なアメリカ人が4冊の本を読むのに比べて10倍の量です。
ゲイツ氏は自身のブログに「オフィスにいても、家にいても、旅をしていても、私はいつも読むのが楽しみな本を積んでいる」と書いています。
かつてレコード会社で絢香、平井堅、Superflyなど、人気アーティストのプロデューサーを務めていた四角大輔氏も、読書などリラックスできることが自身の不眠症対策だと著書で語っています。
眠れないときはテレビを消して、やさしい気持ちになれる映画を小さな音量で流しっぱなしにしたり、好きな作家の短編集を片手に横になる。これはかつてのぼくの不眠症対策だ。
読書で知識を増やす
言うまでもなく、読書には「知識が増える」というメリットがあります。
眠る前に学んだことは記憶に定着しやすいので、寝る前の読書は不眠対策だけでなく、新しいことを学ぶという点でも非常に理にかなっています。
まとめ
ビル・ゲイツ氏は世界トップクラスの超億万長者です。
しかし、ゲイツ氏が心をリラックスさせるために行っているのは、食器洗いと読書という、とてもシンプルで私たちでも気軽にできることです。
ストレスを感じた時や、心が疲れていると思った時は、ぜひ食器洗いと読書をしてみてはいかがでしょうか?
既にそれらをしている方も、「これが自分のメンタルケアに役立っている」と捉えれば、より前向きに食器洗いと読書に取り組めるかもしれません。
参考
- 2 science-backed things Bill Gates does to unwind
- Bill Gates’s Evening Routine Is Key to His Decades-Long Success. It Depends on 2 Surprisingly Simple Things | Inc.com
- ビル・ゲイツ氏が一日の終わりに緊張をほぐすためにやっている科学的にも証明された2つのこと – GIGAZINE
- ビル・ゲイツの成功を支えてきた、シンプルな2つの「夜の習慣」 | ライフハッカー[日本版]
画像:Kuhlmann /MSC, CC BY 3.0 DE, ウィキメディア・コモンズ経由で